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[Alexandros]、WurtS、ART-SCHOOL、the telephones、POLYSICS、the shes gone……新宿での初開催となった『UKFC on the Road 2023』特濃レポート!

アーティスト

SPICE

[Alexandros] 撮影=河本悠貴

U.K.PROJECTのレーベル部門とプロダクション部門が総力をあげて送る夏の恒例イベント『UKFC on the Road』。今年は新木場から新宿へ拠点を移し、9月10日に開催された。大トリを飾った[Alexandros]をはじめ、WurtS、ART-SCHOOL、the telephones、POLYSICS、the shes goneといった人気アーティストが集結したイベントの模様をエクスクルーシブな写真と共にお届けする。

the telephones

the telephones 撮影=小杉歩

the telephones 撮影=小杉歩

2022年1月に新木場STUDIO COASTが閉館をしたことを受けて、今年から新宿に舞台を移して完全復活した「UKFC on the Road 2023」のトップバッターを飾るのは、この日が新体制初ライブとなったthe telephones。5月に発表された長島涼平の脱退がバンドにとって大きな節目であったことは言うまでもないが、それでも彼らは踊ることをやめず、新たな姿を見せてくれた。

新しいSE(「Hello everybody,We’re the telephones!」というワードは同じ)に乗せてメンバー3人がステージに登場すると、ライブは性急なブレイクビーツナンバーの「Gorilla Dance」からスタート。上手に松本誠治、中央に石毛輝、下手に岡本伸明が並び、サポートは迎えず同期を用いて3人のみで演奏。これまでバンドの生演奏を重視してきたthe telephonesだが、より現代的なライブセットにメタモルフォーゼを遂げた感もあるし、同期を用いることで演奏から解放されたノブがこれまで以上に縦横無尽に暴れ回るのはこの編成ならではだ。

全曲の演奏を終えて分かったことだが、この日のセットリストはなんと全て新曲。先日SNSにティーザーが公開されていた「2nd Revolution」は歪んだシンベとアシッドな上ものの組み合わせが印象的で、文字通りthe telephonesに2度目の革命が起きたことを強く印象付ける。一方「Fuzz,Fuzz,Fuzz」ではオーディエンスとともに一緒にジャンプをして、コロナ禍でもライブハウスを回り続けたバンドのパフォーマンス力はもちろん健在だ。MCではこの日が新体制の初ライブであることに触れ、「冒頭から新曲をやりまくってますが、踊ってくれてありがとう!」と感謝を伝えると、フロアからは大きな歓声と拍手が沸き上がった。

80年代ニューウェイヴ風の「Danger Boy」に続く「Up Side Down」はthe telephonesらしいシンセリフが特徴だが、ノブはこれも同期に任せてオーディエンスを煽り続ける。そして、この日のクライマックスを刻んだのは石毛がギターを置いて、ハンドマイクで披露された「Our Journey」。打ち込みも混ぜているであろう低音の効いたバスドラがスケールの大きな空間を立ち上げる。新曲なので正確な歌詞は分からないが、「Keep On Trying」「Brand New Start」といったワードが耳に入ってきて、この曲が彼らの新たな旅の始まりを告げる曲であることは明確に伝わってきた。ユーフォリックなムードの「I Feel Love (Bla Bla Bla)」まで惜しみなく新曲を披露して、記念すべき新体制の初ライブが終了。なお、彼らは12月に縁の深い新宿MARZで新体制の初ワンマンを行うことも決定している。Keep On Dancin’!!!

文=金子厚武

WurtS

WurtS 撮影=河本悠貴

WurtS 撮影=河本悠貴

2023年の夏は、初めて本格的に各地のフェス/イベントに出演、今日がその9本目になるWurtSが、Zepp Shinjukuのトップを務める。
DJ/ダンスやアジテート等のパフォーマンスを担うバンドメンバー=ウサギが放つSEが響く中、他のメンバーと共に登場したWurtSが、ギター・リフを弾き始めたことで、1曲目が「檸檬の日々」であることがわかり、フロアがワッと湧く。

次は「魔法のスープ」。つまり、新井弘毅とWurtSのギター2本の絡みが印象的な曲を2曲続けてから、ギターを置いてラップ調の「BOY MEETS GIRL」へ。間奏でウサギがサックスを吹く、おなじみのパフォーマンスも。
 「『UKFC』、僕は初出演ということで、ほんとに出れてうれしいです。ありがとうございます!」と挨拶し、UKプロジェクトから初めて出した楽曲が、1曲目の「檸檬の日々」だと説明するWurtS。「『UKFC』だから、UKプロジェクトにちなんだ楽曲を演奏したいと思っているので、みんな楽しんでいってください。」と、ギターを下ろして「NERVEs」を歌う。

