2024年2月4日(日)よりパルコ・プロデュース 2024『最高の家出』の上演が決定した。東京・紀伊國屋ホールを皮切りに、3月には地方を巡演する。
作・演出は、2009年に劇団ロロを立ち上げ、古今東西のポップカルチャーをサンプリングしながら描く世界観が演劇ファンのみならず、ジャンルを超えて注目されている三浦直之。近年では、ドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』、映画『サマーフィルムにのって』の脚本や、舞台 KERA CROSS『SLAPSTICKS』の演出を担うなど、活動の幅を広げています。演劇表現の新たな地平を切り開いてきた三浦が、書き下ろし最新作にてパルコ・プロデュース公演に初登場する。
主演を務めるのは、2023年に結成15周年を迎えたももいろクローバーZのメンバーで、今回、単独での舞台初出演となる高城れに。6月に30歳の誕生日を記念したソロコンサート『30祭』を神奈川・ぴあアリーナMMで開催するなど、活躍の幅を広げている。共演には、映画『サマーフィルムにのって』や舞台玉田企画『영(ヨン)』、映画『忌怪島/きかいじま』などに出演の祷キララ。ブロードウェイ・ミュージカル『バイ・バイ・バーディー』、また2023年3月にはイギリス・ウェストエンドにて『GALAXY TRAIN-A New Musical』ロンドン公演への出演を果たした東島京。主演映画『それぞれの花』やNHK大河ドラマ『青天を衝け』など多数のドラマに出演し、まつもと市民芸術館プロデュース舞台『ハイ・ライフ』が2023年11月に開幕を控える尾上寛之。またロロからは板橋駿谷、亀島一徳、篠崎大悟、島田桃子が出演する。
上演決定にあたり、三浦、高城のコメントが到着した。
作・演出:三浦直之
三浦直之
ここ数年、ずっと家出という言葉が気になってました。
逃走とか駆け落ちと違って、家出っていうのはいつも帰ってくることが宿命づけられてる。もし、永遠に帰らない家出があるとしたら、それはもう家出とは違うなにかのはずで、だから、家出っていうのはいつも失敗することが前提の言葉です。
成功する家出を描きたくて『最高の家出』というタイトルをつけました。
集まってくれたキャストもスタッフも最高なので、あとはぼく自身が、最高になれれば最高な家出の物語が出来上がるはずです。
もうここにはいられなくて、だけど、どこにもいけなくて、そんな宙ぶらりんな人たちが右往左往する姿をみにきてください。
主演:高城れに
高城れに
初の主演舞台ということでとてもドキドキしていますが、この舞台を通じて出会う人や物、環境、感覚、たくさんあると思います。
その1つ1つを、見逃さないように、大切に箒ちゃんという役に、そして舞台に向き合いたいと思います。
個性溢れる仲間たちと、素敵な、最高の舞台がつくれるよう、一生懸命全力で頑張りたいと思います!
あらすじ
結婚生活に疑問を感じ、家出をした立花箒(高城れに)。
道中、無一文になり途方に暮れていたところ、出会った藤沢港(東島京)に「住み込みの働き手を探している劇場がある」と聞き、劇場を訪れる。そこで与えられたのは、舞台上に作られた“模造街”で、ある役を演じる仕事だった。
この劇場ではたった1人の観客のために、7ヵ月間をかけてひとつの物語を上演しているのだが、港が家出したせいで、箒は代役を務めるハメに。
舞台の主演蒔時アハハ(祷キララ)は「相手役が変わるならやらない」とゴネるが、物語の幕は上がり、箒とアハハはチグハグな関係のまま芝居を続ける。
演劇と現実の区別がつかなくなった男、眠りを忘れて働き続ける裏方、舞台上だけ雄弁な言葉を失った俳優。箒は奇妙で愉快な面々に振り回されながら、次第に劇場での暮らしに心地よさを覚え、アハハとの友情を深めていく。
そんなある日、劇場に箒の夫・向田淡路(尾上寛之)が現れ、さらに港も戻ってきて、“模造街”の秩序が崩れはじめる……。
舞台上と舞台裏、それぞれの”家出”が重なり合って生まれる、ファンタスティック迷走ストーリー!