フィロソフィーのダンス
FUNK・SOUL・DISCOのグルーヴに、哲学のエッセンス、そしてコミカルで個性的なダンスを武器に数々の音楽ファンを虜にしてきたフィロソフィーのダンス。グラビアでも活躍する奥津マリリ、腹筋女子としてもメディアを賑わす佐藤まりあ、アイドル界が誇るソウルフルな歌声を持つ144cmの大物日向ハル、自作PC大好きゲーマーアイドル十束おとはの4人からなるアイドルグループだ。ポジティブに明るく背中を押してくれるDancing my wayな彼女らを様々なメディアが注目、名だたる著名人・アーティストが絶賛している。そんなフィロのスが、メジャー1stアルバムとなる『愛の哲学』を4月27日にリリースする。今年の11月を以って十束おとはの卒業が発表されており、正に現体制での集大成となった本作品のリリースを直前に控えたメンバーに、今でしか語れない想いを訊いた。※4月27日エピソード追加
──メジャー1stアルバム『愛の哲学』が完成しました。メジャーデビュー以降、これまでのファンクやソウル、R&Bへのリスペクトを込めたサウンドをさらにアップデートされてきましたが、それらを詰め込みつつ、最後に多幸感たっぷりのタイトル曲に辿り着く流れにめちゃくちゃグッときました。
メンバー一同:ありがとうございます!
日向ハル:届けたかったことが届いてますね。
十束おとは:すごく安心しました。そうやって受け取ってくださる方がいることに。
──メジャーデビュー以降、改めて自分達をどう発信していこうか考えたと思うんですが、それこそ愛について歌いたかったんですか?
日向:歌いたいというよりは、届けたいという感じでしたね。今回は、私達が7年間大切にしてきた、「愛をもって人と接すること」をテーマに、『愛の哲学』というアルバムタイトルをまず決めて。その中で、このアルバムで何を伝えたいのかを考えたときに、私達の思う“愛の哲学”を詰め込んだ曲を作りたいと思ったんですよ。だから、愛について歌いたかったというよりは、愛を届けたかったですし、私達の愛をパッケージして残したいという気持ちが大きかったと思います。
──確かに様々な愛が詰まってますね。恋人や意中の人への気持ちだったり、自分や仲間に向けた思いだったり。
奥津マリリ:目的としていた愛を詰め込むことは、完全にクリアできたなと思います。あと、メジャーデビューしてからは、私達も制作にも携わってきたことで、今までよりもより一層思い出深い、1曲1曲に対する思い入れが強い曲が詰め込まれたアルバムになっていて、どこをとってもこだわりだらけというか。さらに愛着が湧く1枚に仕上がったと思います。
──タイトル曲の「愛の哲学」は、どういうふうに作って行ったんですか?
奥津:この曲は、メンバーみんなでそれぞれの愛の論文を書いて、作詞をお願いした、いしわたり(淳治)さんにお伝えするという会があって。自分が愛について発するのは恥ずかしかったし、メンバーと今までもちょくちょくそういう話はしていたけど、それこそ論文みたいな感じで、真面目にじっくり話すことはこれまでなかったから、改めて告白をし合うというか。プロポーズし合うような感じの有意義な時間だったなと思いますし、この曲を作る過程は愛に溢れていたなと思います。
──愛の論文にどんなことを書いたんです?
奥津:超長いんですよ!
日向:書いたやつ全部読みなよ(笑)。
奥津:いま読むの……?(笑)。でも、私の愛の根源は、母からもらった愛だったというところから始まって。このメンバーと出会ったときに、最初から愛があったかと言われたらそうではなく、いつ生まれたというものでもなくて、本当に育んできたというか。自然とお互いが思い合って生きていく中で生まれてきた自然発生の愛を、いま確かに感じていて。そういうのってすごいことだと思うんですよね。そういうことを書きました。
──日向さんは、愛の論文に何を書いたんです?
日向:私にとって愛の哲学は、物事を広い角度から見ることです、というのをまずお伝えして。視野が狭いと、好きという気持ちがあったとしても、相手と理解し合えないし、自分のことを押し付けたり、その逆もあったりするし。でも、それを全部包み込めるような広い視野が大切だと思っています、ということとか。あと、「愛とは」って考えたときに出てきたのが、『湯を沸かすほどの熱い愛』という映画で。あと、私はこのグループに入るまで、正直、愛という感情がわからなかったんですよね。好きっていうのはわかるんですけど、愛情とか、愛するということがわからなくて。人に弱みを見せたりとか、甘えたりとか全然できない、強がりっ子さんだったんですけど。
十束:強がりっ子さん……可愛い(笑)。
日向:(笑)だったんですけど、このグループで愛を受け取って、私はいまステージ上で愛を届けたいと思っていて。だから、自分にとってメンバーは、メンバー以上の存在で、家族のような、母のような、精神的に育ててもらった、成長させてもらった大切な存在ですという話をしたんです。〈弱さ見せて甘えられるだけでまた強くなる〉というの部分では、そのことを反映していただいてます。
──当て書きも多いんですね。奥津さんの当て書きの部分というと?