「今日だけのセットリストでして、久しぶりにできる曲が多くて、僕もうれしいです」。自分は8月20日(日)の「MONSTER baSH」でのステージを観たが、確かにここまでの4曲で、その日も演奏していたのは「NERVEs」だけである。「MONSTER baSH」の方が、今年の夏フェスのセトリで、今日が「UKFC」用の特別なのだろう。最後まで観てわかったが。全曲、UKプロジェクトからリリースしたファーストアルバム『ワンス・アポン・ア・リバイバル』からの曲だった。

後半、「ブルーベリーハニー」からの「リトルダンサー」では、ウサギがステージ前に出てアジテートしまくり、オーディエンスは腕を大きく振ってそれに応ずる。「もっといけますか! もっといけますか! もっといけるだろ! 『UKFC』最高です、ありがとう!」というWurtSの叫びからのラストは、彼が最初に世に出た曲である「分かってないよ」。イントロで今日最大のハンドクラップがフロアを包み、後半では「もっとみんなの声が聴きたいです!」というWurtSの言葉に応えて、この日最大のシンガロングが繰り返された。

文=兵庫慎司

POLYSICS

POLYSICS 撮影=小杉歩

POLYSICS 撮影=小杉歩

1曲目の「Stop Boom」は、けっこう前からライブで演奏されているが、音源化はまだの新曲。2曲目「For Young Electric Pop」は、2002年リリースの5thアルバムのタイトル曲。3曲目「Tei! Tei! Tei!」は、2005年の7thアルバム『Now is the time!』の1曲目。
という、なんだか新鮮な並びの3曲で、POLYSICSのステージはスタートした。4曲目の「I My Me Mine」と、ラストの「SUN ELECRIC」くらいだったのではないだろうか、定番曲は。ただし、終演後に本人たちに言ったら「え、新鮮? そうかなあ?」みたいなリアクションだったので、こちらの思い込みかもしれない。なおPOLYSICS、今日の全アクトの中でUKプロジェクトの最古参であり、『UKFC on The Road』にも、2011年の第一回から出演している。

3曲終わったところでハヤシ、「トイス!」連発で挨拶し、「いいねえ、こうしてみんなの前で『UKFC on the Road』できるの、4年ぶりだぜ!」と、喜びを露わに。そして、自分たちの前のthe telephonesを「新体制でね、ああやってかっこいいのを更新してくれると、ちょっと俺も、うずくね、いろいろね」と、称賛する。
「今日はほんとね、観たいバンドが盛りだくさんだね。なんで今日、俺もみんなと一緒に(会場を)回るんで、見かけても『ハヤシ、トイスしろよ!』とか言わないでね」と言って、次の曲に行こうとするが、フミが「(ベースの)弦、切れちゃったよ。気合い、入りすぎかな」。確かに、ギターと違ってベースの弦というのは、めったに切れるもんではない。

「I My Me Mine」でオーディエンスを上下左右に揺らし、「Funny Attitude」ではジャンプの渦に。「それでは新宿、踊れー!」とハヤシが曲名をコールした「Boys&Girls」も、フロアは、更なる盛り上がりを見せる。
ラストは「Speed Up」と「SUN ELECRIC」、超アッパーな二連発で締め。「SUN ELECRIC」の後半、最後のサビでは、フロアでクラウドサーフが出る。「すみません! もうがまんできません!」という感じだった。

去り際にハヤシ、「来月10月13日、『TOISU感謝祭!!! 2023で』お会いしましょう!」と毎年恒例トイスの日のライブを告知する(今年は下北沢Shangri-La)。そして「最後まで楽しんで行って!」とひとこと足す、UKプロジェクトの長兄であった。

文=兵庫慎司

Are Square

Are Square 撮影=エド ソウタ

Are Square 撮影=エド ソウタ

新人のショーケース的な位置づけになっている新宿MARZのトップバッターを務めるのは、セッションイベントで意気投合し、2022年4月に八王子で結成され、11月にRX-RECORDSからのリリースが決定している4ピースバンド、Are Square。

ギターのKAYA、ドラムのHikage、ベースの上田カズアキに続いて、最後にボーカルのMaruがステージに登場すると、ライブは昨年配信済みの「SMASH」からスタート。荒々しいステージングながらタイトな演奏を聴かせる各メンバーの確かな技術と、シンガロングできるポップなメロディを併せ持ち、彼らが新世代のミクスチャーバンドであることを印象付ける。中でもフリーのような低いポジションでベースを構え、派手なステージングを見せる上田はオレンジの衣装も含めてひと際存在感があり、巧みなスラップベースも引き込まれるものがあった。

「新宿MARZ、ぶちあがっていこうぜ!」という煽りから始まった「ハートビート」ではオーディエンスと一斉にジャンプしたりとステージ巧者ぶりを見せ、ミドルバラードの「風の言葉」ではMaruが叙情的なメロディを力強く歌い上げたりと、メリハリの利いたステージングもすでに堂々としたもの。MCでは「POLYSICSを見ずにAre Squareを見に来るなんて、あなたたち変態さんですね。でも嬉しいです。ありがとうございます」と話し、さらには「みなさんはラッキーです。俺たちは日本の、いや世界のバンドシーンに風穴を開けるためにここに立ってるんで、伝説の始まりを目撃できて、みなさんホントにラッキーな人たちです」と語ると、フロアからは大きな歓声が起こる。こういうビッグマウスぶりも実に頼もしい。

