のんと宮本信子がゲストで参加「あまちゃん10周年スペシャルコンサート」東京公演ライブレポート、23日の久慈公演はオンライン配信あり

アーティスト

「あまちゃん10周年スペシャルコンサート」9月14日東京・新宿文化センター(撮影:大橋祐希)

あまちゃん10周年スペシャルコンサートが9月14日に東京・新宿文化センターにて開催された。このコンサートは2013年にNHK連続テレビ小説で放送された「あまちゃん」10周年を記念して開かれたもので、演奏は同番組の音楽を担当した大友良英率いる17人編成のスペシャルビッグバンド。お馴染みの「あまちゃん オープニングテーマ」で幕が開くと、集まった1,800人のあまちゃんファンから大きな歓声があがる。

コンサートでは番組で使われた劇伴音楽をスペシャルビッグバンドが次々に演奏。各楽曲の合間には大友良英の解説が入る。「あんまり喋りすぎるとコンサートの時間がなくなるんですが…」と恐縮しながらも語られる制作当時のエピソードはファンにとっては感涙もの。この曲は「喫茶リアス/スナック梨明日」のコーナーでよく使われた音楽ですと説明されて演奏を聴くと、番組の情景がアタマに浮かんでくる。

放送から10年経ってはいるが、いまだに人気も高く、会場には番組の衣装で使われた「北の海女」はちまきを頭に付けた熱いファンが多数。現在、BSプレミアム/BS4Kで毎朝再放送されてることもあって、新しいファンも駆けつけ「あまちゃん」の音楽に酔いしれる。

「それでは、ここでお待ちかねのスペシャルゲストです!」と大友良英に呼ばれてステージに登場したのは、天野アキを演じたのん、アキの祖母で天野夏を演じた夏ばっぱこと、宮本信子。大友が進行役となって3人で撮影当時を振り返る。ひとしきりトークが盛り上がったところで、再びスペシャルビッグバンドの演奏に。先ずは宮本信子のリクエストで、「あまちゃんスイング」。OPテーマをビッグバンド・ジャズ・スタイルにアレンジした楽曲で、オトナのあまちゃんを連想させるムーディな演奏を聴かせる。

続いての「あまちゃんクレッツマー」。スカやチャンチキのビートが織り込まれた楽しさ全開ののんちゃんリクエスト曲。ここで宮本信子は一旦、下手に下がり、ステージに登場したのは、大友と番組音楽制作に携わったSachiko Mに、SPビッグバンドの「じぇじぇガールズ」こと相川瞳、上原なな江。劇中のアイドル・グループ、GMTのレパートリー、「暦の上ではディセンバー」と「地元に帰ろう」を4人でパフォーマンス。もちろん振り付きで。のんがキレッキレのアクションを披露すると、オーディエンスも曲に合わせてダンス。

歌モノ・コーナーの最後は、のんとSachiko Mのふたりで北三陸鉄道のお座敷列車で天野アキと足立ユイが歌った「潮騒のメモリー」。振り付けも完全再現し、ふたりが美しいハーモニーを聴かせると集まった1,800人も大喜び。ラストは冒頭にも演奏した「あまちゃん オープニングテーマ」のロングヴァージョンで客席は総立ちとなり、100分超にも及んだあまちゃん10周年スペシャルコンサートを締めた。

コンサートはこの後、9月23日に番組の舞台となった岩手県・久慈市文化会館 アンバーホールで開催される。チケットは完売したが、公演の模様は生配信とアーカイブで視聴できる。

TEXT:石角隆行

関連タグ