奥津:〈容赦なく愛してあげる〉のところですね。私は愛をおもいっきりぶつけることとか、ためらわずに愛していると言えることが、何よりも愛の関係だなと思えるので。他にもあるんですけど、推しはやっぱりここですね。我々のスタンスにぴったりかなと。
日向ハル
奥津マリリ
──確かに。十束さんはどんな愛の論文を書かれたんです?
十束:私は、親の教育方針が、全部褒めて褒めまくるみたいな感じだったんです。テストで下のほうの順位だったとしても、かけっこで遅かったとしても、「でも、可愛かったランキングは1等賞!」とか(笑)。必ず違う1等賞を用意してくれる家庭で育ったんですよ。だから私も自然と、どんなに嫌いそうな人が現れても、その人のいいところを見つけるようになっていて。〈人は誰だって1等賞 似てなくていい〉という歌詞を入れてもらったんですけど、本当になんでもいいと思うんです。その人が誇れるものとか、自分が好きだと思えるものを大切にすることが、その人の愛の哲学を育てると思うから、誰しもみんな1等賞を持っているんだっていうことを伝えたかったです。
──なるほど。
十束:あと、歌詞に絶対入れて欲しかったのが、ファンの方への感謝ですね。私は本当にファンの方の愛でここまで来れたと思っていて。ファンの方が喜んでくれることが自分の活力になって、それをまたみんなに返すという、還元し合ってきた仲だったので、〈ありがとうじゃ足りないってくらいに 感謝してるけど言い足りない〉という部分は、ファンの方に向けて歌いました。私のアイドルの7年間は、本当にファンの方の愛で成り立っていたなという、遺言です(笑)。
──これはしっかり伝えておかなければいけないと。佐藤さんはいかがでしょうか。愛の論文に書いたことというと。
佐藤まりあ:歌詞でいうと、〈ほら一緒だったら無敵〉のところですね。ブランディング的に結構自信のある人間を演じていますが(笑)、ひとりになると本当に自信がないというか、ステージに立つのも結構怖いんですよ。でも、なぜかメンバーといると、最強! 自分が一番!みたいにイキれる感じがして(笑)。それはやっぱりメンバーのことを頼っているから、メンバーのことを信じているから、メンバーと一緒にいるときの自分が好きだから、そういう気持ちになれるんだなと思って。それは論文に書きました。
──他にも使われている部分はあります?
佐藤:2番のサビにある〈返さなくていいから受け取って〉は、自分にとっての愛は、見返りを求めないというか。お礼とか感謝の気持ちはいいから、私がしたくてやってるんだからというのが、本当の愛だなと思っていて。これは論文に書くにあたって、自分が一緒に暮らしているわんちゃんに例えて書いたんですよ。わんちゃんのお世話って、ありがとうとか、感謝の気持ちとか、何も返ってこないけど、自分の飼っているわんちゃんを愛しているから、幸せでいてほしいから尽くしているし、これが愛なんだなという気持ちで、そのことを書きました。
──いまのみなさんのお話を聴いて、改めてこの曲を聴くとより一層グっとくる感じありますね。
日向:ですよね!?
十束:自分で言う?(笑)
──実際に歌っていてかなりくるものがあったりしました?
