マキシマム ザ ホルモン 撮影=ハマノカズシ
『RUSH BALL 2023』マキシマム ザ ホルモン
マキシマム ザ ホルモン
昨年から「ホルモンは大阪のオシャレ系フェスに呼ばれない!」と嘆いていたナヲ(ドラムと女声と姉)。『RUSH BALL』初出演となったこの日は、関西の腹ペコたちが待ちに待ったステージとなった。ライブスタート前から前方エリアは入場規制となり、灼熱の泉大津は沸騰級の期待感で満たされていた。
マキシマム ザ ホルモン
ダイスケはん(キャーキャーうるさい方)、マキシマムザ亮君(歌と6弦と弟)、上ちゃん(4弦)、ナヲが姿を現すと、観客はすでに振り切れそうなテンション。「『RUSH BALL』がどんなもんか見せてくれっーー!」というダイスケはんの咆哮を合図に、「What's up, people?!」、続く「「F」」でフィールドは雲をけちらす勢いのヘドバンの嵐に。それよって生み出される風を両手で受け止めるダイスケはんの姿が神々しい。腹ペコもそうではない人も、後方までお客さん全員が楽しそうに頭を振る姿を観て、スタンディングエリアに柵を作って実施した2020年の『RUSH BALL』を思い出した。それから3年後にこんな景色が見られるなんて!
マキシマム ザ ホルモン
2曲終わったところで、メタルポーズが掲げられ、メンバーの第一声を待つ声が止まらない。「ついに! ついに! 『RUSH BALL』に出られたーー!! 一生出られないかと思ってた。これが『RUSH BALL』かぁーー!」と、感慨深けに空を見上げるナヲ。「Dragon Ashみたいにオシャレな人たちじゃないと呼ばれないのかと思っていたんですが……出てみてわかったことがあります! 『RUSH BALL』全然おしゃれちゃうかったわ!」と、愛ある盛大なツッコミをかますと『RUSH BALL』キッズたちは大喜び!
マキシマム ザ ホルモン
「この暑さでお前らやれんのか! これが『RUSH BALL』に対するウチらの回答じゃ! やろか! やれんのか『RUSH BALL』!」とナヲの叫びが轟くと、マキシマムザ亮君の邪悪なリフから「ロッキンポ殺し」で轟音を浴びせ、「チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ プリンプリン ボロン ヌルル レロレロ」のナヲのキュートなボーカルで翻弄する。
マキシマム ザ ホルモン
「25周年の『RUSH BALL』で、はじめてお招きいただきありがとうございます!」と丁寧に挨拶したダイスケはんが、昨日の雷雨による中止を労う一幕も。出演できなかったKANA-BOON、クリープハイプ、[Alexandros]の曲から、「憂、燦々とフルドライブで風になって、泉大津の風をアメリカにいるSiM(現在アメリカツアー中)にも届ける!!」とバンド愛を込めて届けたのは、5年ぶりの待望の新曲「恋のアメリカ」だ。80’ハードロックからEDMまで、息もつかせぬ予測不可能な展開に頭が追い付かない中、肱を前に出すダンスでさらなる一体感を生み出す。最後はウォールオブデスを促し、サークルが回転、まだ歌詞が発表されていないにもかかわらず大合唱に! ラストは楽しさしかない「恋のスペルマ」で、25周年の歴史に新たな爪痕を残すライブをした4人は、「『RUSH BALL』最高! また遊ぼうぜ!」とやり切った表情でステージをあとにした。
マキシマム ザ ホルモン
取材・文=岡田あさみ 撮影=ハマノカズシ(@hamanokazushi)