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三者三様、王子達からの贈り物~テノール高島健一郎にきく藝大声楽科出身の仲間が集う一夜限りのガラ・コンサート

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2022年5月のオペラシティでのリサイタル公演、夏のウィーン郊外のメルビッシュ湖上音楽祭への参加、10月のリビングルームカフェでのピアニスト藤川有樹との公演も好評のうちに終了、そしてLE VELVETSの佐賀龍彦プロデュースによって佐賀と旧友 石井琢磨と共演した展覧会テーマ曲の発表などなど、確実に話題性のある活動を続けているウィーン在住のテノール高島健一郎

先日11月1日には、なんと!東京芸術大学時代の先輩や後輩たちと浜離宮朝日ホールでのガラ・コンサートを発表した。題して『プリンスガラ 〜4日遅れのホワイトデー 王子達からの贈り物〜』。ピアノには再び藤川有樹を迎えての本格的なガラ・コンサートである。いったいどんなコンサートを企画しているのか、そのあたりから高島に話を聞いた。

――まずは今回のコンサート開催に至った経緯から教えてください。

オペラシティでのリサイタル(5月)を終えてみて、自分ひとりでやるコンサートの楽しさもすごく感じたのですが、誰かと一緒にコンサートをすることやチームで何かを企画するといったことに興味がわいてきたんです。10月のリビングルームカフェでのコンサートも、リサイタルの延長線上ではありますが、ピアニストの藤川有樹くんとは彼も主役のひとりになってもらって、バンドでいうところの対バン的なコンサートとしてトライしてみました。そんな中、昔からの友達や先輩や後輩とも会う機会が増えて、特に仲の良い何人かと一緒にコンサートをやってみようか!という話になったんです。たしか藤川くんとのコンサートの数日前に急に現実味を帯びてきて、じゃあ発表しちゃうか!って勢いで、気づいたら11月1日になっていたという感じでした。

――そんな短期間で実現した企画だったんですね。

もちろん、夏ぐらいからうっすらと考え続けてきて、仲間ともそんな会話をしてきたのが、形になったわけで。思いつきと勢いだけではないのですよ。熟成させてきたことが、堺(裕馬)さんや鳥尾(匠海)君とご飯食べているうちに、あんなことできたら楽しいね、こんなこともできるねなどと急速に具体化してきて、コンサート制作をお手伝いいただいているプロデューサーさんにどこか良いホールを、年明けでおさえていただけないでしょうか?とお願いしてしまっておりました。

――それが、浜離宮朝日ホールだったわけですね。

ですね。3人のスケジュールが合うとても良い日程で、音響の良い素敵なホールをご用意いただけたので、とても嬉しかったです。僕にとってもオペラシティのリサイタルホールの倍くらいの大きさのホールになるので、とても楽しみですし、トライアルな場所です。でも、この3人ならなんとか頑張って面白いものにできるんじゃないかという確信めいたものがあったので。

――いったいどんなコンサートになるのでしょうか?

まさに三者三様。同じ歌手とは言え、キャラクターの違う3人が集まったので、とてもバラエティに富んだ楽しいコンサートにできる気がします。タイトルも、『プリンス・ガラ~4日遅れのホワイトデイ 王子たちからの贈り物~』というかなり振り切ったタイトルを付けて、自分たちからまずは楽しんで行こうと思っていますので。僕は、やはりウィーンで学んだことを活かすためにもヨハン・シュトラウスやレハールをやってみたいと提案してみたり、鳥尾君からは彼のキラキラした声質にあった「グラナダ」をやってみたいという声が上がったり、バリトンの堺さんはいまだ長考中だったりと、早くもキャラクターの違いがはっきりしてきてますね。

―― 「誰も寝てはならぬ」や「オー・ソレ・ミオ」といった男声歌曲の華々しいレパートリーもご用意されていますね。

です。このあたりの曲は、3人とわけもったり、重ねてみたり、斉唱してみたりしながら、男声が重なり合って響いたときの迫力を感じてもらいたいと思っています。

――ちょうど配信リリースされた、佐賀龍彦さんと石井琢磨さんとレコーディングされたラフマニノフの「春の流れ」あらため「新しい季節」もプログラムに入っていますね。

はい。この曲は、3人でまた違った表現ができるといいなあと思っています。もちろん、リハーサルはこれからなんで、本番の日はもしかしたら誰かひとりでやっていたりするかもしれませんが(笑)。でも、とにかく3人でしかできない、一夜限りの楽しいコンサートを作り上げるので、是非皆様見に来ていただきたいです!!

取材・文=神山薫

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