奥津:そこはみんなもう(笑)。
日向:歌詞を見た時点で泣いちゃうと思って(笑)。全員が泣くのを堪えながら歌ってました。あんさん(佐藤)は堪えるために変顔をしてたらしいです。
佐藤:小さく“鬼瓦”をして歌ってました(一同笑)。曲の説得力がなくなっちゃうから、大きい声では言えないですけど。
十束おとは
佐藤まりあ
──アルバムリリースに先駆けて、「ウォータープルーフ・ナイト」のMVを先行公開されていましたが、この曲はおもしろいですね。Y2K的といいますか。当時を彷彿とさせる歌詞とか、2ステップのビートとか、すごく絶妙だなと思いました。
日向:歌詞の内容ついては、私達からこういうものにしたいっていう話をしたんです。年齢非公開のくせに、年代感をガンガン出してるのもあれなんですけど(一同笑)。だからまあ、仮に、リアルタイムで青春を過ごした時期のお話というか。仮にですけどね、そこは。
──はい、仮に(笑)。
日向:いまって当時流行っていたものが一周して可愛いと言われていて。「GALS!」っていう漫画が復刻したり、当時流行っていたキッズブランドがリバイバルでまた売られていたりとか。そんな青春時代の思い出を、私達の作品として残したいというところから、児玉雨子さんにお願いしまして。私はリアルに渋谷にいたタイプの人間だったので、このほうがリアリティがあるんじゃないかっていう話も少しさせていただきました。やっぱり当時の恋愛ソングの神みたいな存在だった、加藤ミリヤさんのお名前を入れたくて。ちゃんと許可を取って入れているんですが、まさかOKをもらえるとは……!という感じでした。当時呼んでいたように〈ミリヤ〉って呼び捨てで入れさせてもらえたのがとても嬉しかったですね。
佐藤:フィロソフィーのダンスは、今まで熱苦しいかっこよさの曲が多かったと思うんですけど、この曲はクールにきめる感じがしたので新鮮でしたし、あとはサウンドがナウいなと思って。
奥津:その感想はナウくないなー(笑)。
佐藤:なんて言ったらいいかわからんかった(笑)。フィロソフィーのダンスを知らない若い子達にも聴いてほしいなって思いました。ラップもあったので、個人的な第一印象としてはびっくりしましたね。
十束:初めてJUVENILEさんとご一緒したんですけど、サウンドが本当にかっこよくて、ナウいなぁと思って(笑)。ラップもセリフみたいなところもあるんですけど、今まで挑戦したことがなかったので、パフォーマンスする姿が想像できなかったんですよ。で、蓋を開けてみたら、Team“S”さんというダンスチームのみなさんと一緒に踊るという新たな試みをすることになって。それが本当に過去一難しかったんです。だから、最初に曲を聴いてかっこいいなと思ったことと、自分達のレベルをひとつあげるパフォーマンスをすることになったことの、2重のびっくりがあって。
佐藤:私達プラス、ダンサーさん6人の10人で踊ったので、フォーメーションとか見せ方のバリエーションが、4人ではできないことができましたね。
日向:Team“S”は前からすごく好きで、いつか振付をお願いしたいと思っていたし、フィロソフィーのダンスは、ダンスの面でまだまだいろいろ挑戦できる可能性がたくさんあるんじゃないかなと思って、今回私のアイディアでお願いしました。ラップもそうだし、ダンスの面でも、私達の新しい魅力がいろんな方向から見れる楽曲になったかなと思います。パフォーマンスの様子は4月21日に開催される配信ライブ「フィロのス★with you」で是非ご覧ください!
奥津:トラックが今までやったことのない感じだったので、どういうふうにグルーヴを合わせたらいいのか難しかったんですけど、できあがったものを聴いたら、新しく聴こえるんだけど、懐かしさもある絶妙なところのサウンドがすごく気に入ってます。歌詞は、さすが雨子さん!という感じですね。「ウォータープルーフ・ナイト」って、色褪せない思い出みたいなことなんですけど、あの頃を懐かしむだけじゃなくて、女の子の友情も色褪せないというところまで連想させてくれるような感じがいいなって。懐かしむだけじゃない、いまだって滲まないんだよという落とし所はさすがだなと思って、お気に入りソングです。
フィロソフィーのダンス
──奥津さんが今回の収録曲の中でチャレンジだったなと思った曲を挙げるとするといかがですか?
奥津:「ロック★with you」かなぁ。全曲いろいろ新しいところがあるんですけど、ここまで吠えるように歌う曲って、今までなかったなと思って。やっぱりどうしても綺麗に歌おうとするというか。大きく歌うようなことはあっても、直撃するような感じでは今まで歌ってなかったので、挑戦ではありましたけど楽しかったですね。
──「ロック★with you」はバスケットボールの女子日本リーグ「Wリーグ」の公式応援ソングになっていますね。
日向:バスケの試合を事前に見させていただいたんですけど、胸が高鳴ったし、チームワークに心を打たれたし、思っていた以上の展開の速さに(顔を何度も左右に振りながら)顔が追いつかなかったし(笑)。そういったワクワク感をどう曲に落とし込むかというのを考えて歌いました。試合会場にいるみなさんは、すでにワクワクした気持ちではあると思うんですが、そんな方達が聴いたときに、燃えたぎるような情熱が出てくるような曲になるといいなと思って。さっきマリリが言っていたけど、いつもよりもいい意味で雑と言うか、拳をずっとこう……(叩きつけるように何度も振りおろす)。
奥津:ハルちゃんレコーディングの時それやってた! 〈突き抜けろよ ロック★with you!!〉のところで、叩くだけじゃなくて、〈you!!〉のところで手を引いてもいた! あれは忘れられない! かっこよかった!
