NIGHTMARE 結成23年目、勢いだけではない円熟味を増した2023年を振り返るメンバー全員集合インタビュー

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NIGHTMARE

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ボーカルのYOMIが機能性発声障害から回復するのと並行して、バンド全体のパフォーマンスのクオリティーは急上昇、MUCCとのツーマンツアー『悪夢69』で再びヴィジュアルシーンから熱い視線を集めているNIGHTMARE。結成23年目にして、勢いだけではない円熟味をさらに増してきた2023年の彼らにとって、この1年はどのようなものだったのか。改めて振り返ってもらうことで、バンドの好調ぶり、その根底にあるものを探ってみた。

――まず、2023年は自分にとってどんな年だったのかを漢字一文字で表現してください。

柩(Gt):出た(笑)。

Ni~ya(Ba):出たよぉ~。

一同:……。

RUKA(Dr):じゃあ、はい! 「難」。いろいろ難しい年だった。生きるのも難しいし、ドラムも難しいし、体調管理も難しいし。全部難しい。

Ni~ya:「痛」。腰は痛ぇ、膝は痛ぇ、ちょいちょい体の痛みを感じる1年でしたね。

咲人(Gt):原点の原だと意味合いが変わっちゃうから「源」。2023年は昔の自分はどうだったのかを振り返ることが例年より多くて。そこから学ぶことも多かったから、自分の源になってるものはなんだろうな? ということをすごく考えた年だった。

:「纏」(まとまる)。春にやったツアー(「FAREWELL」発売に合わせて行なった『NIGHTMARE LIVE HOUSE TOUR 2023 FAREWELL TO SHADOWS』)が久々に長いツアーだったのもあって、ライブ感もメンバー間も、こんなに長くやってるのにさらに纏まった気がする。あとは2025年に向けての計画的なものがかたまりつつあって、一つの目標が見えてきたから、そこも纏まった。

YOMI(Vo):俺は「楽」かな。いろいろライブもそうだしレコーディングもそうだし、2023年は楽しんでいろいろ活動することができた。

YOMI

YOMI

――次は、バンドとしてこの1年の活動を総括してください。

:今年のバースデーライブから“声出し”が解禁になったんですよ。それまで拍手だけのライブが3年間ぐらい続いてたから、コロナ前は当たり前だったみんなの歓声がやっと聞けて、すごい感動したところから始まった1年でした。春のライブハウスツアーと、冬にもツアー(「Rebels」発売に合わせて開催した『NIGHTMARE TOUR 2023 Rebels』)をやって。そのなかで2025年の25周年に向けての話し合いができたので、バンドのこれから先のことが楽しみになる1年でしたね。

咲人:2本のツアーのなかで、特に春にやってたものはちょっと昔の気持ちを思い出したくて。インディーズやデビュー当時の勢い、がむしゃら感を取り戻したいというテーマが個人的にはあって。新曲「FAREWELL」を作って、ライブハウスを廻ったんだけど。そこで昔の気持ちを取り戻せた感はあったし。柩の言う声出しも、無いのに慣れてたつもりだったけど、やっぱね、あるのと無いのとでは違うね。俺の場合はソロ(JAKIGAN MEISTER)でひと足先にそれを感じていたけど。冬のツアーも含めて、MUCCとのツーマンツアーもそうだけど。バンドとしてはまだまだやれることはいっぱいあるなと思ったかな。このバンドはまだまだ可能性があるなと思った1年だった。あとは我々がそれをどうもっていくかだけ。

――私も個人的に咲人さん同様、NIGHTMAREはまだまだいけるというのを強く感じた1年でした。

咲人:活休が決まる前ぐらいかな。ライブが終わったあと、いまと同じようなことを言われたのを俺はいまでもはっきり憶えてて。バンドがぐしゃぐしゃな時期でも外の人にはそれが見えてて、俺も気持ち的にはいきたいんだけどって。すごく悔しかったんだよね。だけど、いまもそれが感じてもらえてるというのは単純に嬉しいです。

――Ni~yaさんはどうでしたか?

Ni~ya:個人的には春のツアーがデカかったな。あれだけの本数をやったツアーは復活後初めてだったし、久々に行けた地方もあって。このツアーをやったお陰で、メンバー同士の関係がさらに良くなった気もするし。

――どう良くなったんですか?