ライブ終盤は多彩なリズムチェンジで音楽IQの高さを感じさせる「Feel Like Somethin’ Wonder」でさらに盛り上げると、ラストはHikageのスネアロールとKAYAのテクニカルなリフとともにコール&レスポンスを行い、上田の硬質なスラップベースがリードするキラーチューン「BANG!!!」で ステージもフロアも熱狂に包まれて終了。BIGMAMA〜[Alexandros]の系譜を受け継ぐ、実にRX-RECORDSらしいバンドが出てきた。

文=金子厚武

the shes gone

the shes gone 撮影=河本悠貴

the shes gone 撮影=河本悠貴

2018年にUK.PROJECTからのデビューを発表し、2019年にUKFC初登場。今年4月にベースのDaishiが脱退して再び3ピースとなったthe shes gone(ステージにはサポートのベーシストが参加)。シガーロスの「Hoppípolla」をSEにメンバーが登場すると、兼丸の弾き語りから始まる「ラベンダー」でライブがスタート。耳に残る裏メロを弾くマサキのギターをはじめ、過不足ないアレンジでしっかりメランコリックな歌を届けると、サビでは一斉にオーディエンスが手を振り、彼らの歌の求心力の高さが伝わってくる。

「今日という一日を、この時間を甘い記憶にしていこうか」と言って始まった「甘い記憶」ではフロアの上空に位置するミラーボールが輝く中、伸びやかなメロディが場内に響き渡る。さらに「新曲やります」と言って届けられたのは、9月13日に配信された「「きらめくきもち」。ミスチルやゆずなど様々なアーティストのサポートを行うSUNNYをアレンジャーに迎えたこの曲は、推進力のあるアップリフティングなポップナンバーで、〈はじめてを君に送る〉というサビの歌詞にハッとさせられる。今後の新たなライブ定番曲になりそうな印象を受けた。

MCでは兼丸が今年のUKFCの発起人になったことを話し、「僕らは所属して4年目で、前まではずっと下っ端で、このフェスに出ることが目標だったけど、この4年でいろんな新しい・素晴らしいアーティストがたくさん入ってきて、〈僕らも出たいです〉だけじゃダメだなと、全員で盛り上げなきゃと思って、酒の勢いで言ったら、うちのマネージャーが動いてくれました。UK.PROJECT最高だなって改めて思ってもらえるその一因に、要因になれるように、最後まで精一杯やります」と熱く語ると、そこからアッパーな「最低だなんて」を投下。熊谷亮也のアグレッシブなドラムをはじめ、繊細なだけではない骨太なロックバンドとしての側面を見せつけた。

勢いそのままに「一番後ろまで、心の距離の一番近くまで飛ばしに行くんで、またライブハウスで、UKFCでお会いしましょう。また一緒にたくさん思い出を作ろう!」と捲し立てて、この日ラストに届けられたのは「シーズンワン」。イントロの4つ打ちに合わせて場内がクラップに包まれ、スポットライトを浴びた兼丸が最後までしっかりと歌で想いを届けて、ライブが終了。最後にもう一度「今日まだこれで終わりじゃないから、この後素晴らしい先輩方がめちゃめちゃいいライブするんで、最後まで楽しんで行きましょう。UK.PROJECT、the shes goneでした」と語り、レーベルの中軸を担うバンドのひとつに成長したことを確かに感じさせるステージった。

文=金子厚武

odol

odol 撮影=小杉歩

odol 撮影=小杉歩

2021年にメンバー2人が「卒業」するも、ライブでは複数のサポートメンバーを迎えながらコンセプチュアルなステージを展開してきたodol。この日はギターに初顔合わせとなる土器大洋、ドラムに深谷雄一を迎えた5人編成でのライブを行った。

軽快なアップテンポのナンバー「退屈」でスタートし、土器が空間系のエフェクトを用いたギターで早速存在感を見せて曲を終えるも、ここでエレキベースとシンセベースを使い分けるShaikh Sofianにトラブルが。するとミゾベリョウが口を開き、「僕らodolは2014年からUK.PROJECTと関わりを持たせていただいてるんですけど、UK.PROJECTのスタッフのみなさんも所属してるバンドのみなさんも、音楽でお金儲けしてやろうみたいな感じじゃなくて、音楽が好きで働いてる人と音楽が好きでバンドを続けてる人ばっかりで、そんなところに所属させていただいて、僕たちはすごく光栄だなと思っております。そして、そんなUK.PROJECTのイベントを観に来てくださっているみなさんもすごく音楽が好きだと思うので、その前で演奏できて誇らしい気持ちです」と想いを語る。

