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古川雄大、ライブツアーへの意気込みを語る 「ライブは“繋がり”をいちばん感じられる場所」

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古川雄大

古川雄大 (撮影:寺坂ジョニー)

俳優のみならずアーティスト活動にも取り組んでいる古川雄大が、約2年半ぶりとなるライブツアー「古川雄大 LIVE TOUR 2022 ~i be~」を2022年5月に開催する。先行してリリースされるミニアルバム『i be』に収録された最新楽曲をはじめ、過去に発表した選りすぐりの楽曲も堪能できる本ツアー。先日、自身初となるミュージカルコンサートを終えたばかりの古川に、コンサートの振り返りやライブツアーへの意気込みを聞いた。

 

vol.2はステップアップした姿でお見せしたい

――先日、初のミュージカルコンサートを開催されましたが、終えられた今の率直なお気持ちはいかがですか?

まずは、全公演無事に終えられたことにほっとしています。前回は惜しくも中止になってしまいましたが、関わってくださった方々の愛情を感じながら、こうして早いタイミングで公演が実現できたことをとても幸せに感じています。また、セットリストを含め、お客様に満足していただける内容をお届けできたこと、それを最後まで全うできたことは、大きな収穫でした。

――日替わりで出演されたゲストの方々も豪華でしたね。とくに印象に残った方はいますか?

皆さん印象に残っていますが、明日海(りお)さんとは今回初めてご一緒させていただいて、お話していく中で「こういう方なんだ」ってわかっていくのがおもしろかったです。木下(晴香)さんや愛希(れいか)さんとは、共演の経験はあっても公の場で話したことはあまりなかったので、お互いに役を脱いだ状態でステージにいるのがすごく新鮮でした。あと、シュガー(佐藤隆紀/LE VELVETS)がゲストの回は、楽屋トークのようなラフな感じもあって。彼のいろんな面を見ることができて、改めて素敵な人だなと思いました。

 

――第二部では、ダンスも披露されていましたが、久しぶりに踊られてみた感触はいかがでしたか?

ダンスも楽しめました。当初はここまで踊る予定ではなかったので、ボリューム的に心配な部分もあったのですが、稽古をしていくうちにだんだん感覚を取り戻してきて、「まだまだいけるな」って思えました(笑)。ダンスの方でも手応えを感じることができました。ファンの方からも、ダンスは求められている部分だと感じていたので、踊りたいなという想いはあったんです。なので、今回お見せすることができてよかったです。

――『アニー』の「トゥモロー」など、日替わりで歌われるミュージカルナンバーも印象的でした。

「トゥモロー」や「Dancing Queen」は僕の声質にもよく合う曲かなと思ったので選んだのですが、太い声で歌う「時が来た」(『ジキル&ハイド』)のような曲も混ぜて、そこでの変化もたのしんでいただけたらな、という想いがありました。

――では、vol.2に向けて「次はこうしてみたい」など、新たな展望はありますか?

今回公演をさせていただいて、いろんなプランや改善点が浮かびました。これまで歌ったことがない曲をもっと増やしてみてもおもしろいのかな、とか。次に開催させていただけることがあったら、自分がもう少しステップアップした状態でできたらいいな、と思っています。今回のvol.1では素晴らしい演出をしていただいて、連日豪華なゲストの方に出ていただいたこともあり、vol.2となると、さらにハードルが上がるような気がしています。なので、時間をかけて作っていったほうがいいんだろうな、と今は感じています。

 

■“人との繋がり”をテーマに作ったミニアルバム

――4月27日にリリースされるミニアルバム『i be』は、どんなコンセプトで作られたのでしょうか。

初めて緊急事態宣言が出た時期に、“人との繋がり”をテーマにした「夜に咲く花」という曲を作ったのですが、その曲がこのアルバムのはじまりです。コロナ禍で、人との繋がりがどれだけかけがえのないものなのか、というのが身をもって分かったので、そういうテーマで書きたいという思いから作った、全5曲のアルバムです。また、繋がりから生まれる人間の感情――欲望や願いなどの“~~になりたい”という気持ちと、「永遠の愛」「友情」など、切っても切れない関係性を表す花言葉を持つ“アイビー”という植物、その両方をかけて英語の『i be』というタイトルを付けました。

――アルバムの中でとくに思い入れのある曲はありますか?

