Knight A – 騎士A –
Knight A – 騎士A – LIVE TOUR FINAL “『A』BYSS – 深淵 ”
2023.1.9 ぴあアリーナMM
深い淵までリスナーを沼らせる騎士たち。5人の本気を確かに見た。
動画配信サイトを中心に、“声”を武器に活動する5人組ユニットのKnight A – 騎士A -(以下、騎士A)。2022年12月19日にリリースした初の配信限定EP『『A』BYSS』が配信サイトで1位を獲得、12月から1月にかけて行った初のツアー『Knight A – 騎士A – 1st LIVE TOUR “One Knight”』は全公演ソールドアウトと波に乗る5人が、2023年1月8日&9日に『Knight A – 騎士A – LIVE TOUR FINAL “『A』BYSS – 深淵 ”』を神奈川・ぴあアリーナMMにて開催。EP『『A』BYSS』のナンバーを全曲披露し、またまた新たな表現の扉も開いてしまった彼ら、いったいどこまで沼らせるつもりなのか。ここでは、2日目の模様をお伝えする。
Knight A – 騎士A –
ステージ下からポップアップで現れたばぁうとてるとくん、ステージ左右に対になったまひとくん。としゆん、椅子に腰かけゆっくりとステージ下からせり上がってきたそうまが、順繰りそれぞれのイメージカラーに照らされたオープニング。センターに集い、5人で歌声を重ねたのはEP『『A』BYSS』の1曲目を飾るドラマティックで退廃的な「『A』BYSS」の歌い出しだ。途中でトロッコに乗り込むと、<“キミ”の そばにいる><“キミ”だけを抱きしめたい>というキラーフレーズそのまま、オーディエンスがペンライトを振るアリーナ席の通路へ。ようやく声出し解禁になった客席から、大歓声が上がる。いきなりのファンサに興奮しないわけがない。
続けざま、辿り着いたアリーナ客席後方のサブステージで、刀を手に騎士衣装のマントを翻しながら勇ましく舞ったのは「真世界」。その様は、まさに<天下無双>だ。
ばぁう
てるとくん
まひとくん。
野球の実況中継風にメンバー紹介をしていく「Knight Game」では、トロッコに乗ってメインステージへと戻りながら、オーディエンスとダイナミックにコール&レスポンス。絶対王者感満載、挑発的で痛快なフレーズの数々が、熱狂を加速させていく。
大きくクラップしながら歌った「Shall we Dance!!」では、5人そろって大胆にジャンプ。「僕らだけのシャングリラ」ではバンドメンバーに急接近し、そうまがドラム、てるとくんがキーボード、しゆんとばぁうがギター、まひとくん。がベースを演奏する仕草も。ひとときたりとも、5人から目が離せない。
さまざまなコラボレーションも鮮烈だった。ばぁう×そうまが、背中合わせに始まり背中合わせに終わるまでアグレッシブに沸かせた「ヴァンパイア」。てるとくん×まひとくん。の、手をつないでのスキップも<は?>もラブラブすぎた「メタルチェンソー」。しゆん×そうまの愁いを帯びた歌声のかけ合いやハモり、向き合っての<君と歌う>も息ぴったりだった「ロウワー」。まひとくん。×ばぁうが<もっと 付きあって>でギュっとハグしてキス寸前、ドキドキさせた「ダンスロボットダンス」。しゆん×てるとくんが、ウサ耳カチューシャをつけ赤いハート型風船を手に仲睦まじく歌った「ルマ」。かっこいいもかわいいも供給過多、どうかけ合わさっても強烈で刺激的な化学反応が起きるのが、騎士Aである。
そうま
しゆん
それぞれのイメージカラーを取り入れたカジュアルな衣装に着替えた5人が、ポップアップで勢いよくステージに現れたのは「Sweet Trap」。檻を使ってシアトリカルに魅せるというチャレンジをした「Jump!」、華麗なステッキダンスで彩る「Attention Lies」と、エンターテイナーぶりに拍車がかかっているではないか。