ここから改めてステージを再開させると、ダンスの機能性に特化しないサイケデリックな4つ打ちナンバーの「four eyes」、森山公稀のルーツにあるYMO的なオリエンタリズムが表出する「幸せ?」と、odolならではの楽曲を続けて行く。「未来」はショートディレイや同期によるダブリングで作り込まれたボーカルの音像が印象的で、楽器演奏に溶け込んでアンビエントなムードを作り出すと同時に、「偶像的なフロントマンの歌と、それを受け取るオーディエンス」という関係値をも融解させ、特定の誰のものでもない「みんなの歌」としてただそこに存在しているかのような雰囲気が特別だ。

ライブ後半ではシンセのループフレーズが印象的で、クラウトロック的なアレンジの新曲「幽霊」を披露すると、11月に丸の内コットンクラブでワンマンライブがあることと、同じく11月にニューアルバムを発表することを発表。最後は森山のピアノとミゾベの歌から始まって徐々に演奏が熱を帯びて行き、ラストで土器のシューゲイズギターが爆発する名曲「虹の端 (Rearrange)」でステージを締め括った。ライブでの盛り上げ方・一体感の作り方というのはそれぞれだが、音楽というアートの力で心の深いところで繋がろうとするodolというバンドが所属しているということ自体が、UK.PROJECTが音楽愛に溢れた事務所であることの裏付けになっているように思う。

文=金子厚武

ペルシカリア(1回目)

ペルシカリア 撮影=エド ソウタ

ペルシカリア 撮影=エド ソウタ

「peanut butters、観たかったあ! 1時間前に代打で出れないかと言われまして、ほんとに、やべえ事務所に入ってしまったなと思います。1時間前に言われたから、セットリスト、決めてないんですよ、ここ(足下)にできる曲があるんで、ランダムでやっていきます」
以上、ボーカル&ギター矢口結生の第一声。こう言ってから、ものすごいテンションで「東京」を歌い始める。

この枠は、peanut buttersが出演するはずだったが、急な体調不良で出られなくなり、同じMARZのトリであり、最年少であり(平均年齢21歳)、全アクトの中でもっとも後輩である(UKプロジェクトからの初リリースは昨年12月、所属になったのは半年前)このバンドが、二回出ることになったわけである。
ただ、そんな状況なので、もう好き放題にやるしかなかったのか、それとも元々、隙あらば好き放題にやる人たちなのか、とにかく破天荒で、勢いに満ちていて、それでいてメロディや歌詞の強さはしっかり伝わるステージを、ペルシカリアはやった。

「どんなでかい大先輩よりもでかい音鳴らして帰ります、よろしく」などと言ったり、5曲目の「どうしたって」を終えるやいなや「どうすか? もう一回?」とリピートした上に、最後の11曲目でも、またこの曲をやったり。
10曲目の「愛情完済日」では、ミスってイントロが止まってしまうが、「ぽい、ペルシカリアっぽい」「まあご愛嬌で」とだけ言ってすぐにやり直す。動じない。

ラストは前述のとおり、この日三度目の「どうしたって」。ものすごい勢いで駆け抜け、「めちゃめちゃありがとう、またねー! このあとも本番やるんで来てください、お願いします」「はい、練習終わり! じゃあね!」などと言いつつ、4人はステージを下りた。

文=兵庫慎司

the dadadadys

the dadadadys 撮影=河本悠貴

the dadadadys 撮影=河本悠貴

SEの「怪獣のバラード」が響く中、ステージに現れた小池貞利が、「海が見たい、人を愛したい、そんなUKFCにお越しのみなさま、ルールを守って楽しく楽しく遊びましょう。ただ、お行儀よくちゃつまんねえ!」と叫び、「光るまち」で、the dadadadysのライブがスタート。そのエンディングでは、小池、ギターを弾きながら、早くもフロアに背面ダイブする。

「最低と最高、両方更新します!」と叫んでから突入した「ROSSOMAN」は、歌と演奏がどんどん速く激しくなっていく。続く「(許)」では、さらに歌も演奏もどしゃめしゃになり、フロアではクラウドサーフが続出する。
続いて、tetoの頃からライブの軸になってきた「忘れた」が、小池のアコースティック・ギターで始まる。この曲ばかりはオーディエンス、じっと耳を傾けたり、口ずさんだりしているように見えた。

「忘れたくないと一度でも思えた今日に歌います!」という言葉からの「拝啓」で、フロアはまたクラウドサーフの渦に。小池、オーディエンスたちの頭の上に立ち、そのひとりにマイクを持たせて歌う。
その次の曲までの間が、ちょっとだけ空くと、「小池ー!」と、怒号が飛びまくった。そう、男の声も女の声も、「声援」とかではなく、「怒号」と形容したくなる、荒くれた呼び方である。「まじめでふまじめ、そんなのも楽しいけど、たまにはまじめな方もやります」という言葉から歌に入ったのは「らぶりありてぃ」。天井の止まったままのミラーボールが光り、メンバーみんなのユニゾンで歌われるサビが響き、オーディエンスはヒップホップのように腕を振ってそれに応える。

