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Yun*chi、デビュー10周年ツアーが幕開け オフィシャルレポートが到着

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Yun*chiのデビュー10周年ツアーが開幕。初日のオフィシャルライブレポートが到着したので掲載する。


Yun*chiのデビュー10周年を記念した「Yun*chi debut 10th Anniversary Live ~Asterisk* of Colorful~」の初日となるライブが、去る11月18日(金)に東京・下北沢ReGで行われた。

開場時からYun*chiの友人でもあるDJ shikiのプレイが流れるフロア。時折Yun*chiナンバーも交えたその絶妙な選曲に会場の空気は徐々に熱を帯びる。

開演定刻の19時丁度にそのDJからライブSEに音が切り替わりバンドメンバーがステージに登場すると、客席からは拍手と思わず漏れた歓声が上がった。待ちかねていた初のバンドセットでのライブの始まりだ。

1曲目は「Lucky Girl*」。☆Taku Takahashi(m-flo)がプロデュースした初期の代表曲で、TVアニメ「うーさーのその日暮らし 夢幻編」の主題歌にも起用され、Yun*chiの知名度を押し上げた曲でもある。ポップかつダンサンブルなナンバーに会場はのっけからダンスフロアへと変貌していく。何よりも楽しそうに歌うYun*chiの表情とそれを全身で受け止める観客を見れば、みんながこの瞬間を待ち望んでいたのが分かる光景だ。曲が終わると爆発したような拍手が鳴り響く。

鳴りやまない拍手の中、最初のMCでは10周年記念のアルバムをリリースするに当たってファンからのリクエストを貰って作品を作りたかったこと、そしてそのリクエストと一緒に寄せられたメッセージが自分に力をくれたこと、今日のセットリストもそのリクエストメールを読みながら決めたこと等を伝え、デビュー曲「Reverb*」を始めとする初期の4曲をメドレーで披露。バンドセットならではの自由度の高い演奏で客席を更に盛り上げていった。

途中のMCでは、デビュー出来たことが奇跡だったと思う、ライブの仕事で25歳にして生まれた初めて海外に行った、みんな(お客さん)の存在が力をくれた、等々、これまでのエピソードを交えながらの緩~いトークで客席を和ませつつ、曲中では「クラップを!」「盛り上がってる?」と煽りを入れてリリースされたばかりのDIGITALアルバム 「TEN.~Yun*chi 10th Anniversary Request Best~」収録曲を中心にステージを進めていく。

中盤はツアーのスペシャルコーナーとしてピアノとボーカルだけでのコーナーが設けられており、会場によって選曲を変えてアコースティック・アレンジでの演奏を行っていくとのこと。この日はあの名曲「Believe*」を静かにしかし熱く歌い上げ、ボーカリストとしての成長ぶりも見せてくれた。

続くブロックでは95年にリリースした「アニ*ゆん~anime song cover~」収録曲からアニソンメドレーを披露。クラブシーンとアニメシーンどちらでも活躍しているYun*chiならではの世界観で楽しませてくれた。

ライブ後半も勢いを落とすことなく矢継ぎ早にキラーチューンを連発し高揚感が最高潮に達した終盤。ゲストとして水永康貴 (G)と矢野佑樹 (Sax)を招き入れ演奏されたのは、今作に収録した新曲「Ienai (PROD.Yasutaka Mizunaga)」。元々は水永が15年ほど前に自身のバンド用に作ったという曲を、Yun*chiが歌詞に手を加えて生まれ変わったというエピソードを交え披露された。ゆったりと、噛み締めるようにYun*chiの口から発せられる『好きだっていえない…』というフレーズが、柔らかなサックスの音色と共に心の奥まで染みこんでくる素敵な“歌”に観客全員が魅了された時間だった。

ラストは、Yun*chiの代名詞として日本国内はもとより海外でも絶大な支持を受けている“あの”No.1人気曲で再度フロアを盛り上げて本編は終了。

アンコールでは、決して順風満帆な10年間では無かったことを語りながら、『自分の曲なんだけど、自分のことを励ましてくれることもあったんですよ。だからアンコールの1曲目に絶対歌いたいなと思って』と「今僕のいる場所が理想と違っても」をアコースティックギター一本で歌唱。『今日は始まりの日だからね…。再出発、再スタート。10年間応援してくれて本当にありがとうございます』と込み上げてくる涙に声を詰まらせながら話す姿にはもらい泣きするファンも多く見られた。

アンコールを含めて全19曲。ツアータイトル通りカラフルに彩られた1時間半は、これまでの10年を総括すると同時に、11年目に歩みを始めたYun*chiワールドを心から堪能できる空間だった。

ツアーはこの後も続く為にセットリストの詳細は明かすことは出来ないが、きっと観る者全てに楽しさと感動を与えてくれるであろう本ツアー。一人でも多くの方々に体験して欲しいと思う。

(甲斐幹人)

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