クイーン、新発掘曲「フェイス・イット・アローン」配信開始 アルバム「ザ・ミラクル」ボックスセット発売も
フレディ・マーキュリーが歌うクイーンの発掘音源「フェイス・イット・アローン」が、日本時間10月13日19:15にシングルとして全世界同時配信され、YouTubeではリリックビデオも公開となった。
あわせてクイーンが1989年に発表したアルバム「ザ・ミラクル」が豪華8枚組ボックス・セット、2CDなどで11月18日に発売されることも発表された。
この曲の存在が初めて明らかとなったのは、今年「ロイヤル・ジュビリー・コンサート」(英国の故エリザベス女王在位70周年を祝ったイベント)で、レギュラー・ヴォーカルのアダム・ランバートと共にオープニングの大役を果たしたブライアンとロジャーが、BBCラジオのインタビューに応えた際のことだ。このトラックについて、ロジャーは「僕らが少し忘れてかけていた、フレディの珠玉の小品」と表現。また、ブライアンは「美しい、胸を打つ曲」と語っている。
元々「フェイス・イット・アローン」は、1988年に行われた歴史的に重要なセッションで録音した音源で、この実り多い期間にバンドは約30曲をレコーディング。その多くは今日まで一度も日の目を浴びずにいたが、最終的にアルバム収録には至らなかった他の候補曲群と共に保管されていた。バンドのプロダクション及びアーカイブ・チームが、今回「ザ・ミラクル」のボックス・セットをリイシューするに当たり、当時のセッション音源を再調査していた際、同曲が発掘されたのである。
「この曲のことは、僕らも少し忘れかけていたんだ」と認めるロジャー・テイラー。「なのに見つかったのは、こんな珠玉の小品だったわけさ。驚くべき、本当の発見だよ。すごく情熱的な曲なんだ」。
フレディ・マーキュリーを擁する新曲としては、同シングルは8年以上ぶりのリリースとなる。2014年のベスト・アルバム「クイーン・フォーエヴァー」には、「ユア・ハート・アゲイン」、「ラヴ・キルズ」、「生命の証」といった、フレディ参加の未発表曲3曲が収録されていた。
今回再発見されたこの曲について、ブライアン・メイはこう語っている。「僕らのチームがこのトラックを見つけてくれて嬉しいよ。あれから長い歳月が流れたけれど、ここでこうしてまた僕ら4人全員で……そう、ディーシーもいて……今日の今日まで完全には仕上がらなかった素晴らしい曲のアイデアを、僕ら4人全員がスタジオで取り組んでいる様子を聴けるなんて実に素晴らしいね……今回やっと完成したよ!」。
「フェイス・イット・アローン」も収録される「ザ・ミラクル – コレクターズ・エディション」は、LP、5CD、DVD、Blu-rayが収録されている。CDには6曲の未発表曲を含む計1時間以上の未発表音源を収録した「ザ・ミラクル・セッションズ」が収録。この音源には、ロンドンとモントルーでのスタジオ内で交わされるメンバー同士のざっくばらんな会話のやりとりも収録されており、4人の創作過程や、再び一緒に作品に取り組むようになった嬉しさ、内輪の冗談、軽口を叩く様子がこれまでにない程に窺え、ファンの興味を掻き立ててくれる。
また「ザ・ミラクル – コレクターズ・エディション」には、レア音源、アウトテイク、インストゥルメンタル、インタビュー、ビデオ等を豊富に収録。そこには、苦労を伴って撮影されたシングル「ブレイクスルー」のビデオの撮影現場で行われた、ジョンの最後のインタビューも含まれている。さらにこの豪華ボックス・セットには、未公開写真、バンドからファンクラブ宛に送られたオリジナルの手書きの手紙、当時のプレス評、フレディ、ジョン、ロジャー、ブライアンがアルバム制作や代表的なビデオについて回想している幅広いライナー・ノーツが掲載された、76ページのハードカヴァー・ブックが同梱される。