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葉加瀬太郎音楽祭 東京公演のライブレポート到着、奥田民生、ゴスペラーズ、さだまさし、マッチ、EXILE TAKAHIRO、フミヤら11組参加

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葉加瀬太郎音楽祭2023東京公演

葉加瀬太郎音楽祭2023 東京公演が6月10日に明治神宮外苑総合球技場 軟式球場で行われ、11組のアーティストが3時間30分超に渡って熱い競演を繰り広げた。葉加瀬太郎音楽祭は2002年から情熱大陸ライブ、葉加瀬太郎フェスと17年間続いた葉加瀬太郎の恒例夏フェスを装い新たに2019年6月に京都・上賀茂神社で初開催。今回で3回目となる。

開演時間の少し前、ステージにはオープニング・アクトのaug.1020のふたりが登場し会場をウォームアップさせる。そして東京公演のトップバッター、奥田民生がおもむろにステージに表れ「イージュー★ライダー」を演奏し始める。そのさまは自然体そのもの。奥田民生は福岡縣護国神社(5月27日)、京都上賀茂神社(6月4日)に続いて、今年3度目の共演。2曲目の「マシマロ」演奏前に葉加瀬がステージに上がると、ふたりは実に息の合ったトークの応酬を聞かせ、客席は爆笑の渦に包まれる。ふたりの会話が盛り上がり過ぎて、奥田から「次の人が待ってるんです。怒られますよ」とトークを制する一幕も。「マシマロ」「さすらい」で葉加瀬と共演しラストは「愛のために」で締め、広い会場をすっかり和ませてステージを降りた。

ゴスペラーズは、村上てつやが即興のメロデイに載せて「♩民生さん、おつかれさまでした〜」と歌いながらステージに表れる。「♩ここから、しばらく我々も(奥田のラスト・ナンバーに寄せて)愛のために〜、あなたのために〜、この歌を〜」と歌い1曲目の「ひとり」に繋げる。この鮮やかな流れに客席もうっとり。2番手はゴスペラーズの5人。葉加瀬はこの日のメンバーに寄せたピンクの衣装で登場。本イベントには初参加だが、情熱大陸ライブの頃はよく共演していた両者。互いの再会を喜び、共演曲は2013年にリリースしたスピッツのカバー曲「ロビンソン」。5人のハーモニーと葉加瀬のヴァイオリンが美しく溶け合う感動的な演奏に、場内はじっと聴き入る。

続くのは、会場となった明治神宮外苑・軟式球場で高校時代によく野球をやっていたというさだまさし。近くにある神宮球場に寄せ、いきなりスワローズの応援でお馴染みの「東京音頭」を歌い出す。「これも今日の一曲に入ってんですよ」に続けて「私ね、今日ね、歌手で来ていません。イロモノですですからね」と話すと場内大爆笑。葉加瀬とは1曲目の「北の国から」から共演。演奏が終わると「イイっすね〜野外はね〜。こんな青空のしたでやれるなんて!」と感無量も、(この日は)曇天だよ!と客席から一斉に突っ込まれる。葉加瀬は最後の曲までステージに残ると、さだも「葉加瀬太郎をバックに歌うというこの贅沢さね。また文句も言わず、弾いている太郎ちゃんを見ると、胸がキュンとなっちゃうね」と共演を喜んだ。

4番手に登場したのはCHEMISTRYのふたり。昨年に続いての参加だ。前回の出演後に、葉加瀬から贈られた額装3ショット写真を自宅に飾っているという川畑要。この日も写真に向かってライブの成功を願掛けしてきた。そんな願いが届いたのか、2002年のFIFAワールドカップのテーマソング「Let's Get Together Now」を、葉加瀬のヴァイオリンと共に、素晴らしい歌声を広い会場に響き渡せる。気がつけばオーディエンスも演奏に合わせ大合唱。ステージと客席を見事に一体化させた。

続いては本音楽祭の音楽監督を務める葉加瀬の盟友、羽毛田丈史。奥田民生と同様、福岡、京都に続く今年3度目の共演。誰もが耳にしたことがある、JR東海の京都キャンペーン・ソング「My Favorite Things」では、これまで数々のステージを共にしてきた彼らならではの、盤石のコラボレーションを聴かせ客席を酔わせた。

京都公演に引き続いて参加したのはEXILE TAKAHIRO。「最高の思い出を作りましょう!」のかけ声と共にライブはスタート。人気者の登場に客席も1曲目から総立ちとなり声援を送る。葉加瀬とは京都公演(6月4日)と同じ「運命のヒト(Pf Ver)」で共演。この日も事前にオリジナル音源を聴いてライブに臨んだが「もちろん葉加瀬さんの音が無いわけで・・・ちょっと、物足りなくなっちゃいました」と残念がり、「今度は是非とも曲作りも一緒に!」と満員の観客の前で共作を依頼。TAKAHIROは「(客席を見渡し)証言者いっぱいいるんで」と念押し。もしかすると、来年の本音楽祭では、ふたりで作る新曲が披露されるかも。