ラストは「まあ、9月なんでね」という言葉からの「9月になること」。小池が何度もフロアに突入するから、だけではなく、オーディエンスがクラウドサーフしまくるから、だけでもなく、何か、果てしなく危険で、果てしなく美しいものを観た気がした。そして今、そういうものを観れるチャンスは、極めて限られている気もした。

文=兵庫慎司

Age Factory

Age Factory 撮影=小杉歩

Age Factory 撮影=小杉歩

ノイズのようなギターが響き、ベースとドラムが重なり、しばし爆音が続いたと思ったらフッと音が止まり、清水英介が「Age Factory」と言うと、西口直人のベースが「Party night in summer dream」のイントロを奏で始める。
──という始まり方が、もうどえらくかっこよくて、その瞬間に心をつかまれてしまった(フロアからも悲鳴のような歓声が上がっていた)、そんなAge FactoryがBLAZEの四番手。

「夏を終わらせに来ました。『UKFC』、楽しみましょう」という言葉からの2曲目は「See you in my dream」。ラウドで激しいのにお祭り騒ぎのムードは皆無で、音源より若干テンポを下げてまっすぐ突き進む、Age Factoryの音に呑まれたように、オーディエンスみんな、ステージを凝視している。盛り上がっていない、というのとは違う。フロアはみっちり埋まっているし、前方には踊っている人もいるが、それ以上に、身じろぎもせずに目と耳をステージに集中させている人が多い感じ、というか。

「俺ら楽しいです。UK、すごい好きなレーベルで、呼んでもらえてうれしいです。こうやって参加できるバンドになれたのもうれしいし。来てくれてありがとうございます。最後まで聴いて帰ってください」
という、簡潔に感謝を伝えるMCをはさんで、「夏の曲です。もうこの夏も終わっちゃうけど、まだ歌わしてよな」と、最新曲「向日葵」へ。そうは言うが、「あの夏の終りに 咲いた花のこと」という歌詞が二度出てくる曲なので、むしろジャストなのでは、という気もする。

「OVER」「Feel like shit today」と、『Pure Blue』(2021年リリースの、現時点での最新アルバム)からの2曲を経ての「TONBO」では、「歌」や「叫び」を超えた、まるで「吠え」のような清水英介の歌が、耳にグサグサ突き刺さる。
 Age Factoryがラストに持ってきたのは、この日演奏した中で、もっともBPMが遅く、もっとも重く、そしてもっともせつない「nothing anymore」。「TONBO」もそうだが、清水英介の書く歌詞の無常観、たまらないものがある。
ギターのアルペジオで演奏を終え、清水英介が「ありがとうございました」と言った時、歓声や嬌声は一切飛ばなかった。ただ、大きな拍手がBLAZEを満たした。

文=兵庫慎司

LAYRUS LOOP

LAYRUS LOOP 撮影=エド ソウタ

LAYRUS LOOP 撮影=エド ソウタ

peanut buttersが急遽キャンセルとなり、2020年に設立された新レーベルhighlightからはこの日唯一の出演となった関西を中心に活動する3ピース、LAYRUS LOOP。JETの「Are You Gonna Be My Girl」にのって、勢いよく飛び出してきたドラムのモトザワソラを皮切りに、ギター/コーラスのムラカミマホ、ベース/ボーカルのオオトシユリヤの順にステージに登場すると、ライブは「スーパーヒーロー」からスタート。軽快なアンサンブルとポップなメロディは、彼女たちがSHISHAMO以降のポピュラリティとインディ感を併せ持ったバンドであることを伝えている。

パンキッシュなショートチューンの「なりたいスター」ではより骨太なロックバンドとしての側面を見せ、SGとマーシャルの組み合わせで男前にギターをかき鳴らすムラカミマホの姿が印象的。「新宿MARZ、まだまだ楽しむ準備できてますか?」と呼びかけての「ハイヒール」は非常にフレッシュで、このステージを心から楽しんでいることが伝わってくるのがいい。

「今日のUKFC、18時に新宿MARZを選んでくれてほんまにありがとうございます」とMCで感謝を伝えると、「なりたいスター」同様に最新EP『ジェットコースター』の収録曲である「きみの抜け殻」では、バンドのムードメーカー的な存在であるモトザワもムラカミとともにコーラスに参加してハモりを聴かせる。

日本で話題になる前に台湾のバイラルチャートにランクインして盛り上がったというエピソードがいかにも新世代らしい「ダンスフロア」を披露。〈ミラーボールが照らし出した 私だけのダンスフロア〉という歌詞通りにミラーボールが輝く中で披露された、このシティポップ的なムードを持つディスコナンバーは、デビュー時からの真部脩一とのコラボレーションの現時点の最良の成果である。

