中島みゆき、「銀の龍の背に乗って」が映画『Dr.コトー診療所』主題歌に決定 予告編解禁も
中島みゆきの名曲「銀の龍の背に乗って」が、12月16日公開の映画『Dr.コトー診療所』主題歌に決定した。
「Dr.コトー診療所」の主題歌は、2003年放送のドラマシーズン1から、2004年のスペシャルドラマ、そして2006年のドラマシーズン2に至るまで、すべて中島みゆきの名曲「銀の龍の背に乗って」が起用されてきた。本ドラマのために書き下ろした楽曲であり、ドラマと共に一世を風靡した楽曲ともいえるため、「Dr.コトー診療所」といえば「銀の龍の背に乗って」を思い浮かべるドラマファンも多く、今回発表となる前からSNS上では「主題歌は必ず『銀の龍~」』で!」と待ち望んでいたファンの声も多数あった。
タイトルの「銀の龍」に込められた意味を、中島は「命に向き合いながら孤独に戦う医師たちの心に想いを馳せ、命の水の化身である龍に願いを託したかった。その龍の色が銀色であるのは、手術用のメスの色が銀色だから」と、2016年発売の自身のベストアルバム「前途」内で解説している。
2003年リリース当初には「船が海を渡るとき、その後ろに波を切ってできる白波が立つ。それが太陽に照らされてキラキラ輝いている様子は、まるで“銀の龍”のようだ」と語っていたことからも、ドラマ第1話でコトーが船に乗って志木那島まで向かうシーンを彷彿とさせるような、まさに「Dr.コトー診療所」のための楽曲となっており、今回再び映画の主題歌になることも必然とも言える。
さらに、その主題歌を使用したコトーと島の人々の“今”を描いた最新予告映像も解禁。今回解禁された予告映像は、海の向こうにある美しい小さな島で、コトー先生が自転車で往診するシーンから始まり、そこには”今も変わらない島での日常“があるということを、主題歌「銀の龍の背に乗って」にのせて丁寧に描いている。また、先日発表されたように、コトーと彩佳が結婚し、新たな命を授かっていることが分かる描写もあり、そこで生きている人々が16年を経ても変わらない様子と16年を経て変わった様子が入り混じった、時の流れを感じる映像となっている。
だが、美しく穏やかな島の情景の一方で、コトーの口から「診療所を無くすということですか?」と衝撃の言葉が。16年を経ても変わらない美しく穏やかな島に深刻な面持ちのコトーと涙を見せる彩佳。心に沁みるヒューマンドラマを紡いできたシリーズの続編では、一体どんな物語が描かれるのか。映画ならではのスケールアップした映像がその様子を捉え、主題歌の「銀の龍の背に乗って」の旋律が相まって、志木那島の“今”に、懐かしさと切なさが胸に迫るエモーショナルな予告映像となっている。
中江功監督 コメント
連ドラ2シーズン+スペシャルドラマもやりましたので『コトー』と言えば『銀の龍』『銀の龍』と言えば『コトー』。
自分の中でこのふたつは一体化していた為、別の曲にするとか、新しい「銀の龍」にするとか、そんな考えは全くありませんでした。
それくらい『コトー』は『銀の龍』とイコールだと思ってます。…中島みゆきさんの許可はとってませんけど。
『銀の龍』を聴くと今でも20年前からの島の風景と撮影の思い出が浮かんできます。
1992年に『親愛なる者へ』というドラマの主題歌(『浅い眠り』)をやっていただき、更に最終回ではみゆきさんに出演していただきました。
私は当時助監督でしたが、打合せの際に普段ドラマとか絶対出ないみゆきさんが出演を受諾していただいのは、お父様と同じ産婦人科の役であったから、とプロデューサーにお話していたと記憶しています。
医者をやるなら大事にやりたい、と仰っていたのをよく覚えています。
それから約10年後、『コトー』で医者ドラマをやることになったので、主題歌をお願いするためにラジオ局に会いに行きました。スタジオ前でお会いしたとき、ニッコリと「お久しぶりです。南雲律子です」と10年前のドラマの役名でご挨拶していただきました。その記憶力の凄さと優しさとユーモアは今でも忘れられません。
打合せのときにコトーを「海を超えてやって来た、傷ついた非力なヒーロー」という表現をしたのですが、その通りの素晴らしい曲になりました。
曲をいただいたあと、事務所の方が「【銀の龍】というのは波頭が光って輝いている様を表現しているんです」とこっそり教えてくれました。
映像より先に、海からやって来るヒーロー「コトー」のイメージを作ってもらった気がしてます。
最初のシーズンのタイトルバックで崖の上に座ってるコトー先生を撮ったのですが、放送後、島の方から「あそこは龍が昇ってくるところなんだよ」と教えていただき、この曲との縁を感じました。