OWV、“夏”をテーマにした「OWV SUMMER LIVE 2021 -WIND-」オフィシャルライブレポート到着
4人組ボーイズグループOWVが、8月1日に東京・府中の森芸術劇場 どりーむホールで「OWV SUMMER LIVE 2021 -WIND-」を開催した。
メンバーがファンと直接対面するのは、4月に行われたワンマンライブ以来、4カ月ぶり。昼夜の2部構成で、1部はファン投票で選ばれた楽曲披露も交えたトークイベント、2部ではライブパフォーマンスを披露。本レポートでは、2部の様子をレポートする。
当日は感染予防対策のため、歓声はあげることはできないが、客席のファンはおのおのペンライトを掲げてメンバーを心待ちにしている様子だ。
ステージ上の大ヴィジョンにオープニングムービーが映し出され、きらめく黒い衣装に身を包んだメンバーがステージに登場。初披露曲「Bling Bling」からスタート。間髪あけず、青いレーザービームの中でデビューシングル「UBA UBA」、ラップナンバー「Na Na Na」を踊り切る。
2020年、コロナ禍でデビューしたOWVにとって、ファンを前にしたパフォーマンスはまだこの日が2回目。第1部のトークイベントで緊張がほぐれていたのか、前回のワンマンライブよりもメンバーそれぞれに余裕が見える。
クールなナンバーが続いたが、4曲目のアッパーなパーティーチューン「PARTY」ではメンバーも笑顔に。それぞれ会場の奥まで客席のファンとじっくりと目を合わせ、感極まったのかいつも明るいムードメーカー浦野秀太も、一瞬泣きそうな表情を見せた。
曲明けのMCでは、リーダー・本田康祐から最新シングル「Get Away」がビルボードチャート・オリコンデイリーチャート3位を獲得した報告が。中川勝就は本日1曲目でパフォーマンスした収録曲「Bling Bling」について「ローが効いている曲が好きなんですよ。振り付けもかっこよくて!」と、お気に入りポイントをうれしそうに語る。普段はおっとりにこにことメンバーの会話を聞いていることが多い中川も饒舌で、久々にファンと会えて胸を躍らせているように見えた。
その後は、赤いレーザービームをバキバキに浴びながら攻撃的チューン3rdシングル「Roar」へ。この日、トレードマークの青髪を落ち着いたトーンにしていた佐野文哉。デビュー前、「PRODUCE 101 JAPAN」番組内でトレーナーから「表現力が課題」と指摘されていた彼はもういない。力強さもありつつ、しなやかで妖艶なパフォーマンスが印象的だった。
ムービーコーナーではGYAO!の冠レギュラー番組「OWV道」が復活。中川が運転するお決まりの軽自動車に乗り込み、中川の運転でメンバー4人だけで海までドライブする様子が映し出された。助手席から本田が会話を仕切り、後部座席では浦野がおどけ、佐野も気を抜いてリラックスした様子なのがいかにもOWVらしい。本日のステージとのギャップと、以前の冠レギュラー番組を懐かしむ空気で、ファンも和んでいた。
ゆるっとしたシルエットの衣装に着替えたメンバーが再びステージに登場すると、スロウなバラード「twilight」「Beautiful」を連続歌唱。ダンスナンバーが多いOWVだが、「twilight」は振り付けとラップは封印して歌だけをしっかり聴かせる貴重な楽曲だ。メインボーカルの浦野はもちろん、普段ダンスを牽引する本田・佐野も堂々としたソロパートを披露していた。
大型ヴィジョンに、夕暮れの海辺に佇む4人の姿が映し出された後、本日2回目の衣装チェンジをした4人がまた登場。それぞれ夏らしいライトデニムにブラウン系のシャツというカジュアルなスタイリングで、「Ready Set Go」「So Picky」を連続歌唱。メインボーカル・浦野のハイトーンボイスが会場に響く。
MCコーナーではまず浦野と中川が登場し、夏の思い出トーク。「今年はWINDを初めての夏の思い出にしようと思って、あえて今日まで夏の思い出をつくりませんでした!(笑)」と少しおどけて会場を笑わせる中川。「勉強ばかりしていたから、これまでも夏の思い出がプデュ(「PRODUCE 101 JAPAN」)くらいしかなくて。雑誌で夏の思い出を聞かれると困ってしまう」という浦野も、本日のライブについて「リハからめちゃくちゃ楽しいです!」と笑う。
本田は「僕らも夏がまだ始まったばかりで、ライブが開けるということはあたりまえじゃないんですけど、こうしてみなさんの前で、オンラインでもパフォーマンスができることは幸せです。みなさんの今日の夏の思い出、僕たちOWVが50%くらい占められればいいなと思います」とコメント。発言後、チラチラと佐野の顔を見る本田に佐野が「いや、いいコメントですよ。手応えを僕の顔を見て確認しないでください(笑)」と突っ込む。
