スカイピース、“大”追加公演にて誕生日の☆イニ☆に「誕生日ラップ2022」をサプライズ披露 登録者400万人を記念したフェス開催も発表
スカイピースが10月27日に「SkyPeace TOUR 2022『Grateful for 』-大追加公演-」を開催した。
今回は、7月28日に発売された4thアルバム「Grateful For 」を携えた約2年ぶりのホールツアー。9月3日の東京・LINE CUBEでファイナルを迎え、7都市8公演で2万人以上の動員を記録した。そこから約2ヶ月たっての追加公演となるが、今回は東京・東京国際フォーラムAの約5000人というホール単独公演では自己最大キャパが即日完売。当日、☆イニ☆(じん)の27歳の誕生日ということもあって、この大追加公演には、どんなサプライズがあるのか期待が高まっていた。開場後、ステージ上にはDJブースがあり、ありまつによるネットラップ選曲のアゲなプレイで開演前からパーティのテンション。
会場が暗転すると早速、客席は総立ちになり、オープニングムービーが流れはじめる。戦争やウイルス、また、災害など、今は苦しい時代でもあるが、スカイピースの二人は、日本武道館公演を経て、全国のアリーナツアーへとポジティブなバイブスを届け、輪を広げていくことで、今回の大追加公演までつないできたようにも思える。
1曲目は、「荒野行動あるある2022」。今回のツアーではオープニング曲として定着しているのだが、テオくんと☆イニ☆(じん)の二人が客席側から登場。いきなり会場が騒然となる。東京国際フォーラムAの客席通路をうまく使って、荒野行動さながらに敵を警戒しながらステージに向う。そして、ステージ上に到着すると、4人のダンサーとともに銃を振りかざし、1曲目から勢いで盛り上げる。「Ride or Die」へとなだれ込み、和テイストも入ったサウンドでぐいぐいと会場を引き込んでいった。そして、「じんたん(☆イニ☆)の誕生日をみんなでお祝いしましょう」と「誕生日おめでとうソング」を披露するなど、いきなり濃密なスタートダッシュを見せた。
「こんにちは。スゲーデケーー」とは☆イニ☆の第一声。テオくんは5000席のチケットがソールドアウトしたことを伝える。4月に8000席の日本武道館公演を成功させたばかりだが、ホール公演としては自己最大キャパとなり、2階席の後方まで目をやる。そして、この日のライブは生配信されており、インターネットカメラに向かって、「みんな観てるー!?」と手を振る二人。タブレットで配信視聴者たちのコメントを拾いながら、全員で盛り上げていきましょうと続けた。
「SkyPeaceのテーマソング」、続く、バルーンのボーカロイド曲のカバー「シャルル」では、バンド編成に加え、この日のライブで初チャレンジとなったストリングス編成でリッチな音の広がりを見せたほか、低音のビートが体に響いてくるダンスナンバーのブロックでは、ニューアルバム「Grateful for 」でも、大人っぽい新たなスカイピースの色を打ち出した「脳SIGNAL」や「I wanna say」を。さらに、「新しいアルバムの中で、僕が感情を込めた曲で、この曲について話したり、思い出したりするだけでグッとなる」という真剣なメッセージを込めた「クマ」、さらに「笑顔」という新たなスタイルを打ち出した4曲を続ける。「クマ」のトラックは深淵に響き渡り、そして、力強くシャウトするテオくん。☆イニ☆は丁寧に一音一音歌う。赤ちゃんの鳴き声から始まる「笑顔」では、リリックビデオとともに展開し、ストリングスがまた豊かな音像で表現されるのだが、途中、バンドやストリングスの音が一切止み、テオくんのみのアカペラになった。歌詞も映像に映し出され、ラスサビでは、ストリングスもバンドも再び重なり、テオくんも感情むき出しで、肩を抱き合うファンの姿も。
その後も、ギャップありまくりで、SkyDancerたちのリレーソロパフォーマンス後、「Sexy Dance FLOOR」へ。この曲は、京セラドーム大阪で行われた「関西コレクション」での歌唱動画が出回るとトレンド入りし、配信は80倍以上の伸びをみせ、TikTokでもダンスをマネする人が急増した話題の曲だ。現在UGCの使用本数は9000万本を突破し大人気なのだが、会場の空気をガラッと変える威力があり、クールなふたりが力強い。ガチンコで頭つけて放つ高速ラップも、ダンサー含む6人での群舞も迫力そのものだ。「控えめにヒーロー」でさらに盛り上げたあと、「限界突破無限大∞」では戦隊もののヒーローが登場し、<時に少年、自分に限界を感じていないか?>と語りかけてくる。ヒーローショーのような演劇的な演出で、カオティックなエネルギーを放っていたが、「証明」になだれ込むと一気にステージは暗転し、二人のシルエットに白い光がクロスする。
