2012年のDVDデビューで、歌とダンス、フィジカルなパフォーマンスを見せつけたA.B.C-Z。アクロバットなどの強みを活かし、ミュージカルとショーで構成される『ABC座』の上演を重ねてきた。そして、2023年12月7日(木)より、現・帝劇ラスト、そして5人体制(橋本良亮、戸塚祥太、河合郁人、五関晃一、塚田僚一)では最後となる『ABC 座星(スター)劇場 2023〜5 Stars Live Hours〜』の公演を行ってきた彼ら。12月21日(木)の大千穐楽で行われた特別カーテンコールの様子をレポートする。
この日は千穐楽ということで、本編終了後に一人ひとりから挨拶が。また、この公演をもって河合郁人がグループを抜け、ソロでの活動を始める。
特別カーテンコールの1曲目は「明日の為に僕がいる」。優しくまっすぐな歌声で5人のハーモニーを響かせる。歌い終えた後の噛み締めるような表情が印象的だった。曲について語る五関の「これは(橋本)良亮以外の4人に……」という言葉を受けて河合が「もう4人になってるじゃん(笑)」と拗ねるなど、明るいノリに客席からも笑い声が。五関は改めて「A.B.C.に良亮が入ってA.B.C-Zになって初めての曲。節目で歌ってきたね」と振り返り、塚田も「思い出の曲」としみじみ頷いていた。
「せっかくだしもう1曲行っちゃいますか」という言葉に歓声が上がったところで、会場を見渡した河合が「全然聞いてなかったけどこんなにカメラがいる!」と驚いた様子を見せる。報道陣に対する戸塚の「“脱進”でお願いします!」というアピールのあと、5人で歌う最後の曲が披露された。
「河合を送り出す最後の曲、みんなで歌おう!」という塚田の声にメンバーも大きく頷き、橋本が客席にマイクを向けるとファンも「サポーターズ!」を合唱。歌詞に合わせて橋本と塚田が頭を撫であったり、橋本・河合・塚田で肩を組んだり、可愛らしいやり取りも交えたパフォーマンスで再び会場のボルテージをあげていく。ファンは思い思いにペンライトを振り、A.B.C-Zと一体になって大いに盛り上がった。
この日のパフォーマンスは特別カーテンコールを合わせて全61曲。時間の関係で参加が叶わなかったメンバーもいるが、Go!Go!kidsの一部メンバーと SpeciaLもカーテンコールに登場した。SpeciaLの4人は「すごく楽しかったです」「舞台上で5人全員と絡めて、光栄で幸せでした」と感謝を伝えた上で「4人でファイブスターを作る方法を見つけた」と4人ver.を提案。塚田の「(河合のために)一人バージョン考えてあげて!」という無茶振りにも応えて笑いと拍手を起こしていた。
改めて河合が「いろんな後輩、仲間たち、スタッフさんに助けられながらできました。本当にありがとうございました」と挨拶し、橋本が「郁人もこれから頑張っていくと思いますが、僕たち4人も頑張っていくので応援していただけたら。最後にまたみんなで叫びますか」と呼びかける。塚田の「今度からは「俺たちとみんなと河合で」ってことになるんだよね」との言葉に五関が「みんなに言ってもらうとこ変える? 「俺たちとみんなでA.B.C-Z!」\河合もー!/って」と提案し、メンバーと会場から大きな笑い声が。最後は集まったファン全員によるA.B.C-Zコール、河合の「行ってきます」と4人の「行ってらっしゃい」という温かいエールで幕を閉じた。
公演終了後には、本公演の映像商品が2024年3月6日(水)に発売されることも発表された。5人の想いが詰まった全力のパフォーマンスを、ぜひ映像でも楽しんでほしい。
取材・撮影=吉田沙奈