──日向さん的に、今回のアルバム曲の中で挑戦だった曲というと?
日向:どうだろう……個人的にはあまり挑戦したと思っていないんですよ。いつも挑戦しているし、常に今までやったことのないことをいろんな角度から攻め込んできた7年間だったのかなと思っていて。聞きたい答えが聞けない流れになってしまっていますけど(苦笑)。
──いえいえ。すごく素敵なお話です。
日向:だからどちらかというと、この4人でできる集大成を詰め込めたという意味での挑戦という感じなんですよね。この1曲が挑戦だったというよりは、私達が大切にしてきた愛をもって、今まで活動してきた4人の歴史をひとつのパッケージに収めたという意味での挑戦。これでフィロソフィーのダンスを全部知れます! 第一形態終了!みたいなイメージです。
奥津:〈いいの♥〉は?
日向:あぁ……「誓い合ったんだってね、LOVE」で言わされたんですよ。
──そこがなかなか大変だったというか……。
日向:(ぐったりしながら)大変でした、ほんとに……。マリリからのオーダーだったんだっけ? 可愛い声で〈いいの♥〉って言わせてくださいって。だから、あの、仕事だから言いました……。
奥津:ははははははは(笑)。
十束:大人だねぇ(笑)。ハルちゃんが大人でよかったよ。「誓い合ったんだってね、LOVE」は先に制作する形で山崎あおいさんに書いて頂いたんですけど、見た瞬間にメンバー一同「こんなおもしろい歌詞ある!?」って言うぐらい、すごく盛り上がりました。アイドルの結婚ソングって、かわいい歌詞と曲調がメジャーなのかなと思うんですけど、非常に私達らしいコミカルな曲にしていただいて。発端としては、(資料を読みながら)“メンバーの奥津マリリの口癖「結婚した〜〜〜〜い!!」をモチーフに制作された一曲”ということで、私はまるで関係がないし(一同笑)、特に結婚したい気持ちもないんですけど、自分がこうだったらと妄想しながら歌うのは楽しかったです。7年目にしてこんなに楽しい歌を歌えて、また新たな引き出しが増えたなと思いました。
──確かにファンクやソウルが土台にあるけど、これまでとはまた違う雰囲気で。
十束:しかもそれを大人が歌うっていう。年齢非公開ながら(笑)。
日向:仮にね? 仮に。
十束:私達が〈誓い合ったんだってね、LOVE〉って言うのって、言葉の重みがえげつないじゃないですか(笑)。10代のJKの子が言うのとは全然違っていて。
日向:現実がついてくるから。
十束:そう! でも、言葉に重みがあるからこそ映える1曲だなって。ライヴでも力強く歌いたいなと思います。
奥津マリリ
日向ハル
──十束さんが挑戦だった曲というと?
