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NightOwl、5人最後の夜に想いをはせる「離れてても私たちもここにいるみんなもずっと仲間だよ」

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NightOwl

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『“Answer”Release Outstore Tour』 2020.10.04 club asia

「『Answer』ツアーファイナル! ここにいる全員で最後まで遊び切りましょう!!」

オープニングで満員の観客に笑顔で告げる折原伊桜に、歓声代わりの大きな拍手が起きる。10月4日、渋谷club asiaにて開催された、NightOwlの最新EP『Answer』のリリースを記念した全国ツアー『“Answer”Release Outstore Tour』東京公演。今年1月に長谷川嘉那、望月さくらが加入し、新生NightOwlとして新しいスタートを切った彼女ら。5人編成となったNightOwlは華やかさやスケール感を増したパフォーマンスを見せ、グループの新たな魅力を開花。8月には新メンバー加入後、初の音源となるEP『Answer』をリリースし、全国5箇所を回るリリースツアーがスタート。順風満帆に見えた彼女らの活動だったが、ツアー直前に望月さくらの脱退が発表――。ツアーファイナルかつ、望月さくらのラストステージとなってしまったこの日。ツアーをしっかり締めくくるため、新たな道を歩む望月を笑顔で見送るため、そしてここからのNightOwlのさらなる飛躍のため。失敗の許されない重要なライブが、この夜にはあった。

NightOwl

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オープニングナンバー「Be the one」の突き上げるビートで勢いづけると、いつも以上にパワフルに映るダンスに会場中が振り付けを合わせて、楽しく賑やかにライブの幕を開けたこの日。曲中に折原と百城凛音が望月の肩を抱いて、「今日は思い切り楽しもう!」と話しかけるような笑顔を見せたシーンは、いまのNightOwlの絆や結束がこうした優しさや愛情で作り上げられていることを想像させた。続く『Answer』収録の「夜明け前」では、長谷川と望月がグッと前に出て魅せ場を作り、ここまでの成長とツアーの成果を見せる。さらに「夜想歌」と最新曲が続くと、7月の初披露とは比べ物にならない力強い歌とダンスで、グループの進化と成長を見せてくれた5人。個人的には「incubate」で伸びやかでたくましい歌声を聴かせる折原に負けることなく、キュートにパワフルにダンスをリードした百城や、しなやかで妖艶なダンスで魅せた雨夜憧の放つ、強い存在感とたくましさに感動。グループとしての成長は、こうした個々の成長あってこそなのだと感心させられた。

折原伊桜

折原伊桜

長谷川嘉那

長谷川嘉那

百城凛音

百城凛音

「残り5曲です、聴いて下さい」と長谷川のアナウンスで「Feel Alive」が始まると、早くもクライマックスを予感させる、全身全霊の歌とパフォーマンスで圧倒した5人。さらに「残り4曲です」と雨夜がアナウンスして、ダイナミックで息の合ったダンスで魅せた「Day Break」、「あと3曲です、聴いて下さい」と百城が涙声でアナウンスして、たっぷり気持ちを込めた歌とダンスを届けた「16進数の海辺」と残り曲数のカウントダウンと気迫に満ちたステージが続くと、彼女らがステージに懸ける熱い想いを受け取ったファンの手拍子もどんどん熱を帯びていく。「あと2曲になってしまいました、聴いて下さい」と折原が声を詰まらせてアナウンスした「All Night Long」は、息の合ったダンスやフォーメーションで抜群のチームワークを見せながら、感極まった表情で歌い踊る姿がエモーショナルで、5人体制の集大成かつ、ツアーを締めくくるにふさわしい最高のパフォーマンスだった。

雨夜憧

雨夜憧

望月さくら

望月さくら

NightOwl

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MCでは、「私は今日でNightOwlを脱退します。もう一回人生をやり直すにしても、同じ道を進んで、この4人とみなさんと出会いたいと思うくらい後悔はないです。私は笑顔で自分の道を進むので、みなさんも笑顔でいて下さい」と挨拶した望月。「そしてメンバーへ。私はもう1回アイドルをやるにしても、NightOwlがいいと思うくらい大好きです。私のことをめっちゃ可愛がってくれて、お姉ちゃんが増えたように感じました。4人は私の人生の宝物です。これからは別々の道に進むけど、心の中ではひとつに繋がってると私は思います。本当に本当にありがとうございました!」とメンバーへの感謝の言葉を届け、最後に5人で披露した曲は、新曲「Answer」。<寄せては返す波と同じように 一つ一つ集まり夢を描いていくの>と歌うこの曲は、寄せては返す波を受けながら、一歩ずつ夢に近づいていく現在のNightOwlにもぴったりで、いつも遠回りかも知れないけれど、また再びメンバーやファンと夢を描き、前へ進もうとする彼女らの決意と希望を感じさせた。湿っぽい雰囲気にせず、明るく本編を終えた5人の笑顔は本当にキラキラと輝いて見えた。

NightOwl

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本編終演後、観客がアンコールの手拍子を鳴らし、望月を除くメンバー4人がステージに登場。「今日はツアーファイナルということもあるんですが。望月さくらが今日で脱退ということで、現体制最後のライブになります。そこでみなさんに協力してもらいたいことがありまして」と状況を説明した折原は、「最後に大切な曲で、さくらにいままでで一番の風景を見せたくて。みなさんと最後の贈り物を作りたいのですが、協力いただけますか?」と観客にお願いして、望月を呼び込む。フロア脇の階段に連れて来られた望月が、何が起きてるのかよく分からないといった表情を浮かべていると、「離れてても私たちもここにいるみんなもずっと仲間だよって気持ちを届けて。何も気にせず幸せに前を向いて歩いていけるように、一曲届けたいと思います」と「Dear,Night」が始まる。

NightOwl

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「ここから4人の始まりです!」と告げ、望月への想いをたっぷり込めて全力で歌い踊る4人。観客も望月に向けて両手を差し出す振り付けを合わせ、その圧倒的な光景を見た望月は感涙。望月と共に加入し、これからもNightOwlでやっていく覚悟を決めた長谷川が、真剣な表情で先輩たちに食らいついていく姿もエモくて泣けた。最後は望月から「本当にこの4人に出会えて幸せでしたし、NightOwlで本当に良かったと思います。みなさんとも出会えて嬉しかったし、最後はすごく綺麗でした。ありがとうございました!」と改めて挨拶。失敗の許されない重要なライブは、ツアーをしっかり締め括り、5人体制の集大成を見せ、4人で始まる新たな物語に期待させてくれる素晴らしい夜となった。寄せては返す波のように一進一退を繰り返しながら、強さやたくましさを確実に増しているNightOwl。ここからも波乱万丈ありながら、ドラマチックに夢に近づいていく彼女らの姿を見届けたいし、彼女たちなら必ずやれるとこの夜、確信した。

取材・文=フジジュン 撮影=真島 洸

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