フランチェスコ・トリスターノ (C)Breno Rotatori
ルクセンブルク生まれの人気ピアニスト、フランチェスコ・トリスターノが、バッハのイギリス組曲全曲を録音した『Bach The 6 English Suites / Francesco Tristano』を、2023年10月中旬に発売することが発表された。
本作は、トリスターノ自身のレーベル「intothefuture」からの記念すべき第1弾で、キングインターナショナルがライセンスを受けての日本限定発売となる。
トリスターノはDJの経験もあり、クラシックだけでなくテクノの曲をピアノで演奏したり、作曲を行ったりするなど、トリスターノ独自の感性の趣くままの活動を展開している。最近では、かてぃんとのデュオで、無声映画に音楽をつけるという企画を行うなど、さらなる展開を見せている。彼自身のレーベル「intothefuture」からは今後も様々なプロジェクトが控えているとのこと。
フランチェスコ・トリスターノ (C)Breno Rotatori
イギリス組曲は、すべて前奏曲と舞曲から成る伝統的な組曲の形式をとっている。各舞曲高貴さを保ちながら、優美な装飾も施されている。急速なパッセージの楽曲もあるなど、奏者にはセンスと技巧が要求される作品だ。トリスターノは、これまでにもメジャーからバッハとケージを組み合わせたアルバムを発表、演奏会でもバッハをしばしば取り上げるなど、バッハは常に彼のそばにあった。その抜群のリズム感覚と、聞き手の心にダイレクトに響く独特の音色で、時には非常にシリアスに、時には鮮やかに音を躍らせながらのバッハ新録音となるので、注目しよう。