大切な人のことを思い浮かべながら聴いてください」と披露された三連バラード「そばに」では、オオトシがエモーショナルな歌声でオーディエンスをグッと引き込む。2019年に結成されたLAYRUS LOOPはコロナ禍の影響もあり、まだライブの本数自体はそんなに多くはないはず。しかし、オオトシの歌にはすでに十分な説得力があり、それがサブスクでのヒットにもつながったであろうことが、彼女の声を実際に生で聴いて確認できた。ラストは歌詞の着眼点のユニークさが光る「二百円玉」を届けて、UKFCでの初ライブが終了。まずは同世代、さらにはより幅広い世代からの支持も集めるだけの資質を持っているバンドだと思う。

文=金子厚武

Helsinki Lambda Club

Helsinki Lambda Club 撮影=河本悠貴

Helsinki Lambda Club 撮影=河本悠貴

リハーサルに橋本薫を連れ込んで「シンセミア」をカバーしたthe dadadadysへのお返しと言わんばかりに、リハーサルに小池貞利を連れ込んで「高層ビルと人工衛星」を披露して、早くも大盛り上がりのZepp Shinjuku。2021年に新木場STUDIO COASTでの単独公演を成功させ、2022年にはフジロックへの出演を果たし、今年結成10周年を迎えたHelsinki Lambda Club。「UKFC on the Road 2023」は、メインステージにトリ前での出演だ。

改めてメンバーがステージに姿を現し、橋本が「さっきもめっちゃ汗かいたけど、ここから本番よろしくお願いします」と声をかけて、「スピード」から勢いよくライブがスタート。熊谷太起の癖のあるギターフレーズが何とも「らしい」ナンバーから、パンキッシュな「ミツビシ・マキアート」を畳み掛けると、the dadadadysとの相乗効果もあってかフロアはかなりの盛り上がりに。そこから一転、イントロのカッティングの時点でクラップの起こったヴルフペック譲りのミニマルファンク「PIZZASHAKE」は、最新アルバム『ヘルシンキラムダクラブへようこそ』でも提示したバンドの音楽的な多様性を改めて感じさせるとともに、稲葉航大が「みなさん自由に踊ってますか?俺の踊りを見てくれ!」と奇妙なダンスを披露して大歓声が起こる場面も。このユーモアも実にヘルシンキらしい。

MCでは橋本がthe dadadadysにリハに引っ張り出されたことに触れ、「UKFCが祭りだったことを思い出させてくれて感謝してます。何かいいこと言わなきゃとか思ってたけど、そんなことないですね。ただただ楽しんでください」と言いつつ、「UK.PROJECTも世の中も、この10年で変わったもの・変わらないものそれぞれあると思いますけど、大事にしたいものを大事にしていきたい、選んでいきたいなと思う10年目です」と誠実に想いを伝えて、「午時葵」を演奏。Zeppクラスの会場がよく似合うアンセミックなこの曲を聴きながら、UK.PROJECTのオーディションでグランプリを獲得し、初めて出演した2014年のUKFCを思い出して、感慨深い気持ちになったりもした。

意味のある結成10年目のUKFCを締め括ったのは、まだパンデミックの最中にあった2021年に発表された「収穫のシーズン」。橋本が以前「人間の業や欲を肯定も否定もしない温度感の曲」であり「作り終えた後も自分の理解が追いついていない曲」とも綴っているこの曲ではダブワイズな音響空間を作り出し、間奏のヘヴィなユニゾンからサイケデリックなセッションに突入すると、ラストはノイズに包まれてライブが終了。トリ前に相応しい、実に堂々たるステージだった。

文=金子厚武

ART-SCHOOL 

ART-SCHOOL 撮影=小杉歩

ART-SCHOOL 撮影=小杉歩

ART-SCHOOLがUKFCに帰ってきた。彼らの出演は2016年以来、実に7年ぶり。その間には木下理樹の療養があり、もちろんパンデミックもあった。誰もが苦境に陥っていた。そんな中でも弾き語りやオンラインライブで続けられてきたUKFCが、今年新木場から新宿に場所を移しながらも完全復活を遂げるにあたって、この日の出演者の中ではPOLYSICSと並んでUK.PROJECTの歴史を誰よりも知るART-SCHOOLの存在は必要不可欠。昨年8月からライブ活動を再開させ、今年は東名阪のツアーも成功させた新生ART-SCHOOLは、充実のステージを見せてくれた。

お馴染みの「Girl/Boy Song」 が流れ出し、メンバー5人がステージに登場すると、6月にリリースされたニューアルバム『luminous』でもオープニングを飾っていた「Moonrise Kingdom」からライブがスタート。戸高のファズギターがうなりをあげつつ、まずは5人の呼吸とテンションを合わせるかのようにじっくり曲を届けると、中尾憲太郎があの特徴的な動きでベースを刻み出し、「BOY MEETS GIRL」から一気に演奏が熱を帯びていく。木下は冷静と情熱の間でメロディを紡ぎ、ときおり絞り出すように歌い上げるその声は確かな生命力を感じさせるものだ。