「指先、手」という曲は、僕の主演したドラマ(『私の正しいお兄ちゃん』)のために書き下ろした曲なんですが、これまでになく、いろんな方にご協力をいただいて、一音一音にこだわって極限まで練って作ったので、強い思い入れがありますね。先にメロディは完成していたのですが、歌詞がなかなか進まず、ドラマの撮影と並行しながら書いていました。

――古川さんはミュージカルに出演しながらアーティスト活動もされていますが、ミュージカルとポップスでは、どのように歌い分けているのでしょうか。

僕の場合は、細い声と太い声を行き来しているという感じで、あんまり歌い分けてはいません。「こういう声を出すときはこうしたらいい」というような感覚は自分の中ではあるんですが、それがミュージカル歌唱なのか、と言われると違うような気もしていて。ナンバーの特徴によって歌い方を変えることはありますが、実はあまり使い分けたくないな、とも感じていて……。

――使い分けたくない、と思われる理由はどこにあるのでしょうか。

自然に話しているような歌い方がいいな、と思うんです。もちろん、役柄に合った声を出す――威厳のある男性の役であれば低い声に、普通の青年の役であればよりナチュラルに、といった変化はあって当然だと思いますが、いわゆる「クラシックを歌っています」というような、朗々と歌い上げる感じは、求められているところと合わない部分もありそうですし。現代的な作品がどんどん増えて、いろんなジャンルの方が新しく入ってきて、ミュージカルというものが広まっている中で、変わり目の時期にあるのかもしれないな、と感じています。

 

 

■ 音楽をしっかり聴いてもらえる時間に

――今回、2年半ぶりのライブツアーになりますね。

ミュージカルやコンサートで歌う機会はありましたが、ライブという形ではかなり久しぶりなので、たのしみにしていてくださった方々には、お待たせしました!という想いです。ミニアルバムを引っさげて、今回は三都市を回らせていただたくのですが、どんなライブスタイルにしようかと、僕自身もワクワクしています。年齢を重ねた今の自分だったら、どういう感じになるのだろう、という部分でもたのしみです。音楽をしっかり聴かせられるよう、クオリティを上げていきたいです。

――セットリストなど、どのような構成になりそうでしょうか。

最近あまり披露していなかった曲が多いかもしれません。あと、テイストやアレンジを変えた曲があったりして、そこは“聴きどころ”かな、と。その中で新曲も散りばめていって、という感じです。“繋がり”という、アルバムのテーマを大切にしたセットリストにもなっています。ライブ会場という空間は、お客様との繋がりをいちばん感じられる場所だと思うので、思いっきりたのしんでもらえるような、いい流れにもなっていると思います。

――今回は東名阪ツアーということで、東京だけではなく、大阪、名古屋にも行かれますね。

この状況で東京に来られない方、移動が難しい方もたくさんいらっしゃると思うので、今回のツアーでは、こちらから会いに行けるのがうれしいです。

――それでは、今後の出演作についても少しお聞かせください。6月に朗読劇『バイオーム』に出演されます。上田久美子さんの戯曲という点でも注目の作品ですが、台本を読まれてどんな印象を受けましたか?

最初は、不思議な世界に入ったような感じがしました。どんどんその世界観に誘われていく中で、いろんな“裏切り”があって……。気付いたら「最高のものを見た!」という感覚になるのではないでしょうか。「こんな話だったの!?」っていう驚きがありました。入り口はふわっとした、不思議な世界に迷い込んだ感じだったのに、最後はバシっと斬られる、そんな印象を持ちました。

――お話をお聞きして、益々たのしみになりました。それでは最後に、ライブツアーへの意気込みと、お客様へメッセージをお願いします。

これまでのライブでは、どうお客様をたのしませるか、という部分で頑張っていたところがありましたが、今は楽曲をしっかり聴いていただくことで満足してもらえるようなライブをお届けしたいと思っています。音楽が好きな方にもぜひ遊びに来ていただけたらうれしいです。皆様と繋がりを感じられる時間をとてもたのしみにしています。

 

取材・文=古内かほ  写真撮影=寺坂ジョニー

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