シス・カンパニー公演『シラの恋文』 (舞台写真撮影:宮川舞子)
昨年2023年12月9日(土)に京都で開幕し、続く福岡にて12月28日(木)まで上演を重ねてきたシス・カンパニー公演『シラの恋文』。その東京公演が2024年1月7日(日)より日本青年館ホールにてスタートする(1月28日まで)。
(舞台写真撮影:宮川舞子)
本作は、エドモン・ロスタンの戯曲にも描かれた、17世紀の実在の剣豪詩人「シラノ・ド・ベルジュラック」に着想を得て綴られた劇作家・北村想のオリジナル戯曲。ちょっと摩訶不思議な設定から静謐な叙情感へと観客を連れ去る世界観は、まさに北村想ワールドと呼ぶべきもの。その世界観を熟知した寺十吾の演出、主人公の草彅剛を筆頭に、大原櫻子、工藤阿須加、鈴木浩介、西尾まり、明星真由美、中井千聖、宮下雄也、田山涼成、そして、段田安則という盤石の布陣で、“輪廻転生の恋物語”が綴られる。
(舞台写真撮影:宮川舞子)
主演 草彅剛から、東京公演開幕に先がけ、メッセージが届いた。
(舞台写真撮影:宮川舞子)
■草彅剛(鐘谷志羅/かなたにしら役) メッセージ
昨年12月に京都、福岡で上演を重ねてきました。各地のお客様の反応に、「僕たちは良い舞台をやっている!」という大きな手ごたえが毎日あって、やっぱり舞台はお客様に来ていただいて初めて完成するものだ、ということを日々感じていました。
物語自体は、近未来の架空の世界で、輪廻転生や宇宙的な大きな話が北村想さん独特のセリフの中に具現化されていて、不思議な浮遊感がありますね。これは頭で考える戯曲ではなく心で感じる戯曲かな、と思っています。ただ、つかみどころが ない話かと思いきや、とても現実味を帯びた胸がザワザワするシチュエーションも散りばめられていて、毎回ハッとさせられるんです。コロナ禍を経験してきた今、何気なく過ごしている日常も決して当たり前のことではなく、実は奇跡的なことなのだと、この作品を通して、改めて実感しているところです。
いよいよ1月7日から東京公演です。京都、福岡を通して、役者、スタッフとのチームワークもどんどん高まっていて、東京公演はさらに進化した最高の舞台をお届けできると思います。この作品のシンプルでありながら奥深い魅力を皆さんに感じ取っていただけたら嬉しいですね。是非期待していてください!
草彅剛