My Hair is Bad『EIGHT BALL FESTIVAL 2024』ライブレポートーー「全員が一歩一歩進んでる!」スケール感と親密さが共存したステージで初日完遂

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My Hair is Bad 撮影=Yukitaka Amemiya

My Hair is Bad 撮影=Yukitaka Amemiya

『EIGHT BALL FESTIVAL 2024』My Hair is Bad

My Hair is Bad

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「1日目、責任をとって大トリをやりにきました! 全員でやろうぜ!」(椎木知仁、Gt.Vo、以下同)と高らかに宣誓したのは、初日のオーラス・My Hair is Badだ。初っぱなの「歓声をさがして」から、最早そのパフォーマンスはスタジアム級のスケール感! かと思えば真っすぐに投げられる言葉の数々は、あたかも自分に向けて歌われているような親近感だ。続く「ドラマみたいだ」では、彼らが闘ってきたライブハウスでのアティチュードそのままにすさまじい吸引力を示す3人。リリカルなギターリフが印象的な「悲劇のヒロイン」では、山田淳(Dr)が刻むパンキッシュなリズムが焦燥感を掻き立て、「アフターアワー」での踊るようにステージを駆ける山本大樹(Ba.Cho)の姿も何とも印象的だ。

My Hair is Bad

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ポエトリックなアプローチと、サビのリフレインが胸に迫るミディアムナンバー「戦争を知らない大人たち」を放ち、すでに相当なカロリーを放出しているなか、ここで奏でたのが「フロムナウオン」。矢継ぎ早に繰り出す椎木の独白は、この日、この場所でしか放たれないもの。

「俺はここにいる全員を抱きしめたいと思ってんだ。でも直接触れることはできないから、君の心に触れさせてくれよ」

「伝説の1日にしたいわけじゃない、ヤバい1日をつくりにきている」

「誰の地図も見なくていい。お前が地図を書くんだよ!」

音に、言葉に、息吹を吹き込むようなかけがえのない時間。3人からの生命力の放射に、心を打たれないわけがない。

My Hair is Bad

My Hair is Bad

「今日が一番最高なんて言わずに、いつでもフェスで、ライブハウスでバンドたちが待ってます!」と、3月14日(木)にリリースしたばかりの新曲「太陽」へとつなぐ。椎木が、フロアへ向けて手を差し伸べる様子にもグッとくるものを感じつつ、みずみずしい手触りの「噂」で本編は終了。

こんな熱狂の夜がこれで終わりなわけもなく、アンコールに応えて再び姿を現した3人。椎木は、『EIGHT BALL FESTIVAL』への感謝を述べながら、こんな話をしてくれた。

「初出演でトリをやらせてもらえてうれしかったです! みんなも俺らにチャンスをくれて、本当に心強くて。どうもありがとう! ところで、このイベントは昔から俺たちのことを気にかけてくれたスタッフの制作によるもので。寝る暇もないほど忙しい、もやししか買う金しかないなんて言ってた彼が、こんなデカいフェスをやれるなんて。バンドだけじゃなくて全員が一歩一歩進んでるんだなって勇気をもらえました。みんなも明るく元気でいてね!」

My Hair is Bad

My Hair is Bad

そう満面の笑顔で放つは、ド級のアンセム「告白」! 一片の曇りもないイノセントな疾走感で、この日一番のシンガロングを湧出したMy Hair is Bad。オーディエンスと最後まで共振し切り、泥臭くも美しいエンディングで、『EIGHT BALL FESTIVAL』初日を締め括ってくれた。

フェスであることは大前提としながらも、コンベックス岡山という広大な空間をライブハウスにし、またオーディエンス一人一人に届くほどに親密な空間にも仕立てたさまざまなアクトたち。その余韻を引き継いだ2日目もきっとさまざまなドラマを起こしてくれるに違いない。

My Hair is Bad

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取材・文=後藤愛 撮影=Yukitaka Amemiya

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