エド・シーラン Photo by Annie Leibovitz
エド・シーランが、2023年5月5日(金)に10年にわたる数学的タイトルを冠にしたアルバム・シリーズ「マスマティックス・プロジェクト」の最後となる新アルバム『―(サブトラクト)』が発売された。アルバムから「Eyes Closed」と「Boat」に続き、追加で12曲のミュージック・ビデオが同時に本人のオフィシャルYouTubeアカウントで公開された。
新アルバム『―(サブトラクト)』は、エドの作詞作曲の限界に挑戦した結果、彼のキャリアの中で最も深みのあるソングライティングを実現したもの。英国ケント州での1ヶ月間のスタジオ滞在中に30曲以上を書き上げ、フォーク調のテクスチャーから大胆なフルバンド、オーケストラのアレンジまで、絶妙なプロダクションによってなめらかに結びつけられている。
また、アルバムについてエド・シーランは以下のように語っている。
「僕は10年間、完璧なアコースティック・アルバムを作り上げようと、何百曲もの曲を書き、録音し、あるべき姿を明確にイメージしながら『― (サブトラクト)』に取り組んできた。だけど2022年の始まりに、一連の出来事が僕の人生や精神状態を変えて、最終的には音楽と芸術の捉え方も変わってしまった。曲を書くことは僕にとってセラピーなんだ。自分の気持ちを理解するのに役立つ。どんな曲になるかは考えないで、ただただ思いつくままに書いてきた。そして、たった1週間で、10年分の作品を、僕の心の闇の声に全て置き換えた。1ヶ月の間で、妊娠中の妻は腫瘍があることを告げられ、出産後まで治療の道がないことを告げられた、兄弟同然の親友ジャマルが急死し、そして自分の誠実さとソングライターとしてのキャリアを守るために法廷に立たされることになった。僕は恐怖、うつ、不安のスパイラルに陥っていたんだ。溺れているような、水面下に頭を突っ込んでいるような、上を見上げるけど息ができないような、そんな気分だった。アーティストとして、自分が今どこにいて、どのように自分を表現する必要があるのかを正確に表現していない作品を世に送り出すことは、納得できないと思ったんだ。このアルバムは、まさにそのためのもの。僕の魂の扉を開いてくれた。人生で初めて、人々が好むようなアルバムを作ろうとしているのではなく、ただ単に、一人の大人としての人生において、僕が今いる場所に正直で、真実であるものをリリースしているんだ。これは昨年2月の日記のようなもので、僕なりに自分に起きていることを整理したもの。これが『― (サブトラクト)』だ。」
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