ひさびさの戸高によるボーカルナンバー「Teardrops」は新鮮さも感じつつ、ART-SCHOOLの曲として何ら違和感がない仕上がりで、藤田勇のタイトかつアグレッシブなプレイが抜群に気持ちのいい一曲でもある。そしてもう一人、新生ART-SCHOOLを象徴するのがギタリストのやぎひろみだ。彼女の所属するNITRODAYがデビュー時にNUMBER GIRLと比較されたことを思えば、中尾憲太郎の隣でジャズマスターを弾いてることだけでも何だか不思議な縁を感じるが、立ち姿のかっこよさに加え、「プール」におけるアーム使いやコーラスなど、音楽的な貢献度も非常に高い。近年は90年代風のオルタナティブなサウンドを鳴らす若手も増えつつあり、やぎの存在を通じて下の世代からART-SCHOOLが再発見される未来も期待される。

MCでは木下が「UKFCにひさしぶりに出れて嬉しい限りです。各会場も盛り上がってるようで、楽しんで帰ってください。あと何かあるっけ…」とポツポツとしゃべる隣で、戸高が「これが普通です」と加え、木下が「僕はホントに楽しみにしてきたので、みなさんも楽しんで、最後まで…」と話すと、戸高が間髪入れずに「ありがとうございました」と締める、この阿吽の呼吸にはニヤニヤしてしまう。ここからライブは後半戦に突入し、ART-SCHOOL復活を宣言した「Just Kids」から、さらには「スカーレット」を畳み掛ける。木下と戸高が向かい合ってギターを弾く姿はやはりたまらないし、力強いシャウトを聴かせ、フライングVを高く掲げる木下は実に頼もしい。

名曲「FADE TO BLACK」は2019年にASIAN KUNG-FU GENERATION・ELLEGARDEN・ストレイテナーという下北時代からの盟友たちによる「NANA-IRO ELECTRIC TOUR」の全公演でカバーされたことも語り草となっているが、言うまでもなく木下の歌で、ART-SCHOOLの演奏で聴くことが最良だ。そしてこの日ラストに披露されたのは最新アルバムからの「Bug」。〈いつかこんな声が いつかこんな唄が 闇を裂いてく様に そんな事を夢見ていたんだ〉。シューゲイズサウンドに包まれて、闇の隙間から光を見つめる。まさにART-SCHOOLの真骨頂のような一曲で、メモリアルなステージが締め括られた。

鳴り止まない拍手に応えてのアンコールでは「あと10秒で」を演奏。なお、10月15日にZepp DiverCityで開催される「KINOSHITA NIGHT 2023 〜木下理樹生誕祭・SHIGONOSEKAI〜」にはPOLYSICSとともに、こちらもUK.PROJECTの歴史には欠かすことのできない、syrup16gの出演が決定している。

文=金子厚武

ペルシカリア(2回目)

ペルシカリア 撮影=エド ソウタ

ペルシカリア 撮影=エド ソウタ

MARZのトリは、本日二度目の出演のペルシカリア。一度目の時は、peanut buttersの代打で出てくれと1時間前に急に言われた、とんでもない事務所に入ってしまった、というボーカル&ギター矢口結生のMCから始まったが、今回は「はじめまして ペルシカリアです、どうぞよろしくお願いします」とだけ挨拶し、「新・外苑西通り」でスタートする。心なしか、一回目の時よりも丁寧で精緻な印象。ギター2本が複雑な絡みに耳が奪われる……と思っていたら、そのままなだれこんだ「離愁」で、熱々でどしゃめしゃでラウドな音に戻る。

「本日二回目です。一回目観てくれた人も二回目来てくれた人もありがとうございます」から始まったMCをはさんでの「歓声の先」では、音のラウド化&ハードコア化が、さらに加速。
一回目も二回目も合わせて、この日唯一のバラード的な曲である「いびき」をじっくり聴かせ、MARZが一瞬センチメンタルな空気になる。
が、その曲終わりのMCタイムでは、「マネージャーが、好きなことやっていいよ、って言ったんで」「OKもらったんで」「どんなにお客さんが言ったとてね、もうUKの社内の人がいいって言ったら、それはいいってことなのであって」などと言い合うメンバーたち。そして、超速ビート&矢口結生叫びまくりの「死ぬほどどうでもいい」を経て、出た、本日四回目の「どうしたって」。そして、本日初めての「ビビって」。あ、ちなみに、一回目も二回目もやったのは、この曲と、「死ぬほどどうでもいい」と「離愁」と「どうしたって」の4曲でした。つまりそれ以外=一回目の6曲と二回目の6曲は、どちらかだけの演奏。