Ni~ya:単純に仲良くなった。

:いまさら(笑)。

Ni~ya:いまさらだけど、なった気がしたの。楽屋の空気感とかさ。そこでしょうもないバカ話で盛り上がったりして、すごい居心地が良かった。あと、初めてやったMUCCとのツーマンツアー。あれもいろいろ学ぶものが多かった。やっぱね、あの人たちって本気でくるの! アンコールでBOOWYのカバーをやるってなったらミヤ(Gt)さんはHOTEIモデルのギター持ってくるわ、LUNA SEAのカバーをやるってなったらYUKKE(Ba)さんはJモデルのベース持ってくるわで。俺、アレ見たときに“やられたっ!!”と思ったもん。そういうところからMUCCさんたちの本気度が伝わってきて。俺らも負けらんねぇなという気持ちが出てきたね。

――いい刺激を受けたと。

Ni~ya:そうだね。ライブ以外では、お互い楽屋できゃっきゃしてて。逹瑯(Vo)さんとかずっと俺らの楽屋にいたからね。RUKAさんは逆にMUCCの楽屋に行ったりして。一緒にご飯にも行けて。そうやって仲良くなれたのも良かった。その後、冬にもツアーがやれて。バンドってライブをやってなんぼだなというのを改めて知った1年だったかな。

――ではRUKAさんはどうでしたか?

RUKA:2021、2022年に引き続きなんですけど、初期の頃、メジャーにいってからの曲で、やってなかった曲を今年も結構やったんですよ。冬のツアーだと「Gotta Get a Ghost」とか久しくやってなかったんですよ。そういう曲が毎ツアーあって。断然いまのほうが良いんです、当時よりも。それがすげぇ不思議だなと思いました。俺は昔のほうがいいと思ってたから。まあでも、観てる人はもしかしたら違うかもしれないけど。なんなんでしょうね、あれは。こんなに違うもんかと思ったので。

――具体的にどんな違いを感じたんですか?

RUKA:俺はただ叩いてるだけだから、なんて言っていいのか分からないんだけど。没入感が全然違いますね。いままでがイヤホンだったら、いまはVRみたいな。それぐらい没入できる気がします。

柩

――MUCCとのツーマンはどうでしたか?

RUKA:おもろかったですよ(笑)。

――あのステージで、RUKAさんはMUCCに思いっきりいじられていましたけど。

RUKA:グイグイきますからね(笑)。だから、いじる人はいじられるのが苦手なんだなというのが、あのステージでハッキリわかりましたね。

――BOOWYのカバー、「Dreamin’」の曲振りをやれとMUCCのメンバーに言い寄られてたとき、RUKAさん的にはどんな気持ちだったんですか?

RUKA:“早く時間が過ぎないかな”って。

Ni-ya:ははははっ(笑)。

RUKA:でもこの年齢でね、BOOWYを叩くとは思ってもいなかったんで、それも不思議でした。中学校とか高校生のときにやってたのを、まさかあんな人様の前でやるとはって感じで、ド緊張しました。

――緊張してたんですか?

RUKA:あの曲が一番緊張しましたね。

――そういうところも含めておもろかったと。

RUKA:でも、こういうのは刺激が強すぎて心が持たないんで、年イチあるぐらいでいいです。刺激が強いのは。

咲人

咲人

――YOMIさんはどうでしたか?

YOMI:春のツアーは久しぶりのロングツアーでしたし。なによりもそのツアーの途中で、僕の喉、機能性発声障害が治りましたよという報告もできて、すごくいいツアーになったなと思ってます。MUCCとのツーマンも、いままで俺らってこういうツーマンをやってこなかったんですよ。たぶん、他の人たちとやるのがあんま好きじゃないタイプで。

咲人:俺はそんなことないけど。そこは人それぞれじゃないかな。あと、やるタイミングもこれまでなかったしね。

YOMI:そうなんだよね。今回のMUCCに関しては、俺らみんなMUCCのメンバーが大好きで曲も大好きで。そういうリスペクトがすごくあったからこそ、いいツーマンになったんじゃないかなって思いますね。俺は逹瑯さんとツーマンのプロモーション時期も含め、いろいろ話をさせてもらうことが多かったんですけど。そのなかで、いまの自分が昔と比べて“おりこうさん”になってるなと思って。

――逹瑯さんにそう言われたんですか?

YOMI:いや。会話の中で俺が感じただけなんですけどね。だからもっと自由に。インディーズの頃のスタンスを思い出してやんなきゃいけないなと思いました。自分のなかでは、それが一番大きな気づきだったかな。

――喉が回復したからこそ、よりそう思うようになったところは。

YOMI:あるかもしれないですね。喉もそうだし、そのお陰で精神的なところも楽になって、昔の自由なスタンスを求めるようになったところはある。それをぶつけたのが冬のツアー。

――その冬のツアーでは、さらに喉の調子も良くなっていった。

YOMI:そうですね。活動休止してからこうなるために自分のプライベートを含め、環境を変えてやってきたんですけど。やっと、その結果が出てきて、自分が目標としてたところまでいけたかなという感じがします。

――ここまでの道のりは長かった?

