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クラフトビールと音楽に酔いしれる都市型フェス『CRAFTROCK FESTIVAL ’23』の見どころと注目クラフトビールを紹介

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『CRAFTROCK FESTIVAL '22』より

『CRAFTROCK FESTIVAL ’22』より

近年大きな盛り上がりを見せている「春フェス」の中でも、ひときわユニークで独創的なコンセプトを持つ『CRAFTROCK FESTIVAL '23』が、5月27、28日の2日間にわたって立川ステージガーデンで開催される。名前の通り、クラフトビールと音楽を組み合わせたフェスとして2014年にスタート。スタッフ、アーティスト、観客が一体となってハンドメイドで作り上げてきたフェスは、大人を中心にゆるく楽しく盛り上がれる場として、熱心なリピーターを増やしながら現在に至る。これまでのフェス歴史と、今年の音楽とビールの見どころ(飲みどころ)について、主催者のCRAFTROCK BREWING代表であり、バンドマンでもある田中徹氏に語ってもらおう。

■フェスの歴史と理念~『CRAFTROCK FESTIVAL』とは?

まず僕個人が『フジロック』がすごく好きで、2002年ぐらいから毎年行っているんですけど、唯一の不満というか、僕がクラフトビール好きということもあって、「もっとクラフトビールが飲めたらいいのにな」と(笑)。その後、クラフトビールのお店を始めたのが2011年なんですけど。ちょうどビアフェスというものが盛り上がっていて、仲間と一緒に集まってビールと食事で楽しくやるみたいな、すごく独特のいい感じの熱気があって、それと音楽フェスを合体したらどうなるだろう?と。それで、ビアフェスの熱気を伝えるロックフェスを作りたいと思って、2014年に始めたのが『CRAFTROCK FESTIVAL』です。

――それを、おそよ10年かけて熟成させてきたと。

『CRAFTROCK FESTIVAL』は常に試行錯誤しているというか、会場も、最初が晴海埠頭で、次が豊洲で、そのあとしばらくサーキットイベントをやって、去年立川で復活ということになって。フェスティバルという形だと、今回が5回目になります。その間にクラフトビールの認知も進んで、今までは「クラフトビールってこんなお酒だよ」って紹介している感じがあったんですけど、今は「もっとこんな種類もあるよ」という方向に進んできていると思いますね。

『CRAFTROCK FESTIVAL '22』より

『CRAFTROCK FESTIVAL '22』より

――立川ステージガーデンは、どんな会場ですか。

アクセスがいいのと、中のホールと野外の芝生エリアが繋がっているので、お客さんからすると遊びやすい会場だと思います。それとイベントの規模感として、1日で3000~4000人ぐらいの規模がいいなと思っているんですよ。1万人とかになると、ビッグアーティストを呼ばなきゃいけなくなったり、ほかの大型フェスと同じような顔ぶれになってしまうと思うんですけど。『CRAFTROCK FESTIVAL』の特徴であるオルタナ感やインディー感を大事にすると、3000~4000人ぐらいのキャパのほうがいいイベントを作れるんじゃないか?と。それがぴったりハマる会場が立川ステージガーデンだったんです。この先も、同じ会場でエリアを少し広げていけそうな感じもあるので、少しずつ拡大しながらやっていこうと思っています。

■アーティストの選択~2日間の見どころ

Tiny Moving Parts

Tiny Moving Parts

1日目のラインナップにオルタナ、エモ系が多いのは、僕がすごくエモが好きだからなんですけど、そこにTHA BLUE HARBみたいなアーティストもいて、いいスパイスになっていると思います。eastern youth、KOTORIとか、わりとお馴染みのバンドが多いですけど、その中に1組来日バンドがいて。ミネソタのTiny Moving Partsという、エモっぽい疾走感あるオルタナロックバンドです。3月の終わりにジャパンツアーがあったんですけど、僕のやっているCRAFTROCK BREWINGでコラボビールを作って販売した経緯があって、「また5月に日本に来てくれないか」とお誘いしたらOKしてくれました。とてもいいバンドなので、注目してほしいです。あと個人的にすごく好きなのがClimb The Mindという名古屋のバンドで、たぶん年に数回しかライブをやらないので、かなり貴重なライブになると思います。LOSTAGEやbachoが好きな方には、すごく刺さるバンドだと思いますよ。それと、SHE’Sは一見するとポップなピアノロックなんですけど、今回はピアノエモ枠でお誘いさせていただきました(笑)。以前に日本橋のお店(CRAFTROCK BREWPUB&LIVE)で、FIVE NEW OLDのHIROSHIくんとSHE’Sのボーカルの竜馬くんがアコースティックライブをやってくれたことがあって、そこで初めて竜馬くんとお話ししたら、思いっきりエモ好きだったので。そういうきっかけもあります。あと、僕がベースを弾いているTHE LOCAL PINTSというバンドも、オープニングアクトで出させてもらいます。アメリカのビアバーでかかっていそうな曲とか、ラジオから流れるカントリー風の曲をイメージしているバンドなので、ビール好きには刺さると思います(笑)。新曲も用意して、頑張りたいなと思います。

THE LOCAL PINTS

THE LOCAL PINTS

――2日目はどうでしょう。

2日目はインディーな感じを中心に、CBS & Chicken is Niceやchelmicoのようなヒップホップ系のアーティストも加えて、全体的にチルというか、ゆるい感じがありますね。CBSやchelmicoが好きな人はわかると思うんですけど、ピスタチオスタジオというクルーがあって、yonawoのメンバーも関わりがあるんですけど、わかる人にはわかるラインナップになっているかなと思います。CBSは、去年の秋のサーキットイベントにも出てもらったんですけど、それがむちゃくちゃ良くて、音源はクールな感じですけどライブはけっこう熱いんです。生バンドのヒップホップなんですけど、ライブの熱さがすごくかっこいいので、期待しています。

