大黒摩季、オルケスタ・デ・ラ・ルスや當間ローズと結成した新プロジェクト「ラテン家の人々」結成ライブ開催 ラテンのリズムが炸裂するステージを展開
大黒摩季が、新たなプロジェクト「ラテン家の人々」をスタートさせ、オルケスタ・デ・ラ・ルス、當間ローズとともに、その「ラテン家の人々 結成ライブ〜¡Salsa del sol! Vol.1〜」を8月20日神奈川・ビルボードライブ横浜にて開催した。
大黒摩季と言えば、90年代を代表する作品「熱くなれ」や「あなただけ見つめてる」のような8ビートのロック・サウンドを想起するが、同じヒット曲でも「夏が来る」や「いちばん近くにいてね」などは16ビートの効いたラテン・ポップになっている。他にも、「夏が来る…そして」「Lie, Lie, Lie,」など数多くのラテン・サウンドで作られた作品が存在し、最新アルバム「BACK BEATs #30th Anniversary ~SPARKLE~」では、「ラテン家の人々」をともにするオルケスタ・デ・ラ・ルスと制作した「太陽のサルサ☀ 〜 ¡Salsa del sol! 〜」が収録されており、元よりラテン・ミュージック自体に対する造詣が深かった。
今回のプロジェクトは、オルケスタ・デ・ラ・ルスが掲げるスローガン「日本ラテン化計画」に大黒摩季も賛同し、新たなプロジェクトとして、「夏はみんなでラテン・ミュージックで解放されよう!」と、同じくラテンの貴公子と呼ばれる當間ローズを交え、スタートさせたもの。そもそも、構想自体は2年前にスタートし、昨年も千葉の海岸での野外ライブなども計画されていたが、コロナ禍で実現できず、今回の3アーティスト集まってのレコーディングと配信イベントに切り替えていた。そして、今年初めてのライブ開催に至った。
前日の8月19日、東京・浜松町のBANK30で「結成前夜祭!Maquita Gomez(マキータ・ゴメス)初来日Welcome Party」を開催している。こちらもビルボードライブ横浜と同じメンバーが参加して、Maquita Gomezの初来日を祝うパーティ・スタイルのクラブ・イベントとなった。
このMaquita Gomez、実は大黒摩季がこの「ラテン家の人々」を繰り広げる際に使う名前で、コロンビア在住の大黒摩季の従姉妹にあたりふだんは弁護士をしているとプロフィールは設定されている。当の本人は、ドレッドヘアに濃いめのメイク、さらに派手な衣装を纏った、なりきりラティーナに扮してステージに登場する。
ビルボードライブ横浜での結成ライブは、オルケスタ・デ・ラ・ルスのNORA、JINも加わり、オルケスタ・デ・ラ・ルスがライブ・アレンジした大黒摩季の大ヒット曲「夏が来る」で幕が開けた。ピアノ、ベースに3人のパーカッション、4人のブラスが入る大編成バンドをサポートに強烈なラテン・ビートが展開される。終わると大黒摩季が退場、オルケスタ・デ・ラ・ルスのステージに。「Salsa Caliente Del Japon」、代表曲「私はピアノ」「真夏に咲いた花」と続き、NORA, JINの2人によるパワーみなぎる圧巻のボーカルは、ラテンのライブは初めてという観客をも即座にラテン・ビートの世界へ引きずり込む。
次は、當間ローズが登場。オルケスタ・デ・ラ・ルスのメンバーをサポートに、大黒摩季がプロデュースし配信リリースされた「AZATOI∞RUMBA」を歌う。そして、當間ローズのブレイクのきっかけにもなった婚活サバイバル番組中で使用されたバラード「I fell in love」を独特の甘い声で熱唱、そのラテンの貴公子ぶりに女子の視線を集める。
ここで、いよいよMaquita Gomezが登場。前述の姿で登場するや、客席も大いに湧き上がる。Maquita Gomezの自己紹介、そしてシャレの効いた遊び心満載のトークに会場も盛り上がり、そのまま「Lie, Lie, Lie」「夏が来る… そして」を披露、オルケスタ・デ・ラ・ルス、當間ローズとともにラテンのリズムが炸裂するステージが展開。さらに、会場の熱気そのまま「¡Baila! ¡Baila! ¡Baila!」へ。
そして、ちょうど1年前にオルケスタ・デ・ラ・ルスとともにレコーディングし、最新アルバムに収録した「ら・ら・ら」のサルサver.で、客席と大合唱、真夏のイベントらしい解放感に満ちた会場となった。
そして、「ラテン家の人々」のテーマソングとして作った「太陽のサルサ☀ 〜 ¡Salsa del sol! 〜」へと続く。最後は、ビールのCMでもお馴染みの「VOLARE」。誰もが知っているメロディとご機嫌なサウンドに客席の興奮も最高潮のまま、90分におよぶステージは終了した。
この日は、大黒摩季とオルケスタ・デ・ラ・ルスのNORAの2人の親交、音楽コラボから始まって、「いつか、いっしょにラテン・サウンドでめちゃくちゃ弾けるライブをやろうね!」と交わした約束が実現した夜になった。同時に、「ラテン・ビートは本能と野生をくすぐって、気が付いたら身体がムズムズ、汗だくでスィングして、めちゃくちゃスッキリしちゃう。ラテンは太陽系の解放!」と大黒摩季が言うように、客席も気持ちを解き放ち音楽に酔いしれる熱いライブが繰り広げられた真夏の夜となった。
この新プロジェクト「ラテン家の人々」は、毎年続けていくと意気込みを語る大黒摩季。30周年を超えて、新たなステップへと踏み出した、その今後に注目だ。