YOMI:長かったですね。本当は20周年、活休が開けた頃にいまの状態にもっていきたかったんですけど。理想では。

――その間、何が一番の支えになりましたか?

YOMI:メンバーもだし、ファンもだし、スタッフもそうですね。俺の病気は喉を休ませれば治るというものではなくて、歌っていくことで治すしかなかったから。いままでずっと歌わせてもらえる環境をもらえたことが、なによりもありがたかったなと思いますね。

――そうして、いまやNIGHTMAREはLUNA SEAやGLAYなどのベテラン勢に続く中堅どころを代表する存在です。ヴィジュアルシーンのなかで、自分たちの役割というのはどんな風に考えているんでしょうか。

YOMI:えー、特に考えてないな。先輩方、後輩も含めていいバンドがたくさんいるなかで、俺らはどういうバンドなの? というところで。楽曲もそうだけど、ヴィジュアルやライブも含め、俺たちにしかできなもの、それを突きつめていけたらいいな、というぐらいかな。考えてることは。

――俺たちにしかできないものって、どんなものだと思います?

YOMI:やってる側だからうまくは言えないけど、俺的にはすげぇ楽曲から普段っぽいMCにいって、そこからまた楽曲にいくという切り替え。そこのギャップは俺らの売りなのかなと思ってますけどね。音楽だけじゃない、エンタテインメントなところが俺らにはある。そこは強みだと思います。

:ゾジー(=YOMI)と同じで、ヴィジュアル系のシーンのなかで自分たちが引っ張っていかなきゃという責任感みたいなものは、シーンに対しては感じてなくて。うっすらとは、他のバンドと一緒にこのシーンを盛り上げていきましょうとは思ってたとしても、それを糧にバンドをやってないから。俺らは俺ら、他は他なんで。だから、自分はヴィジュアル系っぽいことだけをしなきゃとも思ってなくて。もっとロックっぽくても、もっとポップでもいい。このシーンでこういなきゃいけない、というのは考えてないかな。シーンがいまこうだからヘヴィロックに寄せなきゃとか、刹那的な世界観に寄せなきゃとか、まったくないから、俺らは。俺らは王道でいればいいと思ってるんで。

――王道というのは?

:いろんなことができる王道。そういうロックバンドでいれたらいいかなと俺は思ってる。そこはMUCCとツーマンをやったりすると感じる。MUCCは音楽性もライブの空気感もいい意味で個性的で独特で、カッコいいと思うんだけど、自分たちがやるべきものとは違う。だから、さっきNi~yaが“刺激をもらった”って言ってたけど、刺激と同時に“俺らはこれでよかったんだ”という自信をもらったというか。ホッとできた。

――いろんなことをやっていけばいいんだと確信した。

:逆に“こうでなきゃいけない”って決めつけてたら、俺らはどんどん小ちゃくなっていってた気がします。メンバー5人それぞれが、やりたいようにやってきて、それが形になったものがNIGHTMAREだと思うので。もちろん、咲人やRUKAさんを筆頭にコンポーザーが持ってきた作品の世界観は守りますよ。けど、コンセプトを立ててないときのライブや見た目は、みんな自由にやってたほうがNIGHTMAREはカッコいいのかなと思いますね。

Ni~ya

Ni~ya

――なるほど。咲人さんはどうですか?

咲人:俺はいろいろ考えるは考えるんだけど。一度活休して復活して以降の俺は、できるだけそういう重い荷物は持たないようにしてる。いまは自分がやりたいことをこのバンドのカラーに落とし込むだけ。他のメンバーがなにも言わなかったとしても、曲にしろライブのあり方にしろ、(バンドに)合わないものを無理やり入れ込もうとはいまは考えてなくて。そこはむしろ、他のメンバーの意見を参考にして修正していくべきだと思うようになった。

――活休前は、新しいエッセンスを無理やりにでもバンドに取り込もうとしていたところも?

咲人:全然ありましたよ。常にありましたけど、俺的には2014~15年は特に、自分がどうにかできるはずもないのに“どうにかしなきゃ”という気持ちですごい葛藤してた。でもバンドには流れがあるから、その流れを1人で変えようとしても無理で。その流れの中でどうやったら自分がバンドに貢献できるのかというがいまの俺の考え方。それで、結果として、新しく出てきたバンドになにかしらの影響を与えられたとしたらそれでいい。最近、昔のバンドを観たり聴いたりしてるんだけど、数字とかは置いといて、変に気負ったりせず、自分たちがカッコいいと思うことを追求してるバンドのほうが、結果残っていくし、カッコいいなと思って。だから、俺たちがシーンを牽引してとかは、いまはいい意味であまり考えないようにしてます。

――Ni~yaさんは?

