“ブルースの女王“淡谷のり子の音源がCD&配信リリース、朝ドラ「ブギウギ」で再注目
NHK連続テレビ小説「ブギウギ」で再注目されている”ブルースの女王“こと淡谷のり子が、戦後の昭和20年代前半に所属したテイチク時代の楽曲を中心に、人気のヒット曲「別れのブルース」「君忘れじのブルース」をはじめ、大半が初のCD化となった貴重な音源が収録されたアルバム「淡谷のり子 全曲集」が3月6日に発売され、この度、デジタル配信がスタートした。
今回のCD化にあたり監修を務めた音楽史研究家の郡 修彦氏は、「NHK連続テレビ小説『ブギウギ』の登場人物の1人として話題の淡谷のり子は、当時の大手レコード会社5社の全てに足跡を残した数少ない歌手であり、戦後の占領時期に在籍したテイチクでは同社の主力作詞家・作曲家による和製洋風軽音楽調の洗練された作品が中心でしたが、その前後の時期に比べて復刻の機会に恵まれず、折角の名唱・名作も広く世に知られずの状況でした。そこで、笠置シヅ子の全盛時代と完全に重複する時期の淡谷のり子作品を集大成し、同時期の作風や歌唱が容易に耳にできる品として本CDを企画しました。多様化の途上にあった流行歌の新しい形態としての自由詩や、海外の軽音楽に着想を得た旋律・編曲など、新時代の淡谷のり子の方向性をテイチクが全力で支援した記録でもあり、販売・配布された大半の作品を編年体にて網羅し、作風・歌唱、録音状況・レコードの盤質の変化もわかり易くラインナップしています」と、今作について解説している。
これを機に、1934年に誕生し、今年創立90周年を迎えた日本国内の老舗レコードメーカー「テイチク」の創成期に燦然と輝く、“ブルースの女王”淡谷のり子の歌声に触れてみよう。