THE ORAL CIGARETTES 撮影=河上良
『RUSH BALL 2023』THE ORAL CIGARETTES
サウンドチェックからすさまじい重低音を轟かせ度肝を抜いたTHE ORAL CIGARETTESは、2013年にATMCのトップバッターとして初出演。2018年の台湾公演にも参加し、2021年にはトリを務めるなど、今や『RUSH BALL』を担う重要な一組と言えるアクトだ。深紅の照明に照らされた大舞台にさっそうと現れた4人からは、その風格が十二分に感じられる。
「さぁ我らが『RUSH BALL』、マイホームタウンだと思ってやらせていただきます。25周年の『RUSH BALL』、さぞかしヤバいんやろなー!?」と山中拓也(Vo.Gt)が開口一番、いきなり披露されたインディーズ時代の代表曲「大魔王参上」にどよめきながらも熱狂するオーディエンスに、「お前らまだ1曲目やぞ(笑)」(山中、以下同)とほほえむ余裕と遊び心がたまらない。かと思えば、「Red Criminal」を抜群の切れ味と疾走感でぶちかまし、「暴れたくてうずうずしてたんでしょ? お前らの好きにやっていいから。今日一番の景色見せてください!」と、巨大なウォールオブデスを横目に容赦なくさらなる高みへと連れていく。
THE ORAL CIGARETTES
MCでは、「今日はトリがSUPER BEAVERですか? 俺たちは関係なくつぶしに行きます(笑)」と頼もしい宣戦布告も。「カンタンナコト」では会場を埋め尽くすジャンプ&ヘッドバンギングに、「最高の景色です、ありがとう!」と山中。クールでマッドな「BUG」でも、その手を緩めることなくとことん踊らせる!
「帰ってきたなーって感じがします。さっき04 Limited SazabysのGEN(Ba.Vo)くんも言ってたけど、『RUSH BALL』が全ての入口を開いてくれたというか……その『RUSH BALL』のファンであるお前らはホンマに誇りですよ」と語った後は、信頼する観客の歌声に包まれた「5150」へ。そして、感動冷めやらぬままのクライマックスは「Mr.ファントム」、「mist…」と、伝説の豪雨の初出演時にも奏でたキャリア初期曲を連発。沸き立つシンガロングに山中も思わず「愛しい……」と漏らした、ホーム『RUSH BALL』でのオーラルの独壇場。強烈なプレッシャーとエモーションを、トリのSUPER BEAVERに手渡した圧巻のパフォーマンスだった。
THE ORAL CIGARETTES
取材・文=奥“ボウイ”昌史 撮影=河上良
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『RUSH BALL 2023』THE ORAL CIGARETTES
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