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東京二期会、創立70周年記念公演 聴きどころ満載のジュゼッペ・ヴェルディ『ドン・カルロ』新制作を上演

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ロッテ・デ・ベア演出、シュトゥットガルト州立歌劇場公演より

ロッテ・デ・ベア演出、シュトゥットガルト州立歌劇場公演より    (C) Matthias Baus

2023年10月13日(金)~15日(日)東京文化会館 大ホールにて、東京二期会創立70周年記念公演として、ジュゼッペ・ヴェルディ『ドン・カルロ』新制作が上演される(9月30日(土)によこすか芸術劇場と10月7日(土)、8日(日)には札幌文化芸術劇場hitaruでの上演も決定)。

シュトゥットガルト州立歌劇場との提携公演により実現する、新制作オペラ『ドン・カルロ』。イタリアオペラの大作曲家ジュゼッペ・ヴェルディを代表するグランドオペラのひとつで、ヴェルディの中期の傑作として知られている。物語は16世紀、絶対王制時代のスペイン王朝を舞台に繰り広げられるリアルなヒューマンドラマで、全5幕8場に及ぶ壮大なスケールで描かれている。題名役のスペイン王子ドン・カルロやその父、国王のフィリッポII世は実在した人物で、エリザベッタがカルロではなく、国王に嫁いだことも史実である。そうした真実に基づいたストーリーもまた、この作品をより味わい深く魅力的に感じさせる要素となっている。

ロッテ・デ・ベア演出、シュトゥットガルト州立歌劇場公演より    (C) Matthias Baus

ロッテ・デ・ベア演出、シュトゥットガルト州立歌劇場公演より    (C) Matthias Baus

ロッテ・デ・ベア演出、シュトゥットガルト州立歌劇場公演より    (C) Matthias Baus

ロッテ・デ・ベア演出、シュトゥットガルト州立歌劇場公演より    (C) Matthias Baus

 『ドン・カルロ』と言えば、国王フィリッポII世の「独り寂しく眠ろう」や、悲運の王妃エリザベッタのアリア「世のむなしさを知る神よ」、題名役のスペイン王子ドン・カルロの「フォンテンブローの森よ」、その盟友ロドリーゴの「最後の日が来た」、エボリ公女の「呪わしき美貌」など主要役すべてにアリアが用意されている。それだけに留まらず、ドン・カルロとロドリーゴとの「友情の二重唱」や、ドン・カルロとエリザベッタ、フィリッポII世と宗教裁判長などの二重唱のシーンもドラマティックで、オペラ初心者も楽しむことができる。

ロッテ・デ・ベア演出、シュトゥットガルト州立歌劇場公演より    (C) Matthias Baus

ロッテ・デ・ベア演出、シュトゥットガルト州立歌劇場公演より    (C) Matthias Baus

指揮は、1990年イタリア生まれの若きマエストロ、レオナルド・シーニ。2017年の彼が27歳の時、マエストロ・ショルティ国際指揮者コンクールで優勝。パリ・オペラ座、ハンブルク州立歌劇場、チューリッヒ歌劇場など、世界の主要歌劇場に立て続けに登場し、世界的に注目を浴びる指揮者のひとりでもある。2021年の東京二期会『ファルスタッフ』で日本デビューを果たして以来の出演となる。

レオナルド・シーニ     (C)Laila Pozzo

レオナルド・シーニ     (C)Laila Pozzo

演出は、2022年9月からウィーン・フォルクスオーパーの芸術監督を務めるロッテ・デ・ベアが担う。オペラ界の鬼才、ペーター・コンヴィチュニーのもとで研鑽を積み、2015年インターナショナル・オペラ・アワード最優秀新人賞を受賞。現在、ヨーロッパで最先端にいる演出家であり、今回が日本初登場となる。彼女は、今回の『ドン・カルロ』について、「16世紀という時代に生きたエリザベッタとドン・カルロの愛物語だけでなく、他者への慈愛に満ちたエリザベッタの行動は、現代の複雑な世界情勢を生きる我々へ大切なメッセージが込められている」とコメントで述べている。