今回のツアーは「証明」が本編最後の曲だったが、大追加公演ではセットリストを変えており、本編ラストは「Grateful For」だった。最終日ということで「このツアーを組んでくれたスタッフや、ここに来てくれたり、配信を見てくれる人たちがいるからこそ、ここにスカイピースは立てているので、感謝を込めた歌を」と彼ら自身の思いを込めて、この曲をあえて最後にもってきたのだという。YouTuberとして活動はじめた5年前を思い起こし、毎日一生懸命動画投稿して、どうしたら楽しんでくれるか毎日考え、アーティストとして音楽活動もはじめ、今ここに立てているのは、みんなのおかげだという二人。「スカイピースはもっともっと自慢できるような、推せるアーティストになりたいと思っているので、もっともっと大きな場所に立って、素敵なステージを見せられたら」と☆イニ☆。二人の後方にあるスクリーンに、彼らのライブを支えるスタッフのメイキングをはじめ、事前に集まったファンの笑顔写真も映し出され、感謝が伝えられた。
本編を終えると、カウントが始まったのだが、カウントダウンではなく数字がどんどんあがっていく。会場ではそのカウントに合わせて手拍子が起きていたが、100数えたところで、Warning(警告)の文字。ギューンと巻き戻され、スカイピースのYouTubeチャンネルが400万人を突破するそのときのシーンが出てきた。以前から、アナウンスされていた、400万人記念フェスの開催がいよいよ具体的に、2023年1月31日有明ガーデンプレイスと発表され。コムドット、青春☆しゅわしゅわクラブ(通称、青ラブ:テオくん、☆イニ☆、まあたそ、かすのユニット)など人気YouTuberも参加予定とのことで、ざわめいたかと思うと、アンコールに応え、スカイピースの二人だけでなく、YouTuberのかすとまあたそが壇上に登場し、青ラブとして「あお」を初ライブ披露。予想外の展開に、会場は驚きを隠せない。みんなの青春を応援しているユニットならではのキラキラとエネルギーに満ちたシーンだった。11月にはYouTubeのほうで青ラブウィークも予定していることも伝えられた。
続いて、アンコールは「Grateful For 」よりハイパーポップな「everyday」、人気曲「愛w君」では頭を激しくヘドバンするなど、二人とも全力で突き進む。「オタパリパーティー」では、「後悔残すなよ!! 最後の最後まで楽しんでいけー」と、再び、青ラブが登場し、テオくんとかす、じんたんとまあたそのペアで、客席通路までいきファンの近くを練り歩く。「ガチ楽しい!」とまあたそ。4人が再びステージに戻り、金色の銀テープが舞う大団円となった。ステージに戻り、二人でスカイピースのトレードマークであるピースでお決まりの締め。最後、バンドメンバー含め写真撮影まで終えたのだが、二人だけがステージに残り、「1月31日またきてねー!」「ありがとう!!」と言いまくり、またねーっとなった瞬間、ステージが真っ暗に。暗闇の中「えっ?」と☆イニ☆の声が響いたかと思うと、明るくなり、「ハーピーバースデー。この日をどんだけまったことか? アドレナリンマックスだぜー」というテオくんの声。「なに? まじわかんなんだけど、こえーーー。さいこーーー」と☆イニ☆。この日最大のサプライズが用意されていたのだ。
10月27日、☆イニ☆の誕生日で、スカイピースのワンマンライブ。これまで、☆イニ☆がテオくんの誕生日にYouTuberを集めて「誕生日ラップ」を仕掛けてきたが、今回、はじめてテオくんが☆イニ☆のために「誕生日ラップ2022」を手がけた。「準備はいいかー??」とスタートすると、会場はまたも騒然とエネルギーに満ちあふれる。まずはテオくんのラップでスタートし、けーすけ(ESPOIR TRIBE-エスポワール・トライブ-)、カンタ(水溜りボンド)ら次々と大人気YouTuberが登場しラップで祝うのだが、サワ(サワヤン チャンネル)、ぎし(ばんばんざい、映像と等身大パネルで登場)、おだけい(みきおだ)、ウンパルンパ(ウンパルンパチューブ)、ゆうま(コムドット)という、☆イニ☆が一緒にバレーチームを組んでいる豪華ラインナップで、本人もさまざまな感情に語彙力が追いつかない状態に。今のYouTuberシーンの結束と人気を示すとともに、スカイピースが切り開く、YouTuberと音楽活動という二足のわらじも板について頼もしく観えた。
最後は、再び、スカイピースのふたりだけとなり、スケジュールの合間をぬって、「誕生日ラップ2022」をまとめあげたテオくんに、「本当にありがとうございます。おつかれさま」と抱き合うスカイピース。「最高の誕生日ですー!最高に幸せだー!」と深く頭を下げて、全20曲、予定時間を大きく超えるほど、みんなの思いにあふれた大追加公演となった。
(文:古城久美子)
広告・取材掲載