『Classic Bar ~in Blue Rose vol.8~』
お酒と音楽のマリアージュを愉しむ大人のバータイム『Classic Bar~in Blue Rose~』。上質なお酒を嗜みながら酒類のスペシャリストとトップアーティストたちによるトークと演奏を、クラシック音楽の殿堂サントリーホールのブルーローズ(小ホール)で愉しむという一流づくしの何とも贅沢な公演。そのコンセプトが毎回人気を集め、2021年10月29日(金)・30日(土)に8回目の開催を迎える。
碧Ao/クラシックバーオリジナルキット(ハーフボトル&特製ロックグラス)
今回のテーマはウイスキー。公演前半では、初代マスター・オブ・ウイスキー佐々木太一が、一昨年サントリーが完成させたプレミアム・ブレンデッドウイスキー「碧Ao」を中心に、テンポの良いトークを展開する。名バレーボール選手として記憶に刻まれている佐々木は、今やウイスキー界において欠かせない存在。
佐々木太一
「碧Aoは5大ウイスキーすべての地に自社蒸留所を持つサントリーが、世界初の試みとしてそれら5つの原酒をブレンドして生み出した新たな挑戦である」と聞けば期待は高まるばかり。「黄色と青を混ぜて緑にすることをめざすより、黄色なら黄色、青なら青の良さがどことなく出てくるように味わいを調整していきました」とのチーフブレンダー福與氏の言葉通り、「角瓶」「響」といった従来のブレンデッド・ウイスキーとの違いを確かに感じ、表情の変化が実に面白い。「ストレートで、少し加水して、ソーダで…お好きな飲み方で自由に楽しんで欲しい」と佐々木は語る。公演では佐々木がその楽しみ方も伝授する。
上野星矢
宮本益光
後半は、100年に一人の逸材と称されるフルート奏者の上野星矢(10/29)と、日本人離れした華やかな声で大人気のバリトン歌手宮本益光(10/30)の演奏を、フジテレビアナウンサー西山喜久恵がリードするトークとともに展開。二人の華麗な演奏のみならず、奏者が舞台で自ら語るというから必聴だ。
「”Classic Bar”という響きが既に非日常であり、すぐに浮かんだのがボリング作曲のセンチメンタル。繊細なもの同士の交わりから造られる1杯の碧Aoと、その色をイメージして全体の選曲をした」と語る上野は、実はかなりのウイスキー通。
宮本も、ドイツ歌曲から日本の現代作品、お酒にまつわるオペラの名アリアと様々な個性を重ね、「歌う。ウイスキー」という碧Aoのキャッチフレーズを実現する選曲で非常に洒落ている。
今回は会場での飲食ができないが、碧Aoハーフボトルと特製ロックグラスをセットにした「クラシックバーオリジナルキット」付き。公演の余韻を自宅で思うままに楽しみたい。
文=佐手麻珠