そして、EXILE TAKAHIROでヒートアップした会場へ畳み込むように登場したのは近藤真彦。「こんにちわ〜!マッチで〜〜す!!」の第一声に客席も大興奮。葉加瀬太郎音楽祭に近藤真彦とは意外な組み合わせのように思えるが、両者の関係は37年前にまで遡る。葉加瀬のプロになって最初の仕事が近藤真彦の主演舞台でのヴァイオリン演奏だ。学生時代からマッチファンであった葉加瀬は昨年の本音楽祭で共演を実現させた。葉加瀬との共演曲は1989年2月リリースの渋いバラード・ナンバー、「夕焼けの歌」。朗々と歌い上げる近藤の声が明治神宮の杜に響き渡る。曲の後半には葉加瀬のヴァイオリンと近藤のボーカルが絡んだ圧巻のパフォーマンスを披露。ラストはマッチからの「最後行くよ〜!ヤバいの行くよ〜!ヤバいの行くよっ!」の煽りで場内大爆発。これ以上ないほどに盛り上がる。曲はお馴染み「ギンギラギンにさりげなく」。30分の持ち時間で大ヒット曲7曲を惜しげもなくたたき込み、大きな声援に贈られて、マッチはステージを降りた。

次に今井美樹が予定されていたが体調不良のため、出演をキャンセル。急遽、登板したのは葉加瀬の愛弟子でもある野崎良太率いるJazztoronik。京都公演(6月4日)に続いての参加だ。ステージ中央でピアノを弾く野崎良太に寄り添うように葉加瀬がヴァイオリンをグルーヴィーに奏でる。

この日のトリマエは藤井フミヤ。先ずは挨拶代わりに「風の時代」と「TRUE LOVE」の2曲を歌う。フミヤがバックステージで近藤真彦と一緒にいるのを見た奥田民生が「まるでザ・ベストテンみたい!」と大喜びしていたというエピソードを披露。これに続けて「知らない方もいるかもですが、私、今から30年ほど前にチェッカーズというバンドにいまして、そこでボーカルをやってました」と謙遜しながら話すと客席からは「知ってるよ〜」と暖かいリアクション。チェッカーズ曲の多くはイントロがサックスで始まる。「サックスじゃ無いとチェッカーズ味(あじ)が出ないっていうか・・・・」とステージに呼び込んだのは実弟の藤井尚之。登場するや、場内から黄色い歓声が飛び交う。尚之が参加して演奏したのはフミヤ作詞、尚之・作曲の「Blue Moon Stone(1992)」と「星屑のステージ(1984)」。懐かしのチェッカーズ・ナンバーの連打に客席も興奮を隠せない。葉加瀬は5曲目の「Go the distance」に登場。ディズニー映画『ヘラクレス』主題歌の日本語版カバーだ。明治神宮の杜の隅々にまで届くかのように、フミヤが高らかに歌い上げ、随所に葉加瀬のヴァイオリンが絡む感動的なコラボレーションを披露した。

オオトリは本音楽祭のオーガナイザー、葉加瀬太郎。ゆったりとしたテンポのメロディアスなナンバー「Joy of life」で幕を開けた葉加瀬のステージ。演奏が終わると、この日集まってくれた観客や運営スタッフにお礼を伝える。ここで演奏したのは、2010年に放送された朝ドラのテーマソング「ひまわり」。誰もが一度は耳にしたことがあるお馴染みの曲に、客席も徐々に熱くなり始める。続いてはアイルランドのお祭りを彷彿させる楽しい楽曲「Born to smile」。会場が充分に暖まってきたタイミングで「最後の曲です!みんなで盛り上がっていこう〜!」と「情熱大陸」になだれ込む。既に暗くなった会場のあちこちで光る公演グッズのハカセンス・ライトと、グッズのハカセンス(扇子)が入り乱れ、最高潮の盛り上がりを見せ3時間30分超に及んだ葉加瀬太郎音楽祭 東京公演の幕は閉じられた。

下は10代から60代、70代と幅広い客層が集り、ロック、ポップス、R&Bにニュー・ミュージック、歌謡曲と様々なジャンルのアーティストが一堂に会することを実現させたのも、みんなに楽しんでもらいたいという葉加瀬のホスピタリティ精神ゆえ。今年で3回目を迎えた葉加瀬太郎音楽祭、来年以降も継続して開催されそうだ。

なお、6月3日・4日に開催された京都公演の模様は、楽天TVにてDay1が6月17日19:00より、Day2が6月18日19:00より配信される。

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