インストを経ての「タイムオーバー」は……というか、どの曲も、オリジナル音源よりも速く激しくなっているが、1コーラスと2コーラスの間で矢口結生、オーディエンスに「悪くないっしょ?」と問いかける。

ラストは、UKプロジェクト以前にリリースした音源から、彼らの最初の名刺になった曲「さよならロングヘアー」。この曲のグッズTシャツを着た男子が、最前列で熱狂している(そういえば彼は一回目もまったく同じ位置にいた)。それ以外のオーディエンスも熱狂している。アウトロで矢口結生、「大トリが待ってるぜ!」と叫んでから曲を締めた。

文=兵庫慎司

 [Alexandros] 

[Alexandros] 撮影=河本悠貴

[Alexandros] 撮影=河本悠貴

さあ大トリ、[Alexandros]。サウンドチェックで「ワタリドリ」をやって、オーディエンスを喜ばせてから本番。SEが響く中、川上洋平が「Make some noise! 静かにしないでください、もっと騒いで!」とアジテートし、1曲目に入るがテクニカルなトラブルによりストップ。
で、即座に復旧は無理、と判断した川上洋平、「ちょっと曲、変更しますわ。今年うちら夏フェス出まくって、機材ぶっ壊れてるんですよ。いろいろ今日はトラブルあるかもしれませんけど、それさえも楽しませますんで!」。
そして「Dracula La」でスタートしたライブは、まさにその言葉とおりの、トラブルや咄嗟の変更さえ武器にする圧倒的なものだった。

[Alexandros] 撮影=河本悠貴

[Alexandros] 撮影=河本悠貴

オーディエンス、川上洋平の意のままに、熱狂させられっぱなし。この「Dracula La」でも、続く「Waitress,Waitress!」でも、「Kick&Spin」でも、シンガロングやジャンプやハンドクラップやクラウドサーフが、止まらない。
考えてみれば、今年も各地のフェスで、自分たちのファンとは限らない2万人や3万人を相手に、毎週末これをやり続けてきた人たちである。だから、Zepp Shinjukuくらいのキャパで、ホーム中のホームである『UKFC』であれば、余裕なんだろう。とは思うが。にしてもすごい、フロアの温度の高さ。

4曲目では「新曲やっていいですか、俺達の仲間を紹介していいですか?」と、WurtSを呼び込んで、フィーチャリングで彼が参加した「VANILLA SKY (feat. WurtS)」を披露。これも今年、各地の夏フェスで行われてきたコラボである。
歌い終えた川上洋平、WurtSに「ほんとにこの夏はありがとう。各地のフェスに出演してくれたんだよね」とお礼を言う。「すべてはここにつながったんじゃないか、と思うくらい、最高の盛り上がりでした」。それから「Girl A」「we are still kids & stray cats」で、さらにフロアを熱狂の坩堝に叩き込む。

[Alexandros] 撮影=河本悠貴

[Alexandros] 撮影=河本悠貴

メンバーがはけ、川上洋平ひとりで歌った「Adventure」では、彼のアコースティック・ギターに合わせて、オーディエンスがリードボーカルを取る瞬間も。何度目の当たりにしてもグッとくる、この光景は。
曲の後半で戻ってきて、演奏に加わったメンバー3人と川上洋平で、ラストは「city」。無論この曲でも大きなシンガロングが。

[Alexandros] 撮影=河本悠貴

[Alexandros] 撮影=河本悠貴

アンコールでは、曲に入る前に、川上洋平、ちょっと長めにMC。「今日は、実はトップバッターのthe telephonesからずっと観てるんですけど。最高でした」と、出番まで各アクトを観ていたことを明かす。
「13年も一緒につるんでいると、家族みたいな気持ちが芽生えてくる。それをこれから後輩たちにも感じるんだろうなと思う、本当に最高のバンドたちが集まったいい事務所だと思うので、これからもよろしくお願いします」──と挨拶し、「最高の事務所ですよ。そんな事務所に入って最初の曲をやりたいと思います」と「For Freedom」を4人でプレイ。Aメロでのオーディエンスのハンドクラップ、歌と演奏を追い越しそうな勢いである。

「この4人で『UKFC』に出るの、初めてですよね? だから我々、新人の気持ちで今日はやってました」
「メジャーには行きましたけど、マネージメントはインディーズなんで。下北沢に心はあります」
という言葉からのラスト・チューンは「閃光」だった。この日最後の大シンガロングで、2023年の、初めて新宿歌舞伎町の3つのライブハウスで行った『UKFC on the Road』は、終了した。

移動しやすいし、観やすいし、繁華街だから便利。いいじゃん! と個人的には思ったが、残念ながらBLAZEは2024年7月いっぱいでクローズになることが発表されているので、次回もこの形で行うことは不可能。来年の『UKFC on the Road』がどうなるのか、楽しみに待ちたい。

文=兵庫慎司

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