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2ヶ月連続楽曲リリース GARNiDELiAが込めた楽曲への想い 「私たちの2022年はここからが本番!」

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SPICE

GARNiDELiA

GARNiDELiA

2021年11月の『Duality Code』を皮切りに再始動を果たしたGARNiDELiAが、次なる楽曲を、2ヶ月連続で僕らに届けてくれることとなった。

1曲目として9月にリリースされるのはテレビアニメ『うちの師匠はしっぽがない』の主題歌である「幻愛遊戯」。続いて10月にリリースされるのは『踊っちゃってみた』動画シリーズの最新楽曲であり、ダンサー・みうめの引退に向けて制作された3人で送る動画シリーズのフィナーレを飾る楽曲でもある「謳歌爛漫」。

強い想いを込めて制作された両楽曲、SPICEではその制作秘話を聞くインタビューを決行した。これを読めば今回の二曲がより輝きを増して聴こえてくること間違いなし。楽しんでもらえたら光栄だ。


■仕込んでいたものがついに披露できる、待ちに待った瞬間が来た

――2022年も後半、お二人の名前を見る機会がすごく増えたように感じています。

toku:ここまでひたすら作っていたものがやっと皆さんに公開できるタイミングが来たんですよ。その結果、みなさんの目に触れる機会も増えている気がします。僕らとしては、待ちに待ったタイミングがついに来たという感じです。

MARiA:新曲のリリースが10ヶ月ぶりって言ってたからね。

toku:その間に『カバコレ』で新収録の楽曲は披露していましたけどね。でも、新曲リリースとなると感慨はひとしおです。加えて、これから発表することも数多く控えていますから、今まさに2022年の本番が始まったという感じがしています。

――MARiAさんはその間にソロアルバム『Moments』のリリースもありましたが、今のお気持ちはいかがですか?

MARiA:『Moments』で進化した私をGARNiDELiAを通して見せることができる、やっとその時がきた思ってワクワクしています。ずっと皆さんに披露したくてうずうずしてましたから。

――公開が待ち遠しかったのが伝わってきます。今回リリースとなる楽曲、制作はいつ頃からスタートしていたのでしょうか?

MARiA:先に制作した「幻愛遊戯」は去年の末には動きはじめていましたね。『Duality Code』がリリースされてからすぐぐらいだったかな?

――すると『Moments』と同時進行で作業を行っていたことになりますね。

MARiA:そうなんですよ。ソロやりながら並行してGARNiDELiAも動いていた感じ。ソロの活動している時に「次のGARNiDELiAのリリースはいつですか?」なんて聞かれたりして、その度に発表したくて仕方がなかったですよ(笑)。「今頑張って作っているから待って!」みたいな気持ちでいっぱいした。

■大正を舞台としたアニメならGARNiDELiAにお任せ!

――待ちに待ったリリースとなったのが「幻愛遊戯」だということですね。本楽曲は『うちの師匠はしっぽがない』の主題歌、「オトメの心得」に続いて、タイアップ作品の舞台が大正となっています。

MARiA:そうなんですよ。まさかのタイアップ作品が2作連続で大正(笑)。

toku:次の大正アニメの主題歌も、きっと僕たちが担当するんでしょうね(笑)。

MARiA:いいね、「大正だったら私たちにお任せ」みたいな! あ、でも流石にネタが尽きるか……。

――やはりその部分は課題になるんですね。

MARiA:「幻愛遊戯」は「オトメの心得」とオーダー内容も似た部分がありましたね。「大正っぽさのあるビッグバンドで華やかな曲で、和メロ」というほぼ同じオーダーで、同じコンセプトで曲を作ったばかりだな、なんて思ったのは事実です。

toku:それだけ「オトメの心得」でオーダーに沿った曲が作れたという証拠でもあるので、嬉しい反面ではあるんですけどね。最初はちょっと焦りました。

MARiA:絶対に「「オトメの心得」とあんまり変わらないじゃん」とか言われたくないじゃないですか。いかにしてオーダーの世界観に沿った中で新しい要素を入れていくかってことはすごく考えまたしたよね。

――確かに、そこはバリエーションを持たせたいところではありますね。違いを見せていくにあたって何かとっかかりはあったのでしょうか?