本田が「QWV(ファンの呼称)のみなさん、最後盛り上がっていけますかー!」と呼びかけると、ラストナンバー「Get Away」へ。最後は会場の後方まで届くよう、精一杯手を振り、「みなさんの夏の最高の思い出になれたなら良かったと思っています。またどこかでお会いできることを楽しみに願っています。それでは以上、OWVでした!」と元気な挨拶でステージを去っていった。
メンバーがいなくなった後、会場いっぱいにアンコールを求める手拍子が響く。ライブTシャツに身を包んだ4人が再び登場し、「My flow」を歌い上げる。
9月25日に大阪の万博公園で開催される「Warai Mirai Fes 2021 〜Road to EXPO 2025〜」に出演が決定し、OWVにとって初めての野外ステージでのライブとなることが告知されると、「ここでQWVのみなさんに重大発表があります!」と、本田から宣言が。すでにニコニコと笑顔がこぼれている本田に、客席が少しざわついたところで、2021年10月13日に1st album「CHASER」をリリースすることが発表された。
アルバムについて佐野は「僕たちOWVがこれまで歩んできたすべてを詰め込んだ、至極の、極上の1枚となっております!」と堂々とした表情でプレゼン。本田も「手にとったら、今のOWVが全部わかる作品になっております。ぜひ、手にとってください」とコメントした。
いよいよアンコールも終盤となり、メンバー一人ひとりから本日の公演の感想が述べられる。中川は「2021年の夏、WINDに来てくださってありがとうございます。こういう時期でもあって、外出するのにも注意を払わなければならない状況で。でも僕は、こういう時代でも、新しいQWVとの思い出を作れてうれしいと思っています。10年、20年とずっと、より楽しい思い出を作っていきたいので、よろしくお願いします。オンラインでご観覧のみなさんも、家の窓ガラスが割れない程度に遊んでいただいて(笑)。本当に、ありがとうございます!」と笑顔。
明るいキャラクターながら野心家の浦野は「QWVのみなさんが見てくださっていると思うと、もっともっと上に行きたいなって気持ちが強くなってくるし、もっともっとQWVのみなさんに素敵な景色を見せたいし、一緒に見たいと思います。これからも僕は、みなさんに元気をたくさん与えていくので、覚悟しておいてください。最後に、体調に気をつけてください。手洗いとうがいをしてくださいね」とコメント。
佐野は「QWVのみなさんのおかげで楽しかったです。1年前の今頃なにをしていたか見返して調べてみたら、ちょうど「So Picky」の振り付けを必死に頑張って覚えているところでした。ちょうどコロナウイルスが勢いづいてきた頃で、みなさんの前やオンラインでライブができるのはまだまだ先になるのかと思っていましたが、こうしてパフォーマンスができることに感謝しています。みなさん、これからも色んなことがあるかと思いますが、環境や時間が許す限り、僕らと歩んでいただければうれしいです。気をつけて。愛しています」と、真っ直ぐな目で会場を見つめた。
本田は佐野のコメントを受けて「恥ずかしくなっちゃった……」とポツリ。「一時期はこのライブも出来ないかもしれないというところまで追い込まれたんですけど、みなさんの目の前に立てて、OWVもチームOWVもうれしいです。そして、アルバムも発表できて、これまでのOWVを残しながら、頑張って2年目に突入したいと思っています。「Get Away」が発売したばかりでまだ夏の気分だと思うんですけど、その勢いのまま、アルバムを聴いていただいて、OWVという風を世界に広げていきましょう!」
最後はアッパーチューン「What you waitin’ for」でフロアを揺らし、メンバーは何度も「ありがとう」と感謝を述べながら客席に手を振るり、深々としたお辞儀で、本公演は幕を閉じた。
レポート:小沢あや
セットリスト
1.Bling Bling
2.UBA UBA
3.Na Na Na
4.PARTY
ーMCー
5.Roar
ー映像コーナーー
6.twilight
7.Beautiful
ー映像コーナーー
8.Ready Set Go
9.So Picky
ーMCー
10.Get Away
ーアンコールー
11.My flow
12.What you waitin’ for