十束:曲の部分でもたくさん挑戦はしていますけど、やっぱり「ウォータープルーフ・ナイト」のダンスになるかなぁ。本当に難しかったんですよ(苦笑)。夜眠れなくなるぐらい、本当にできるか不安だったので。でも、それぐらいの経験をさせてもらえたことが嬉しいし、これを見て私達のことを好きになってくださる方が増えるかもという意味でも、まだまだフィロソフィーのダンスって伸びしろがあるなって自信にもなる1曲になったので、早くツアーでみなさんに見てもらいたいなと思います。
──佐藤さんの場合はいかがでしょうか。挑戦だった1曲というと。
佐藤:「スペシャル・ルーティーン」ですね。フィロソフィーのダンスって、みんなが言っていたように、強かったり、かっこよかったり、自信に満ち溢れた曲が多いんですけど、この曲は可愛らしい感じがあって。デート前の女の子の心境を歌ってるんですけど、テーマが「マジで家出る5秒前」だったんですよ。
十束:なんかそれも世代がすごく出る言葉だよね(笑)。
佐藤:日向が遠征先の福岡のホテルのロビーで降りてきたみたいで。
日向:本当にノリで言ったんですよ。なかなかテーマが決まらなくて、どうする?っていうときに出ちゃったんですよね。
佐藤:可愛い曲をやりたかった私としては、こういう曲を歌えるのはすごく嬉しかったです。元々普通にアイドルをやりたかったって言うと誤解を生むと思うんですけど(一同爆笑)。可愛いアイドルになりたくて、オーディションを受けたら違う方向に進んでしまいましたが、こういうところに帰ってこられて嬉しいなって。
日向:実家のような安心感。
佐藤:あと、今回SHOWさんとマリリが共作詞しているんですけど、わかるなぁってところが多くて。個人的に〈かわいい?って聞く前に かわいいって言ってね〉というのは、みんな胸に刻め!って思いますね。
奥津:厚かましさ全開で書かせていただいたんですけど、デートの支度をしている女の子の気持ちなので、やっぱり可愛いって言われたいじゃないですか。いくら言われても足りないぐらい嬉しい言葉なので。そういうイメージを持って書いたんですけど。〈今日は赤すぎないリップにしてみたの この意味分かる?〉というのも、なんかちょっと昭和っぽくていいですよね。いまは色移りしない、味のしないリップがいくらでもありますけど。
奥津:この意味分かる?って聞かれて、分からないという方も多いと思うんですよ。でも、大事なのは、答えを当てることじゃなくて考えることなので。
十束おとは
佐藤まりあ
──そして、5月からは全国ツアー『Philosophy no Dance「Love 4 You TOUR 2022」』がスタートします。久々のツアーであり、現体制で全国を廻るのはこれが最後になりますけども、どんなものにしたいと考えていますか?
佐藤:今までは自分達の知識と経験だけでセトリを決めることが多かったんですけど、今回初めてライヴの演出をしてくださる方にサポートしていただけることになって。その打ち合わせで出てくる発想が、自分達じゃとても思いつかなかった奇想天外なことを提案してくださっているんですよ。まだ話し合いの段階ではあるんですが、初めて観る方も、ずっと応援してくれている方も、フィロソフィーのダンスはこんなことライブでやるんだ!?って、びっくりしてもらえるようなツアーにしたいと思ってます。
──奇想天外ですか。
佐藤:現段階では(笑)。私たちでも想像できないんですよ。
日向:まだ3Dになっていない状態なので、ここからどうなっていくんだろうとすごく楽しみですし、いい空間を届けられると思うので、ワクワクしてます。あと、やっぱり2年以上全国ツアーができていなかったので、私達も伝えたい思いや愛が溜まってますし、全国のみんなも溜まっていると思うし。会っていない間に私達のことを知ってくれている方もきっと増えているはずなので、そんなみんなと愛のぶつかり稽古をしたいです! せーの……。
奥津・日向:ドスコイドスコイ!
──そこまでがセットなんですね(笑)。
奥津:いや、わからなかったです(笑)。
十束:私達知らなかったもんね?
佐藤:知らなかった。
奥津:一回言ったあれをやるのかなと思って。
──そこでパッと動けたのすごいですね(笑)。奥津さんはどんなツアーにしたいと思ってますか?
奥津:私達の愛を丸ごとお伝えしたいと思ってます。新しい試みも、自分達の愛を伝える方法のひとつが増えたような感じがあるんですよ。私達はもちろん、スタッフさんも一丸となって、士気がいますごく高まってきている状態なので、ツアーが始まる頃には爆発しそうな愛をお届けできるかと思います。
──では最後に十束さん、ツアーへの意気込みをお願いします。
十束:最後にみなさんにお会いできる機会をいただけたのが本当に嬉しいです。会えなかった2年間がありましたけども、私達は手を抜かずに頑張ってきたという自信があるので、今まで観てもらっていた方にはパワーアップした姿を見せたいですし、初めて観た方には脳裏に焼き付いて離れないぐらいのライヴにしたいなと思っていて。何年経っても「楽しかったな」って思い返せるライヴって誰しもあると思うんですけど、その1本にしたいので、気合いを入れて頑張ります。
──みんなの記憶に刻んでいこう、と。
十束:はい。頭から離れられないようにしてやるわ!って(笑)。
奥津:言い方が悪魔みたい(笑)。
十束:はははははははは(笑)。
取材・文=山口 哲生 撮影=大塚 秀美
フィロソフィーのダンス
フィロソフィーのダンス「ウォータープルーフ・ナイト」
フィロソフィーのダンス「ロック★with you」
フィロソフィーのダンス「誓い合ったんだってね、LOVE」