デヴィッド・ボウイ、1971年発表の名作「ハンキー・ドリー」にまつわる48曲の未発表音源を含むボックス・セット「ディヴァイン・シンメトリー」発売決定
常に時代の先端を開拓し続けた伝説、デヴィッド・ボウイ。1971年12月発表の名作「ハンキー・ドリー」のリリースへと繋がる、1971年という約12ヵ月間のボウイの姿を、ホーム・デモやスタジオ・ライヴ音源といった貴重な未発表音源とともにまとめあげた、4CD+BLU-RAYオーディオからなる豪華5枚組ボックス・セット「ディヴァイン・シンメトリー」が、海外で11月25日に発売される。
当時のホーム・デモ音源や、BBCラジオ・セッション音源、ライヴ音源やスタジオ・レコーディング音源といった、48曲もの未発表曲やデモ音源などを含む貴重な音源の数々に加え、オリジナル・プロデューサーであるケン・スコットの手によるアルバム「ハンキー・ドリー」のオルタナティヴ・ミックス音源などを収録した今作は、71年の名作「ハンキー・ドリー」を高らかに祝福する作品となる。なお、今作の日本盤発売情報は、近日中に発表される予定だ。
この「ディヴァイン・シンメトリー」には、4枚のCDとBLU-RAYオーディオに加え、2冊の本が同梱されている。一つは、貴重なメモラビリアや写真、そして詳細なライナーノーツなどが掲載された100ページにも及ぶ豪華ハードカヴァー・ブックで、もう一つは当時のボウイのノートを復刻した、手書きの歌詞や衣装のデザイン画、レコーディング時のメモやセットリストなどを掲載した60ページのブックレットだ。
100ページのハードカヴァー・ブックには、ボウイの専門家であるトリス・ペンナによる書き下ろしのライナーノーツに加え、アルバム「ハンキー・ドリー」で共同プロデューサーとして関わったケン・スコットや、ボウイの生涯の友人、ジェフ・マコーマックとジョージ・アンダーウッド、シンガーのダナ・ギレスピー、ギタリストのマーク・プリチェット、イギリスのクラブ、フライアーズ・アリスバーリーのプロモーターであるデヴィッド・ストップス、出版のボブ・グレースやカメラマンのルアン・リチャードといったボウイとゆかりのある人々の寄稿文も掲載されている。
1971年は、ボウイにとって極めて重要な年となった。彼は新たにRCAとレコード契約を結び、アンディ・ウォーホルやルー・リード、イギー・ポップと出会い、父親となり、そして父親としての誇りを示すために「Kooks」という楽曲を書き上げ、6月にはミック・ロンソンとウッディ・ウッドマンジー、トレヴァー・ボルダーという、後にスパイダース・フロム・マーズと名付けられるバンドと共に初めてライヴを行い、そして名盤「ハンキー・ドリー」をレコーディングしたのは、全てこの1971年の出来事だった。
ボックス・セット「ディヴァイン・シンメトリー」の発売情報と共に公開された「Kooks(Sounds Of The 70s:Bob Harris)」は、BBCのボブ・ハリスがホストを務める「Sounds Of The 70’s」のためにボウイとギタリストのミック・ロンソンがレコーディングした音源だ。1971年9月21日にBBCラジオのためにロンドンのケンジントン・ハウス、シェファードブッシュ、スタジオT1でレコーディングされたもので、1971年10月4日に放送されたもの。
また、2023年2月24日には、本ボックス・セットに収録されている「A DIVINE SYMMETRY(AN ALTERNATIVE JOURNEY THROUGH HUNKY DORY)」の音源全12曲を収録したアナログ盤も発売が予定されている。