山下達郎、6/15発売『BRUTUS』で特集 8時間のインタビューでその仕事歴に迫る
マガジンハウスが発行する、カルチャー誌『BRUTUS』は、6月15日に「山下達郎の音楽履歴書 TATSURO’S MUSIC BOOK」特集号を発売する。特別定価880円(税込)。
6月22日に11年ぶりのアルバム「SOFTLY」を発表する山下達郎。その50年近いキャリアには、よく知られている名曲のほかにも、作曲、編曲、コーラス、プロデュースなどを手がけた楽曲が膨大に存在する。『BRUTUS』はそうした作家としてのキャリアに、合計8時間を超えるインタビューで徹底的に迫った。大滝詠一、細野晴臣、大貫妙子、矢野顕子、吉田美奈子、松任谷由実、鈴木雅之、太田裕美、EPO、近藤真彦、KinKi Kids。浮かび上がってきたのは、日本のポップスの様々なターニングポイントにあった、山下達郎の仕事の数々。随一の山下達郎マニアで知られ、音楽愛と豊富な知識に定評のあるクリス松村を聞き手に、今まで語られることのなかった仕事歴に迫る。
細野晴臣、矢野顕子、鈴木雅之、大貫妙子、林哲司といった日本を代表する音楽家たちが、山下達郎とのエピソードやその音楽に対する思いを語った、貴重な証言ばかりの濃厚なインタビューも掲載。
さらに、BOOK in BOOKでは、新作「SOFTLY」の全15曲を、15人のミュージシャンが1曲ずつ詳細に読みとく。山下達郎の音楽を愛し、影響を受け、自身も日本の音楽界をリードするミュージシャンたちによるレビュー。どこよりも詳しく、どこよりも贅沢な「SOFTLY」の全曲解説ブックが出来上がった。
特別付録は、作曲・編曲・コーラス・プロデュースを手がけた楽曲の全仕事リスト。今回初公開となるご自身が制作されたリストを元に、編集部が構成した。圧倒的な量の楽曲リストは、ファンはもちろん、ポップスファンなら必ず持っておきたい永久保存版の内容となっている。
田島朗氏(ブルータス編集長)コメント
「もうちょっと、話しましょうか」。クリス松村さんとの6時間にわたる対談のあと、達郎さんの口から出た言葉です。特集にすべて掲載するにはまだ内容が足りないのでは、そう案じて自ら申し出てくださり、急遽、翌日に延長してさらに2時間、お話を伺わせて頂けることになったのです。思えば企画書とともに「丸ごと1冊山下達郎特集をつくりたい」とお願いしに行った時も、達郎さん自ら「もっと他にない企画にしましょうよ、多くの人に楽しんでもらえるような」とさらに何度か綿密な打合せをさせて頂けることになったのでした。思えば「なるべく達郎さんに負荷をかけないように」と編集部が過剰に気を遣っていたのかもしれません。
そうして新譜制作とツアーの間の貴重なお時間を頂きながら作った特集はまさに「山下達郎全仕事」であり、日本のポップスの歴史が凝縮された1冊に仕上がりました。そして、対談で何度も感じた、少しでも良いものをつくるために時間と手間を惜しまず全身全霊を捧げる姿勢というのは、まさに今回の特集への向き合い方にも通じるところがあったのです。プロフェッショナルとしての山下達郎という人間の凄さを間近に見させて頂き感動すると同時に、ますますファンになりました。コアな山下達郎ファンが読んでも、最近のシティポップブームで聴き出した若い方々にも楽しんでいただけるような、完全保存版ができあがったかと思います。どうぞお楽しみください。