MARiA:ヒントとなったのはやっぱりタイアップである『うちの師匠はしっぽがない』の作品性。この作品って芸事に打ち込む人たちを描いた作品、芸事に打ち込むのって正気の沙汰じゃないということがすごく表れているんですよ。それを曲の中で表現したら「オトメの心得」とは全然違う曲になるんじゃないかと思ったんです。

toku:そこから考えたのは、華やかで大正っぽいビッグバンドの楽曲でありながら、硬派なイメージを曲にしようということ。物語も一直線に、真面目に芸に打ち込んでいくキャラクターたちが描かれていますからね。

MARiA:言葉にすると同じ“華やか”ですけど、「オトメの心得」は愛する人への気持ちを表現した可憐な“華やか”さ、「幻愛遊戯」は芸事のギラついた“華やか”さ。踏み込んで考えたら全然違うテーマが出てきたんです。

GARNiDELiA「幻愛遊戯」

■カギとなったのは「私のしっぽは掴ませない♡」というフレーズ

――そうしてコンセプトが固まり、そこから楽曲に落とし込んでいったかと思います。歌詞が一見普通のラブソングのように見せていますが……というあたりのお話をうかがいたいのですが。

MARiA:気づいていただけたんですね! そうなんです、パッと見た感じラブソングのようですが、実はダブルミーニングになっている。よく読むと恋人への愛ではなく、芸事への愛が歌われていることがわかるようになっているんですよ。

――その芸事への愛こそが『うちの師匠はしっぽがない』から感じとった作品のテーマだったということですね。

MARiA:そうなんです。芸事ってある意味、“芸”を愛してくれるお客さんと、“芸”を作る私たちの間の擬似恋愛みたいなところがある。だから芸事への愛を恋人への愛と錯覚させるように歌詞を書きたいと思いました。

――そんなラブソングのように展開される楽曲、サビ終わりに「私のしっぽは掴ませない♡」と“しっぽ”が出てきたのも印象的でした。

MARiA:絶対にどこかで”しっぽ”という言葉を使おう、それは最初から決めていたんです。そうすればタイアップである『うちの師匠はしっぽがない』ともリンクが強くなる。でも、ギラギラした華やかさのある曲の中で”しっぽ”という言葉を入れるのは難しくて……。

――歌詞世界と“しっぽ”という言葉の相性が良くなかったということでしょうか?

MARiA:そうなんですよ。“しっぽ”って可愛い言葉で、ギラギラした世界とは乖離がある。それをどうやって歌詞の中に入れるかすごく悩んで……。結果的に思いついたのが“しっぽを掴ませない”という慣用句。これなら芸事における“何かを演じて正体を見せない”ということともリンクすると思って、絶対にこの言葉を使おうと決めたんです。

――なるほど、そしてこの慣用句を印象的なサビの終わりに持ってきたと。

MARiA:そう、既に出来上がっていた曲の、サビ終わりのメロディに「私のしっぽは掴ませない」がバッチリはまったんです。これを発見したときは歌詞の神様が降りてきたと思いましたね!

――まさに奇跡のようなマッチングですね!

MARiA:いや、本当に! そこから、普段なら頭から歌詞を書いていくところを、今回はサビ終わりに向けて歌詞を組み立てていく方法で作詞をした。なんかオチに向けて物語を作っていくみたいで、これも落語っぽくていいな、なんて思いましたね。

■スタイリッシュでかっこいい、夜の感じを出したかった

――作詞のお話をうかがってきましたが、続いて作曲のお話も伺えればと思います。tokuさんは「幻愛遊戯」を制作するにあたって「オトメの心得」と曲調の差をつけるために意識したことはありましたか?

toku:まず考えたのは、「オトメの心得」がメジャーキーだったのに対して「幻愛遊戯」はマイナーキーにしようということ。「オトメの心得」は可愛らしい、フワッとした印象の曲だったのでメジャーキーの方がしっくりきたんですよ。対する「幻愛遊戯」はスタイリッシュでかっこいい、夜の感じを出したかった。それを表現するためにマイナーキーを使う、そこがまず意識した点でした。

