作曲家・湯山昭のトリビュート・コンサートに坂本龍一、岩井俊二らのコメント到着

3月27日に東京・オペラシティ コンサートホールで開催される作曲家・湯山昭のトリビュート・コンサート「湯山昭の音楽」に向け、坂本龍一、岩井俊二(映画監督)、沼尻竜典(指揮者)からレコメンド・コメントが到着した。
湯山昭は「おはなしゆびさん」「あめふりくまのこ」「お菓子の世界(153重版を誇るピアノ曲集)」といった童謡から器楽曲「マリンバとアルト・サクソフォーンのためのディヴェルティルメント」「ゆうやけの歌(伝説の男声合唱曲)」「葡萄の歌」などの合唱曲などで知られる、日本のクラシック音楽史上、最も大衆に愛された作曲家。コンサートには湯山昭ファンを公言してはばからない新垣隆(ピアノ)、林正子(ソプラノ)、上野耕平(サクソフォーン)、池上英樹(マリンバ)、福田廉之介(ヴァイオリン)、ロー磨秀(ピアノ)、THE LEGEND(男声オペラユニット)ら総勢7組の鬼才、俊才プレイヤーたちが結集。湯山昭が書いてきた作品群をトリビュートを込めて演奏する。
コンサートの選曲・プロデュースは、「世界中でいちばん湯山昭の音楽を聴いている!」という娘・湯山玲子が担う。「湯山昭の音楽 コンサート」のチケットは、各プレイガイドにて販売中。
各界からのコメント
坂本龍一
湯山昭の音楽は、フォーレ、ラヴェル、プーランクの音楽を正統に継承したものだ。しかも常に明確なメロディーとウィットに富んだ変奏があり、器楽曲さえもとても親しみやすい音楽になっている。
岩井俊二(映画監督)
昔から僕の中で雨とは好ましい天気で、鬱とは好ましい精神状態だなのだが、
その起源を辿るとなぜか頭の中で湯山昭の童謡「あめふりくまのこ」が流れてくる。
幼少期に与えられたこのメランコリックな情緒。
僕はいまだに雨の中、見えない魚を待ってるかのような気分になる。
沼尻竜典(指揮者)
小学校時代に憧れた作曲家はモーツァルトでもベートーヴェンでもなく、湯山昭だった。在籍していた湯山夫人主宰の「こどもの国合唱団」で歌った「四国の子ども歌」「鮎の歌」「駿河の歌」などは、ピアノパートも必死に練習した。「湯山先生のような曲が書きたい!」と作曲の真似事を始めたのもこの頃だ。
「マリンバとアルト・サクソフォーンのためのディヴェルティメント」のレコーディングを、父と一緒に特別に見学させていただいた事は忘れ難い。ディレクター、作曲家、奏者の間の火花の散るようなやり取り、休憩時間に交わされる彼らの雑談…何もかもが子供心に大きな刺激となった。
これらの経験が、現在の私の音楽活動の礎となったことは間違いない。今もって久我山に足を向けては寝られないでいる。
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