松本伊代、30年ぶりの新作アルバム詳細決定 筒美京平への敬意を込めて「くれないホテル」を先行配信
1981年10月21日に「センチメンタル・ジャーニー」で歌手デビュー、“花の82年組”の代表的存在として史上最年少(当時)の東京・日本武道館公演を成功させるなど、トップアイドルとして活躍してきた松本伊代。近年は理想の夫婦として注目されるなど、多方面で話題を提供している。
その松本伊代のデビュー40周年記念アルバムの収録曲として、昨年(2020年)10月7日に亡くなった故・筒美京平の未発表のメロディが新曲としてレコーディングされたことが先日発表されたが、本日11月17日、筒美京平の名曲「くれないホテル」(オリジナル歌手:西田佐知子)がアルバムに先がけ、配信リリースされた。
「くれないホテル」は、4月に東京国際フォーラムで開催された「ザ・ヒット・ソング・メーカー 筒美京平の世界 in コンサート」では、終演直後のBGMとして、場内に流された曲。松本も出演し、「京平先生のトリビュートコンサートで流れているのを聴いて、いい曲だなぁと思っていましたが、自分に歌えるだろうかという不安もありました」(CDライナーより抜粋)とコメントしているが、同コンサートの総指揮を務めた船山基紀の手により、ジャジーなアレンジが施され、彼女の新たな魅力を引き出している。
松本伊代が全曲ニューレコーディングによるアルバムをリリースするのは「MARIAGE〜もう若くはないから」(1991年1月21日発売)以来、30年ぶり。
12月22日にリリースされる40周年アルバムのタイトルは、「トレジャー・ヴォイス [40th Anniversary Song Book] Dedicated to Kyohei Tsutsumi」。デビュー曲「センチメンタル・ジャーニー」をはじめ、松本伊代に数々の名曲を提供した筒美京平が、「はっきり言って美声ではないが、実にユニークな響きのある声、ちょっと甘えっぽく、少年的でもある伊代さんの声が私は大好きです。『真夏の出来事』を唄った平山三紀の低くブツブツ切れる様な声、少年時代の郷ひろみの妙に鼻に抜ける声と共に私の好きな三大ヴォイスのひとつです」(2004年発売「松本伊代BOX」ライナーより抜粋)とメッセージを寄せていることにちなんだネーミングだ。
収録曲は、すべて筒美京平作品で構成。自身のオリジナル曲からは、「センチメンタル・ジャーニー」「ラブ・ミー・テンダー」「虹色のファンタジー」「ビリーヴ」「ポニーテイルは結ばない」の5曲をセルフリメイク。演奏はオリジナルの音源を使用し、すべてニューボーカルで録音された。
また、筒美への敬意を込めて、「くれないホテル」(オリジナル:西田佐知子)の他、「真夏の出来事」(オリジナル:平山三紀)、「あなたがいたから僕がいた」(オリジナル:郷ひろみ)、「シンデレラ・ハネムーン」(オリジナル:岩崎宏美)を収録。いずれも、松本の“トレジャー・ヴォイス”を活かした選曲だ。
さらに、新曲「イエスタデイ・ワンス・モア」も特別に収録。この曲は、1975年頃、ビクターのディレクターが預かった未使用のメロディで、たまたまリリースの機会を逃していたもの。松本伊代の40周年記念曲として、この度、レコーディングされました。作詞は、同じく「センチメンタル・ジャーニー」を手がけた湯川れい子が担当している。この新曲とカヴァー4曲の編曲は船山基紀。筒美京平メロディを知り尽くしたアレンジャーが力強くサポートする。
同時にリリースされる生産限定盤には、1980年代当時の日本テレビ番組での歌唱シーンを収めたスペシャルDVDが付属(すべて初商品化)。ブックレットには、松本伊代からの最新メッセージに加えて、船山基紀とのスペシャル対談が掲載される。
船山基紀コメント(CDライナーより抜粋)
松本伊代さんは声のトーンもいいし、テクニックもある。総合的に見て、とても音楽的な人だと思います。今回は、京平先生に喜んでもらえて、なおかつ伊代さんに楽しんでもらえるアレンジにしようと思いました。だから何の苦労もなく、自分でも楽しみながら作ることができました。「くれないホテル」は譜面を見ていたら、イントロのピアノのフレーズがフッと聴こえてきて、その後はあっという間にアレンジできました。