菊池亮太
数々のピアノコンクールでの入賞、ストリートピアノを中心としたYouTubeピアノ、ゲーム音楽やCMソングの提供、バンド活動に、ピアノソロでのコンサートの開催など、ピアニストが世に認知されていく方法は進化を遂げ活動の幅も広がっている。
その様なシーンの中で、どの場面でも中心人物として必ず名前が挙がるピアニスト菊池亮太。2024年、元旦から日本を襲った災害。それらのニュースを目にする中で彼が改めて心で唱えたのは「自分が届けられるのはピアノ。」というあまりにも純粋なピアニストとしての心境だった。
2月18日(日)、彼が発起人となり、2024年能登半島沖地震に向けた復興支援チャリティ配信ライブを開催する。菊池亮太本人が震災発生時何を思い、何を考え今回のライブ開催に向かったのか心境を語ってもらった。
写真提供:カシオ計算機株式会社
――まず今回復興支援を配信ライブで行おうと思ったきっかけを教えていただきたいです。
1月1日に今回の震災が発生したということで、年始ということもあり、普段よりも無防備な状態でその瞬間を迎えました。ニュースで大きな震災だとわかった時の衝撃はそのタイミングも相まってより大きく感じたと記憶しています。と、同時に、突発的ではあるんですが「何かできることはないか?」と考えていました。
――それは現地に何かを届ける、とかボランティアなども含めてですか?
もちろんそうなんですがその当時はまだ情報が少なすぎて何をやるべきかもわからない状態でした。そこから1日が経ってニュースなどで被害状況が明らかになってきたり、色々な支援の方法が見えてきた中で改めて考えて。
――そこからすぐ配信ライブの計画に?
1月2日の夜にはいつも自分のライブサポートをしてくれているスタッフに連絡して。その時はまだ「とにかく何かできないかな?」という状態でした。 そこからしばらく色々考えて。ふと「ピアノ」や 「音楽」について頭が向きました。と、同時に自分ができることはどういうことなんだろう……と。
ありがたいことに自分はいま、ピアニストを職業とさせて頂いていますが、それ以上に自分の過去を振り返ってもまるで自分の一部であるかのように生活の中にピアノの存在が共にありましたし、常に記憶の中には音楽がセットになっています。
「応援してます!」「頑張ってください!」と言葉にしたり気持ちをしめしたり、もちろん「募金をする」ということも素晴らしい支援なんですがそれを自分に置き換えた場合、それ以上に、嬉しい時も悲しい時も、高揚感もストレスも、いつも自分と向き合うための相棒のような存在としてピアノが共にあって。人それぞれの支援の形や、それが支援の輪として広がっていく過程はたくさんありますが、自分はやはりピアノを演奏すること、音楽を届けること。その中で自分が思う自分の最善を常に尽くしていくことが1番大切なことだな。と改めて考えることがあって。
写真提供:カシオ計算機株式会社
――なるほど、ただ単純に支援=ライブという考えとは少し違うんですね。
配信という形であっても演奏とメッセージを届けることで被災者の方々の活力になれるのではないかな?と。またそこに賛同して集まってくれたピアニストの方々や視聴してくれる方々からのメッセージが力になるといいな。という思いが今回配信ライブという形をとった1番大きなきっかけでした。
――今回すでにヒビキPianoさんのご出演が発表されていますがどういった経緯ですか?
ちょうど近いうちに別のコンサートで共演する機会があって。その時に「いまこういう計画をしていて……」と話したら即断で「いいですね!」と賛同してくれました(笑)。ありがたい……
――小原孝さんが新たに発表されました。こちらは今までの菊池さんの活動から考えても新鮮な組み合わせに感じましたが?
僕はもちろん小原さんのことよく存じ上げておりました! ですが今までご一緒に演奏したということはなかったんです。
今回の2月18日に配信ライブを行います!と僕がSNS上で発信したところそこからなんとメッセージをいただいて。ぜひ協力したいと言っていただきまして。ありがたい……
写真提供:カシオ計算機株式会社
――現状可能な範囲で、この日はどう言った配信ライブになるか展望を教えてください。
まず「配信」なのでどこからでも行うことはできるのですがこの日はみなさん一堂に会して行います!それでいて日々の僕たちの配信に来ていただいてる方々にも満足していただけるようなボリュームたっぷりの配信になるように意識してます。そして今回2台ピアノでお送りしますので普段の配信ではできないようなこの日限りのコラボなどもお送りできればと思います。
「復興支援」と銘打っているのですが、まず演奏する自分たちも、観ていただく視聴者の皆さんも全力で楽しむ!そしてその元気を被災地まで届けることが大切かなと思いますね!
――ありがとうございました!菊池さんの想いがしっかり届き、楽しい配信になることを楽しみにしております!
ありがとうございました!