リスナーに向け、<俺が守るよ>と約束した「I」。フォーメーションダンスも見事な「Show Time」。騎士 Aの不屈の精神を宿した、エモーショナルな和ロック「OVERDRIVER」。柔らかな歌声としなやかなダンスで、オトナな騎士Aをとことん感じさせた「One Night Love」。<ヘッドライト>ではなく<騎士Aが照らす未来を探しに行こうよ>というそうまの独唱から始まり、それぞれに伸びやかな歌声で虜にした「Night Escape」に、歌力爆発の「The Night」。1曲1曲に全身全霊で向かう5人、気迫さえ感じる。
かと思えば、サンタ帽やトナカイのカチューシャをつけた5人がトロッコに乗って賑やかにサブステージへとやってきたのは「Christmas Kiss」。少し遅めのクリスマスプレゼント&お年玉を受け取ったオーディエンス、歓喜である。
さらに、歌声のかけ合いや重なり、美しいハイトーンやファルセットも際立つスタイリッシュなダンスナンバー「Tokyo Lover's Night」からの、マイクスタンドで歌う姿もしっかりきまって5色のカラーテープが弾けた「アイビー」。リスナーを楽しませるためならどんな努力も惜しまず、ライブを重ねる度に表現の幅を広げいく5人は、短いMCを数回はさんだのみ、歌でパフォーマンスで圧倒し続けた。騎士Aは、やっぱり最強のユニットだ。
数々の困難に見舞われ悔しい想いもした2022年を振り返り、メンバー、リスナーへのますます強まる愛と感謝をそれぞれの言葉に滲ませていったアンコール。
Knight A – 騎士A –
そうま「2022年2月から、本当にいろんなことがありました。やめるのは簡単だったかもしれません。でも、メンバーがいてくれたおかげで、みんなが支えてくれたおかげで、乗り越えることができました。俺に、俺たちに力をくれて本当にありがとう」
まひとくん。「念願だったツアーができて、すっごく嬉しいよ。大好きなみんなとメンバー、支えてくれるスタッフさんがいれば、どんなことがあっても絶対大丈夫。そう確信できてます。この素晴らしい居場所を守るために、活動を続けていきます」
てるとくん「今回のツアーを通して届けたかったのは、“感謝”。全9公演、メンバーと一緒にいられて、リスナーのみんなに会えて、すごく幸せです。僕に居場所をくれて、ありがとう。これからもこの居場所を守っていくから、ずっとここにいてくれたら嬉しい」
しゆん「この1年、不安定な中でついてきてくれて本当にありがとう。これからもいろんなことがあると思うけど、ひとりも欠けずにやっていくから。なんで騎士Aがすげぇって、おまえらがついてきてくれるからだろうが! 俺たち全員ならどこまででもいける!」
ばぁう「去年は悔しいことばっかだったけど、この5人で乗り越えるって決めて前を向いたら、いつだっておまえらがいてくれました。今年は、特別なおまえたちと挑戦していく1年になると思う。おまえたちが認めてくれた騎士A、勝つまで終わらないから!」
お互いに支え合い、認め合い、高め合う結束固い5人は、ステージ中央に集まると、しっかりと抱き合い手を重ね「5人と君たちでこれからもやるぞ!」と力強く宣言。人生を賭けて活動する騎士A、その歌声にも言葉にも、どうしたって心が動く。
Knight A – 騎士A –
そして。2023年5月に1stシングルを発売し、5月13日&14日に東京・有明アリーナで2DAYSライブを開催、STPRに正式所属することを発表した5人。「Perfect Crime」で連なるトロッコに仲良く乗り、サブステージで360度に惜しみないファンサをして、「僕の心はオリジナル」であらためてリスナーとの絆を確かめ合った。
2023年、“最大火力”で臨むことを誓った騎士A。その先、見据えるのは東京ドームだ。5人ならばきっと夢を実現できる、と信じている。
文=杉江優花 撮影=林晋介、東美樹
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