横浜銀蝿「風神雷神ツアー2023」が千秋楽、ギターJohnnyの復活決定「お前がいなきゃダメなんだ(嵐)」
横浜銀蝿の「風神雷神ツアー2023」が千秋楽を迎えた。1998年の再結成以降、幾度かの断続的な活動の後、近年は継続的な活動にシフト。デビュー40周年となった2020年には、オリジナル・メンバーの4人で「横浜銀蝿40th」として期間限定の活動を行なった。しかし、2022年7月4日、リーダーである嵐が67歳で死去。22年のツアーは「嵐追悼 関東集会All for RAN」として行なうことになった。
実兄を亡くし、哀しみに耐えて前を向こうとする翔の姿に、その場に集まったファンは、翔を支えるべく心の手を伸ばしていたはずだ。だからこそ、翔は風神、TAKUは雷神に自らをなぞらえて、新たな嵐を巻き起こす決意をしたのだった。
そんな気持ちを表しているかのように、演奏されたのはアッパーに爆走するロックンロール・ナンバーのオンパレード。オープニングの「ぶっちぎりRock’n Roll」は排気量のデカいバイクをブン回すかのようなヘヴィな迫力。「ツッパリHigh School Rock’n Roll(登校編)」といった大ヒットシングル曲や、嶋大輔のデビュー曲「Sexy気分の夜だから」、紅麗威甦の「Hey彼女」など、銀蝿一家への提供曲も披露。近年は音楽性の幅を広げて様々なタイプの新曲を生み出しているが、このツアーではそれらは封印。あえて古い曲を中心にセットを組んだ。
60代も半ばに差し掛かった翔のパワフルなヴォーカルとTAKUのブンブン唸るベースに全く衰えは感じられない。ようやく声出しがOKとなった今回のツアーでは、観客からステージのメンバーにかけられた声を、翔が丁寧に拾っていく。それもあって思わずトークが長くなったりもしたが、彼らがいかにファンを大切にしているかがわかるというもの。
この東京公演では、事前に”匂わせる”告知がされていた。TAKUのヴォーカル曲「Drive onシャカリキカリキのRock’n Roll is 大好き」の後、ドラム・ソロに突入し、メンバーが一旦引っ込んだと思ったら、出てきたのはJohnny。この日は5月9日に65歳の誕生日を迎えるJohnnyの生誕祭でもあった。Johnnyは「ジェームスディーンのように」「百萬$Baby」を披露。その後、最後までステージに残ってメンバーと共に演奏した。そのツイストのステップは現役当時と変わらない。
そして、本編の後、驚きの告知が。ニューアルバムとツアーの告知とともに、なんとJohnnyの復活が決定。レコード会社の社長業が忙しいJohnnyだが、嵐との最後の会話で「お前がいなきゃダメなんだ」と言われたことが決定打となったようだ。3人のメンバーが揃った横浜銀蝿は、再び爆音で走り出す。
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