Ni~ya:俺は昔、アルバムでいったら『Killer Show』(2008年5月発売)辺りかな。ある先輩に“NIGHTMAREは何がしたいか分からない”と言われたことがあって。憧れてた先輩にそう言われたことが俺はすげーショックで。じゃあ俺らはどうしたらいいんだ? どういう曲を演奏してどういう活動したらいいんだ? って悩んだ時期もあったけど。いま思い返せば、なるようになったなって。その間、例えば“売れる曲を作ろうよ”とか“歌いやすいバラードを作ろうよ”とか、売れ線の方向とかまったく考えずに、自分たちがやりたいようにやってきてのいまだから。1回活休はしたけど、その活休も全然ネガティブなものではなくて。そのお陰でウチらは前を向けたし。こうしてバンドを続けてこれたんだから、あのときは個人的に悩んだけど、俺らはこれでよかったんだなと。周りに流されて、みんながこうしてるから俺らもああしようではなく。気づいたら“我が道をいく”スタイルでやってきた。それがよかったな。だから、周りのことは俺も考えてない。

――振り返ってみたら、我が道をいくスタイルでここまできてたと。

Ni~ya:そう。友だちとか先輩に“NIGHTMAREってなんで海外行かないの?”ってすげー言われてた時期があったんだけど。

――ああ~。MUCCとかガンガン海外を攻めていた頃ですね。

Ni~ya:MUCCだけじゃなくて若い後輩たちもみんな海外に行ってた時期があって。そういうときも“みんなが行ってるから俺らも行こうぜ”って話をメンバーとしたことないし。なんなら俺ら、そういうブームが過ぎ去った後に初めてNIGHTMAREとして海外公演をやったからね(笑)。それぐらい本当に周りに流されないできてるんだよね、NIGHTMAREは。

RUKA

RUKA

――RUKAさんはどう考えてますか?

RUKA:続けることじゃないですか。

――でも、NIGHTMAREはメンバーが1人でも禿げたら終了というルールが……。

RUKA:なくなりました(きっぱり)。

YOMI:もうなくなったんですよ。

:現実味を帯びてきたから(笑)。

YOMI:撤廃しました。

RUKA:YOMIがそう言ってなくなりました。

YOMI:それと同時に年齢も非公表にしました。

:いまさら?

咲人:すでにバレバレだけど。

YOMI:いまは非公表にしたから言わないでね。

――分かりました。では話を戻して、RUKAさんが“続けること”を掲げた意味をもう少し教えてもらえますか?

RUKA:シーンに俺たちが示せるのは、続けることぐらいという意味です。

――NIGHTMAREがここまで続いてきた理由についてはどう考えてますか?

RUKA:えー、なんだろう。YOMIがカッコいいからじゃないですかね(笑)。

:ぐふふふふっ。

YOMI:うぉーーー!

:黙れっ(笑)。

――どんなところがカッコいいですか?

RUKA:めちゃくちゃ適当なところが(笑)。

――ではそれ以外に、ここまで続いてきた理由を挙げるとしたら?

RUKA:自分なりの考えを言うと、ある程度適当だからじゃないですか。かといって他に何がある訳じゃないけど、見てるもの全部がバンド一点集中だと気が狂っちゃう、俺は。だから、任せるところはそっぽを向いて任せるってやってるから俺は続いてる気がします。

――それだけ信頼しているということですよね? メンバーのことを。

RUKA:もちろん。ただ、さっき話が出たMCは、最近打率が甘い気がします。

YOMI:だはははははっ。

RUKA:特大ファールが多いんで、そこは改善の余地ありですけど。

――復活後はMCもするようになったRUKAさんですけど。ボーカルのYOMIさんがうまいボールを投げてくれれば。

RUKA:僕もうまく投げ返しますよ。

――ではYOMIさんは、ここまで続いてきた理由はどう考えてますか?

YOMI:単純に、次のスケジュールがどんどん決められていくからじゃないの?

:お前、冷めてんなぁ(笑)。

――でも、考えてみたらインディーズ時代からNIGHTMAREってスケジュールに追われている印象がありましたからね。

YOMI:そうそうそう。だから、止まるに止まれないのよ。だはははっ。だし、なんだかんだみんな、NIGHTMAREがなくなることは考えられないんじゃないかな。すでに生活の一部で、これが当たり前になってるから。

:人生の半分以上がもうNIGHTMAREだからね。俺ら。

――非公開の年齢が……。

:赤ちゃんとか小学生からNIGHTMAREやってるかもしれないじゃん(笑)。もしかしたら。

――柩さんはなんで続いてるんだと思います?