ロッテ・デ・ベア      Photo:Philipp Ottendorfer

ロッテ・デ・ベア     Photo:Philipp Ottendorfer

東京二期会からは、9年ぶりの大作の上演にふさわしいヴェルディオペラのエキスパートがダブルキャストで登場する。

出演者コメント

■フィリッポII世:ジョン ハオ

ジョン ハオ

ジョン ハオ

親子の対立、恋愛の紛争、政治の論争に加えて、王権と神権の闘いを、ヴェルディの力強い音楽が引き立てています。オープンエンドの結末は、演出により大きな創造性を与えています。『ドン・カルロ』はオペラ黄金時代の最も輝かしい産物のひとつです。

■フィリッポII世:妻屋秀和

妻屋秀和    (C)上野隆文

妻屋秀和    (C)上野隆文

フィリッポ2世役は何度も演じさせて頂いている役ですが、5幕1886年モデナ版は初めてです。今回も指揮者、演出家やキャストの皆さんと共に新しいフィリッポ像を作り上げていけたら嬉しいです。

■ドン・カルロ:樋口達哉

樋口達哉   (C)Yoshinobu Fukaya/aura.Y2

樋口達哉   (C)Yoshinobu Fukaya/aura.Y2

フィリッポ2世が歌う「ひとり寂しく眠ろう」は、『ドン・カルロ』の中で1番好きな曲。他にも心震える曲がたくさん!今回の5幕版では、カルロとエリザベッタが出会う愛の二重唱から不幸のドン底に落ちるまでのシーンをご覧いただけます。乞うご期待!

■ドン・カルロ:城 宏憲

城 宏憲

城 宏憲

カルロとしては、まず原作の雰囲気を大事にしたいです。シラーが書き上げた戯曲『ドン・カルロス』は重厚な心理劇。真の「友情」とは何か。煌びやかな宮廷のヴェールを剥がして、その答えをお見せ出来れば幸いです。

■ロドリーゴ:小林啓倫

小林啓倫

小林啓倫

学生の頃、有名な耳鼻科で声帯の写真を撮って貰った時に「ロドリーゴをやるような声帯だね」と言われてから、いつかこの役を演じるという事を信じてきましたが、この二期会公演で実現した事をとても嬉しく思っています。『ドン・カルロ』ご期待下さい。

■ロドリーゴ:清水勇磨

清水勇磨

清水勇磨

イタリアオペラの中心的な作品。指揮には『ファルスタッフ』で躍動的な音楽、テキストを浮かび上がらせたマエストロ、シーニ。丁寧な構築により、感動的な核心に迫る演奏の予感がします。是非、劇場に足をお運び頂けましたら幸いでございます。

■エリザベッタ:竹多倫子

竹多倫子   (C)Yoshinobu Fukaya/aura.Y2

竹多倫子   (C)Yoshinobu Fukaya/aura.Y2

エリザベッタはオペラの役の中では珍しく、自分の本心を通さず、自身の立場に覚悟を持って受け入れ、生きています。カルロへの愛、葛藤、孤独など、彼女の心の中の複雑な感情を表現できるよう歌い演じたいと思います。

■エリザベッタ:木下美穂子

木下美穂子    (C)Yoshinobu Fukaya/aura.Y2

木下美穂子    (C)Yoshinobu Fukaya/aura.Y2

ヴェルディの中でも、1、2を争うほど大好きな作品です。エリザベッタの、王妃の強さと、愛する人との間で揺れ動く葛藤などが素晴らしい音楽で書かれていて、それをどう表現していこうか、初めてのマエスト、ロシーニ氏とどんな音楽を創り上げていくか、今からワクワクしています。

■エボリ公女: 清水華澄

清水華澄    (C)TakehikoMatsumoto

清水華澄    (C)TakehikoMatsumoto

これまでは下から作品を見上げているような目線でしたが、様々な作品との出会を経て、少し違う目線からこの作品を見られるようになっていたい! と願う気持ちで臨みます。

■エボリ公女: 加藤のぞみ

加藤のぞみ

加藤のぞみ

エボリ公女は嫉妬、裏切り、後悔、苦しみに、エレガンスさと軽快さも必要とされるため歌手には幅広い表現力と技術を求められます。私にとって、とても大きな「挑戦」となります。声のバランスを保ちながら感情と音楽を重ねていき、本番に挑みたいと思います。

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