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大黒摩季、デビュー30周年全国ツアーを故郷札幌からスタート

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6月1日、大黒摩季がいよいよデビュー30周年を記念して開催する全国47都道府県ツアー「MAKI OHGURO 30th Anniversary Best Live Tour 2022-23 -SPARKLE- Powered by CHAMPAGNE COLLET」を自らの故郷で愛してやまない北海道・札幌のカナモトホールからスタートさせた。初日公演のチケットはソールド・アウトを記録し、“生まれ、音楽を見つけた”、すべての始まりの地であるホーム札幌への「ただいま」の言葉とともに始まった記念ライブ全23曲に満員のオーディエンスが酔いしれた。

大黒摩季が全国47都道府県ツアーを敢行するのは、これで2度目。2016年、6年間におよぶ病気療養からの復帰を札幌で果たし、その後、“復帰の挨拶に自ら出向く”と1年半掛けて全国を回ったのが最初である。その時のライブの数は85本であった。今回も同様に、全国のファンに“30年間歌い続けて来れたことの感謝を自ら伝える”と、1年掛けて回る。すでに発表になっているSEASON1、SEASIN2に加え、来年展開されるSEASON3〜FINAL SEASONまでおよそ60本近いライブが全国で繰り広げられるという。

さらに今回は、普段あまり行けない島へも渡り、数カ所ではあるものの本ツアー同様のライブを開催する。

大黒摩季は、1992年に「STOP MOTION」でデビューし、90年代には数々のミリオン・ヒットを放ち、まさに日本のJ-POPシーンを牽引して来たアーティストの一人であるが、デビュー当初はテレビやラジオ、雑誌などのメディアにほとんど登場せず、またライブも行うことなく、ひたすら作品を発表し続けて来た。「ら・ら・ら」は今でも世代を超えて、“ひとつになれる曲”として世の中に愛されている。「あなただけ見つめてる」もまた、今なお人気の高いアニメ「スラムダンク」のテーマソングとして歌い継がれている。96年、NHK「アトランタオリンピック」テーマソングとなった「熱くなれ」は、その曲調からも気持ちを鼓舞する応援歌として聴かれ続けている。

今回のライブは、まさに“Best Live Tour”と銘打たれた通りに、そうしたヒット曲のオンパレード。誰もが聞き馴染み、またカラオケで歌って来た楽曲が次から次へと続き、“コロナ禍でまだまだ大きな声が出せない!”“マスクが必需品!”と言う状況下ではあるが、厳重な感染対策の下、30周年の“お祭り”が続く。

そんな“お祭り”の始まりを飾ったのは、バラード曲「Sing」。30周年に合わせて書き下ろされ、今回が作品発表としても歌唱としても初となる曲で、大黒摩季自身が歌い続けてきた意味を自らに問い、得た答えをファンに伝えるべく、自らのピアノ弾き語りで切々と歌い上げた。

また、30年の活動の中でも特に大きなトピックである1997年、47000人を動員したレインボースクエア有明での初ライブゆかりの演出も見逃せない。当時、“存在しないのではないか”という都市伝説まであった大黒摩季が初めてその姿を現した“伝説”の初ライブ。そのオープニングを飾った思い出の衣装で、初ライブのオープニング曲ともなっていた「いちばん近くにいてね」を披露したのだ。衣装はモザイクガラスのようにカラフルで艶やかなコートジャケットで、初ライブ後も保管されていたオリジナル。まさかの“伝説の衣装”に、会場を埋め尽くすファンは大盛り上がり。

アンコールは、バンマスである柴田敏孝のピアノと元JUDY AND MARYのTAKUYAのギターのみをバックに、「30年前の自分の戻って聞いてください!30年前に生まれていなかったあなたは、30年後の自分を思い描いて、SPARKLEしていられるか想像しながら聞いてみてください」と「STOP MOTION」を披露。ピアノ弾き語りによる最新曲「Sing」から始まり、シンプルなスタイルによるデビュー曲「STOP MOTION」を結ぶ流れの中にヒット曲が散りばめられたこのライブのセットリストは、大黒摩季にとって「“歌う”ことが、これまでの30年間いかに大切だったか!そして、これからもいかに大切か!」を集まったファンに伝えようとした結果にも思えて来る。

さらに7月9日より放送のテレビアニメ「名探偵コナン」のオープニングテーマ「SPARKLE」も初披露され、番組のオンエアへの期待も抱かせた。

30周年のテーマに、そしてツアー・タイトルに大黒摩季が掲げた「SPARKLE」は、“エネルギーを放つ!”“輝きを放つ!”といった意味を持つが、この2年半さまざまな制約の中で疲弊し、閉鎖的になってしまった心を、会場にいた誰もがそのテーマのとおりに“SPARKLE”した2時間だった。

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