三月のパンタシア、“青春を、暴く”という新テーマを掲げ新曲「ピアスを飲む」配信
ボーカリストみあによる、終わりと始まりの物語を空想する音楽ユニット三月のパンタシア。「淡くて切ない甘やかな憂鬱をはらんだ青春の情景」をモチーフに楽曲を発表してきた、三月のパンタシアが「青春を、暴く」という新テーマを掲げ、新曲「ピアスを飲む」を配信開始した。
みあは新テーマについて「エグみの強い、人間の暗くてどろっと濁った部分。もちろんこれまでの作品にも、そういった楽曲がなきにしもあらずなわけだけど、それでもやや遠慮はあったように思う。その配慮を取っ払って、今後はもっと思い切って、そういった鮮やかな暗黒も曝け出してみたいのだ」とコメントした。
新曲「ピアスを飲む」はTwitterで公開していた、みあが書き下ろした小説を原案にしており、「強すぎる愛情の先にある強い憎しみ」を落とし込んだ1曲。作曲は栗山夕璃(Van de Shop)が手掛け、作詞は栗山とみあの共作となっている。ダークな雰囲気が漂うミュージックビデオも同時に公開されている。
Twitterのハッシュタグ「#これはある痛くて狂った愛の話」で綴られる物語はまだまだ続く模様だ。
みあ(三月のパンタシア)コメント
三月のパンタシアはインディーズ時代から一貫して「淡くて切ない甘やかな憂鬱をはらんだ青春の情景」をモチーフにし、のちにそれを「ブルーポップ」と提唱して音楽表現を続けてきた。
そういった中で、「このテーマは三パシの世界観にそぐわないかな」と選んでこなかった感情も存在する。たとえば、「人に知られたくないからなるべく隠している、強烈で理不尽な思慕」「思慕が強すぎるゆえに滲みだす、人間の気持ち悪さや恐ろしさ」「強すぎる愛情の先にある強い憎しみ」、といったエグみの強い、人間の暗くてどろっと濁った部分。
もちろんこれまでの作品にも、そういった楽曲がなきにしもあらずなわけだけど、それでもやや遠慮はあったように思う。その配慮を取っ払って、今後はもっと思い切って、そういった鮮やかな暗黒も曝け出してみたいのです。明るく爽やかな部分だけでない、暗部にもじっくりと肉薄しながら人間の多面性を表現することで、青春、という得体の知れない情景をより解像度高く暴き出したい。
「ブルーポップ」という独自のジャンル性は変わらない。わたしはポップミュージックが好きです。ブルーの彩度により幅広い明暗がもたせることは、物語により深い色味を与えてくれると信じています。
青春を、暴く。
変わらないまま、けれどこれまで通りではない、ここからまたはじまる三月のパンタシアの物語を楽しんでもらえたら嬉しいです。