――なるほど、そのキーの差が楽曲全体の印象を大きく変えているということですね。

toku:そうですね。あとはスタイリッシュさを出すにあたってMARiAの言葉のチョイスも上手く効いているとは思っています。サビ終わりの「掴ませない」なんかは否定の言い切りで曲を引き締まった印象にしていますよね。

――tokuさんは作曲の際に、歌詞がスタイリッシュになるような工夫もしたのでしょうか?

toku:してますね。例えば今回だとサビには音符を多めに配置している。そうすると言葉を詰めて作詞することになるんですよ。結果的に言葉が密になったサビができあがる。ラップの早口を聴いた時のようなかっこよさが作れるんですね。その辺りは意識をして作曲をしいます。

――そんな工夫があったんですね。実際にMARiAさんが書いた歌詞を見た印象はいかがでしたか?

toku:先ほどMARiAも話してましたけど、特に素晴らしかったのが「私のしっぽは掴ませない♡」の部分でしたね。メロディとすごくはまったフレーズになっている。あそこは感動しました。

MARiA:やっぱり! あそこ、いいでしょ!

――tokuさんから見てもメロディとフレーズがうまくはまっているのを感じたんですね。長年ともに活動しているからこその奇跡だったのかもしれません。

toku:それはあるかもしれませんね。言葉にしなくても通じる部分があったのかもしれない。

 

この後、『踊っちゃってみた』動画シリーズの最新楽曲「謳歌爛漫」について

 

GARNiDELiA

GARNiDELiA

■踊っちゃってみたの集大成をここで見せたい

――そして「幻愛遊戯」がリリースされた翌月には「謳歌爛漫」がリリースされます。こちらは今回でダンサー活動を引退してしまうみうめさんへのはなむけとなる曲と聞いています。

MARiA:そうなんですよ。寂しい……。

――やはり寂しいという気持ちが大きいんですね。

MARiA:もう歌詞を書きながら何度も泣きました。10年以上一緒に活動してきた仲間ですからね。みうめと217がいなければ『踊っちゃってみた』という企画が世界的なブームになるということもなかったでしょうし、結果私たちが海外進出することも起こらなかったでしょうから。

――すると「謳歌爛漫」に『踊っちゃってみた』の歴史の集約を感じたのはやはり……。

toku:その通りなんですよ。

MARiA:よくぞ言ってくださいました!

toku:今回の「謳歌爛漫」にはこれまで『踊っちゃってみた』シリーズの集大成のつもりで作曲をしているんです。なのでこれまでの楽曲のフレーズを随所に使っているんですよ。あとは、サビでメロディを減らすことで合いの手を入れられるような工夫もして、これまでの『踊っちゃってみた』シリーズの美味しいところどりができるようになっているんです。

MARiA:今回tokuが珍しく、締切ギリギリまで曲が完成しなくてね。みうめが10月いっぱいで活動休止するのに、それまでに曲がリリースできないんじゃないかって正直心配してましたよ(笑)。

toku:制作がいつになく難航しましたからね。最後だからって湿っぽい感じにはしたくない。でも単純に明るい曲にするのも味がない。そこのバランスをどうやって取っていくかにすごく悩んでしまって。

MARiA:結果的にこれ以上遅れたらやばいっていうギリギリラインのところでなんとか曲が完成。そこから私が作詞に入った感じでした。

――すると作詞はかなりタイトなスケジュールになったのではないでしょうか?

MARiA:日数的にはタイトでしたけど、そんなに焦ることはなかったですね。歌詞に込めたいメッセージは決まっていましたからスラスラと作詞作業は進められました。ただ、花火というテーマは曲を聴いてから閃いたものだったんですよ。それでtokuに連絡して「花火の音入れたいから探しておいて!」って言って(笑)。

toku:またそれが大変だったんですよ。花火の音って絵がないとただの爆発音ですからね。曲の中にいきなり爆発音が入るのってどうなんだろうと思って、それをいかに花火の音だとわかってもらえるようにするかという調整にまた難航した。

MARiA:結局作詞は早くできたものの、編曲に時間がかかってしまって。出来上がったのは提出締切直前でしたね。

――それだけ悩みながらの制作だったということですね。

MARiA:やっぱりこの『踊っちゃってみた』というプロジェクトも大きなものにりましたからね。集大成の場で中途半端なものは出せない、そのプレッシャーも感じていましたから結果的に時間をかけての制作になりましたね。

