bokula. 撮影=センイチ
『EIGHT BALL FESTIVAL 2024』bokula.
bokula.
この日のSTRIPED STAGEを締めくくるのはフロム広島の急先鋒、bokula.だ。2年連続出演ながら、その状況は変わった。この1年の間にメジャーデビューを果たし、再びこの舞台に立つこととなった4人を後方までパンパンの観客が待ち構え、「2023年はこのステージのトッパーでした。そして今年は、このステージのトリを務めてる。広島県代表のbokula.は、今日のトリからぶちかます。俺たちが中国地方代表のbokula.だ!」と、えい(Gt.Vo)が叫ぶや、それに応える大歓声! そんな期待を背負った「アオトハル」はド頭から全身全霊のすさまじいパフォーマンスで、4月17日(水)にリリースを控えるEP「涙 滲むのは心の本音です.」収録の「不完ロマンス」でも、その勢いは怖くなるほど加速する一方だ。
bokula.
ここで急きょ、「今日、いろいろと後ろから見てて思った。どういうものを求めてるかが分かった。セトリ変えます!」とえいが告げ、ライブ鉄板の高速チューン「満月じゃん。」を投入! その狙い通りの熱狂が巻き起こり、あまりの暑さにバックヤードに着替えに戻ったえいは、『EIGHT BALL FESTIVAL』のグッズTシャツを身にまとって再登場。リフレインするギターが高揚感を誘う「夏の迷惑」でもオーディエンスの合いの手はバッチリで、ライブという名の信頼関係が見ていて伝わってくる。
bokula.
「こうやってさ、人の力でやってるイベントを俺たちはもっと大事にしたいと思ってる。トリとして期待を寄せてくれてるのはめちゃくちゃうれしいし、(場内を見渡し)それに応えてくれる人がこれだけいるんだよ! マジですごいと思う。俺たちを信用してくれてどうもありがとう! 絶対に忘れないからこの景色」(えい)
bokula.
「愛すべきミュージック」では数え切れない拳が上がり、STRIPED STAGEに今日イチの景色を作り上げる。が、いつの間にやら持ち時間は残り3分!? そこで全力のおかわり「満月じゃん。」をぶっ込み、えいがマイク片手にフロアに降りもみくちゃになる大盛り上がり! これにて大団円……と思いきや、どうやら時間を間違っていたらしく、まだ6分あることが発覚(笑)。しっちゃかめっちゃかの中、えいとさとぴー(Ba)がギターとベースを持ち替え、何と本日3回目の「満月じゃん。」を披露! セオリーにとらわれず衝動に従う、これぞロックバンドなbokula.の前代未聞のライブ。セットリストの意味を無効化する7曲中3曲「満月じゃん。」って、もう最高!(ライブ後に裏で反省会をしてましたが(笑))
bokula.
取材・文=奥“ボウイ”昌史 撮影=センイチ