CBS & Chicken is Niceやchelmico

CBS & Chicken is Niceやchelmico

――ほかにYogee New Waves、DYGLあたりは常連といいますか。

そうですね。あとキセルも。それと2日目は、個人的にはOGRE YOU ASSHOLEにトリを取ってもらうことを、出演が決まった時から思っていたんです。彼らはライブアレンジがすごくて、トリップするみたいな感じで、最後に思いっきり気持ちよくなって終わりたいなと思います。

OGRE YOU ASSHOLE

OGRE YOU ASSHOLE

■クラフトビールの選び方、楽しみ方

まず会場全体をぐるっと回って、ブースの装飾だったり、ロゴとか商品の名前とか、売ってる人の雰囲気とか、ピンときたところで飲んでもらいたいと思いますね。クラフトビールを作る方は、ブランドイメージを大事にして作っているので、そういうところに個性が出るんですよ。あとは時間帯に応じて、お昼に飲んでおいしいビールもあれば、夜が似合うビールもあったり。ちょっと飲み疲れてきたら、量が少なくてちびちび飲めるようなビールもありますし。1日の時間の流れに沿って、選んでいただけると楽しいと思いますね。あと、ブースに立っている人が実際にビールを作っているところがほとんどなので、その場で質問していただいてもいいと思いますよ。音楽好きの醸造家も多いので、気になる方は話しかけてみてください。

――ビールは、中のホールにも持ち込めるんでしたっけ。

通常はプラカップで提供しているんですけど、グラウラー(蓋付き炭酸対応ボトル)に入れる形ならホールにも持ち込めます。今回は「特製グラウラー付きチケット」というものも販売しているので、それもチェックしてもらいたいのと、当日はグラウラーのショップも出るので、そこで買ってもらってもいいかなと思います。炭酸対応であれば、普段使っていただいているものを持ち込んでいただいても大丈夫です。そして去年はフード販売なしだったんですけど、今年はブリトーショップとホットドッグショップが出るので、ちょっとした軽食もできるようになっています。ただ周りの施設に飲食店が多いので、そこもぜひ利用してみてください。会場はGREEN SPRINGSという施設なんですけど、子供が遊べるようなショップもあったりするので。再入場も可能なので、ライブを見て、子供が遊びたくなったらGREEN SPRINGSのそういうお店を利用して、また戻ってくることもできますし、おいしいカフェや飲食店もあるので、家族で来て1日中飽きずに楽しめるかなと思います。

「CRAFTROCK FESTIVAL ’23」特別仕様「蓋付き炭酸対応ボトル(グラウラー)」(全4色)

「CRAFTROCK FESTIVAL ’23」特別仕様「蓋付き炭酸対応ボトル(グラウラー)」(全4色)

■『CRAFTROCK FESTIVAL』の魅力と可能性~クラフトビールと音楽と

――クラフトビールって、音楽で言うとインディーレーベルのようなイメージもあったりします。それぞれに強いカラーがあって、必ずしもたくさん売ることが第一ではないというか。

クラフトビールの醸造家は、「自分たちが納得できるものを。自分たちが飲みたいビールを」と思って作っている人が多いので、いっぱい売れるために作るものではないんですよね。作り手がブレないというか、軸がしっかりある人ばかりで、そういう方はビールの醸造以外に、音楽やアート、アウトドアが好きとか、カルチャーに精通していて、遊びに達者な人が多いというか。クラフトビールはそんな人たちが作っているので、面白いんですよね。お客さんも、酔っぱらって気持ちよくはなるんですけど、それをライブを楽しむ方に持って行ってくれるというか。トラブルは今まで1回もないですし、安心して来ていただきたいと思います。『CRAFTROCK FESTIVAL』の一番の魅力は、芝生のエリアがすごく気持ち良くて、しっかりといい音でライブを楽しんでもらえるホールがあって、1日中、オン/オフを楽しめるところかなと思いますね。

――ホールと野外の二つのステージで、タイムテーブルもかぶらないようになっていますよね。

ホールと芝生エリアが繋がっていて、移動もスムーズなので。会場の特性を生かして、全部見ることも可能になっているので、合間にビールを買って次のライブに臨んでほしいですね。クラフトビールのブルワリーはどれもお勧めですけど、音楽好きの醸造家が働いているところが多くて、「志賀高原ビール」は以前に音楽とビールのイベントをやっていましたし、「奈良醸造」も経営者が二人とも音楽が大好きで、ビールの商品名に、音楽好きならわかる人にはわかるような名前を付けたりとか。あと、東京のブルワリーとして奥多摩の「VERTERE」はすごく人気があります。「CRAFTROCK BREWING」で修行して、今は独立した「Passific Brewing」とかも。それと今回、ニューヨークの「Other Half Brewing」は、クラフトビールマニアの人にはかなり衝撃的だと思いますよ。世界的にものすごく人気の高いブルワリーで、日本にはそんなに入って来ていないんですけど、1年前くらいから調整して、2日間でしっかり売れるだけの量を確保したので、今回一番レアなのは「Other Half Brewing」だと思います。しかも樽生で5種類。世界トップのクラフトビールを、ぜひ味わってほしいです。

取材・文=宮本英夫

【1日目】5月27日(土)タイムテーブル

【1日目】5月27日(土)タイムテーブル

【2日目】5月28日(日)タイムテーブル

【2日目】5月28日(日)タイムテーブル

 

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