■MARiAが歌詞に込めたみうめへのメッセージ、それは……

――改めて今回の二曲を振り返ると、方向性違えど、ともに和メロの楽曲となっていますね。

MARiA:私はまず、tokuがこんなに和メロのバリエーションが書けるんだってことに驚いています(笑)。

toku:そう言ってもらえると、悩みながらでも作っただけの甲斐があります。

MARiA:やっぱり「極楽浄土」以降GARNiDELiAといえば和、というイメージはできた。それ以降、和物の楽曲で、というオーダーも増えたんですよね。衣装をデザインする私にもなかなかのチャレンジが求められるんです(笑)。また和の衣装考えなきゃ! みたいな。

――衣装のレパートリーは確かに大変そうですね。お話にあった「極楽浄土」がきっかけというのはすごく頷ける話だと思いました。

MARiA:そうそう、「極楽浄土」があったからこそ「幻愛遊戯」も「謳歌爛漫」も生まれた。だからこそ、「極楽浄土」を一緒に踊ったみうめと217には本当に強い想いがあるんです……。

――その想いが「謳歌爛漫」の歌詞に現れているということですね。

MARiA:はい、中でも伝えたかったのは、自分の進んだ道を信じて進んでほしいということ。誰になんと言われてもね。

――歌詞に登場する「言いたい奴には言わせておけばいい」というのがまさにそれにあたるかと思います。

MARiA:そうなんですよ。『踊っちゃってみた』も始めた時は賛否両方あったし、今回みうめが引退することにもやっぱり色々いう人はいると思う。でも、どうせ何やっても文句言ってくる人はいる、そんなのはいちいち耳を傾けないで自分の道を行ってほしい。私たちなんか賛否両論あった『踊っちゃってみた』のおかげで世界で戦えるブランドを手に入れて、世界進出までしてますからね!

――すごく説得力のあるメッセージですね! ここまでのお話を踏まえて、これから公開となる『踊っちゃってみた』動画を見たら僕も泣いてしまう気がします。

MARiA:私も撮影の時に泣いちゃうかもしれない。あ、でも踊ってる時は必死すぎて泣く余裕ないか(笑)。撮影は常に戦いなので!

■GARNiDELiAの2022年はまだまだ終わらない!

――ここから先、年内まだまだお二人の活躍を目にする機会がありそうだと思っています。今話せる範囲で今後のことを教えていただけますか?

MARiA:まだ公開できないこともたくさんありますが、一つだけ言えるのは、GARNiDELiAの2022年まだまだ終わらないということ! これから年末にかけて、用意していたものがもっともっと皆さんに公開されていくので楽しみにしていてほしいです!

toku:フェスなんかもどんどん出ていきますからね。そこで多くの人に僕たちのことを知ってもらって、ファンになってもらいたい。

MARiA:フェスもここ二、三年は出てませんでしたからね。その分は取り戻さないと! なんか昔の忙しさが戻ってきた感じ!

――懐かしい忙しさ、といった感じなのでしょうか?

MARiA:そうなんですよ。目まぐるしくライブやって、その合間で曲書いて。あの頃も忙しかったね。

toku:当時、作業が間に合わなくて海外のライブにデスクトップのパソコン持って行ったりしましたからね。それをホテルのテレビに繋いで作曲したり(苦笑)。

MARiA:やってた! 流石にあれはもうやりたくないね(笑)。

――そこまでの状態にならないことを僕も祈っています(笑)。

MARiA:それにしても、今年の後半は皆さんが追いつくのが大変なほどにどんどん情報が出てくると思うので、なんとかついてきてほしい! そして今年の集大成として12月にはワンマンライブもありますのでそっちも楽しみにしていてほしいよね?

toku:そうだね。そしてさらにその先、来年以降の僕らの活動も楽しみにしていてほしいです。ワンマンライブが今年の僕らの集大成、でもそれも来年をさらに楽しくするための助走だと思っていますから。今年全力で楽しんで、来年はさらに素晴らしい年にしましょう! 気が早いけど(笑)。

インタビュー・文=一野大悟

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