:大前提にメンバーのほどよく近く、ほどよく遠くという距離感。あとは、メインで曲を作ってくれてる咲人とRUKAさんの音楽性もあると思う。それがメンバーの好きな音楽じゃなかったら、ライブも楽しくないから。俺は個人的にはバンドをやってて一番楽しいのはライブだから。自分がやってて楽しいと思える音楽がNIGHTMAREにあるから続いてるんじゃないかな。

咲人:なんだかんだ言って、このメンツでやってるのが楽しいんだと思う、みんな。いまはそれぞれソロやいろんなことを外部でやってるけど。その上で、NIGHTMAREのツアーが始まるからリハに入りますってなると、いい意味で気楽だし。曲を合わせててもNIGHTMAREのグルーヴと言ったらカッコよすぎるけど、スピード感があって。BPMが合わない人はどんなにテクニックがあってもしっくりこないんですよ。でも、NIGHTMAREでリハに入ると自分のスピード感にぴったりで。それが20年以上かけて熟成されちゃってるから一番しっくりくるの。肌に合っちゃってる(笑)。だいたい起きるのがみんな朝9時頃、みたいなところが全員一緒で。そのタイム感が合ってるからこそ楽しいんだと思う。

Ni~ya:全員、地元が宮城県っていうのもデカいと思うよ。BUCK-TICK先輩とかGLAY先輩、MUCCもだけど、みんな地元が一緒。そういうのも関係してると思う。

咲人:それはあるかも。

Ni~ya:かなりあると思う。やっぱね、MUCCを見てて思ったけど、似てるんだよね。メンバー間が。GLAY先輩も昔一緒に飲ませてもらったことがあるんだけど、売れててもメンバー間、こんなに仲いいんだと思って。

:その、売れてる=メンバーの仲が悪いという印象もどうなの?(笑)

Ni~ya:俺の偏見かもしれないけど。でも、多くない?

:知らない(苦笑)。

――NIGHTMAREは“メンバー同士、仲がいいよね”とか周りから言われたりします?

Ni~ya:すげー言われる。この間ベース会があってそういう話になったんだけど。ギスギスしてるなかでやってる人もいれば、ビジネスパートナーとして割り切ってやってる人もいて。そういう話を聞いてて“ウチらはそうじゃねぇよな”ってより思ったかな。もちろん仕事ではあるんだけど、ただの仕事仲間として付き合ってる訳じゃないからね。

:俺は最近誰かに“20年以上続いてるバンドで部屋飲みしてるなんて初めて聞いた”って言われたよ(笑)。ツアー先で、メシ行って、そのあと俺らはメンバーの誰かの部屋に集まって部屋飲みだから。

――冬のツアーでは楽屋でトランプのババ抜きで大盛り上がりしたとか、大阪では5人でご飯に行ったとMCで報告されてましたもんね。

Ni~ya:そうそう。

YOMI:俺たち、HISASHIさんから良い言葉を頂きましたよね?

:TERUさんじゃなかった?

YOMI:あ、TERUさんか。

:“続けるときっといいことがあるからNIGHTMAREも頑張ってね”って最近、言ってくれた。GLAYは2024年でデビュー30周年なんだけど“GLAYはここまで続けてきていいことがいっぱいあったから、NIGHTMAREも続けていけばここからいいことがもっとあるよ。頑張ってね”って言われた。

――感動しちゃいますね。そんなこと言われたら。

:うん。めっちゃ嬉しかった。神からのお言葉みたいだった(笑顔)。

――NIGHTMAREとしては2025年が結成25周年のアニバーサリーイヤーです。そこに向けて、2024年はどんな活動をしていくのかを教えてもらえますか?

咲人:節目はなんだかんだ大事だと思うので、個人的にはその先のバンドの方向性を見せられたらいいなと思うとともに、いま応援してくれてる人たちへの“ありがとう”を表せる何かができたらいいなと思います。あとは、ペースを崩さずやっていけたらいかな。体に気を使いながら。

:2024年はファンクラブツアー(『NIGHTMARE FC LIMITED LIVE 2024』)から始まりますね。

――このツアーは、ファンクラブならではの選曲でファンの方々に。

:楽しんで頂く予定です。

取材・文=東條祥恵 ライブ写真撮影=Takehiro  Suganuma

 

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