サバシスター 撮影=Yukitaka Amemiya
『EIGHT BALL FESTIVAL 2024』サバシスター
STRIPED STAGEの2番手は、今年3月8日「サバの日」にメジャーデビューしたばかりのサバシスター。サウンドチェックでは「スケボー泥棒!」「22」と、ご機嫌なサウンドでフロアの熱を高めていく。この時点で拍手喝采が沸き起こるし、フロアはすし詰め状態だし、『EIGHT BALL FESTIVAL』はもちろん、今年もすでに全国各地のフェスに出演が決定しているとあって、今の彼女らへの期待値の高さに改めて驚かされる。
サバシスター
待ちに待った本編、赤いラグランシャツがキュートななち(Vo.Gt)が元気いっぱいにお立ち台で両手を広げ「岡山のみなさん、初めましてサバシスターと申します!」と、1曲目「ナイスなガール」へ。濁りなしの直球ロックンロールサウンドに自然と体が揺れてしまう。
サバシスター
次曲はメジャーデビュー1stフルアルバムのタイトル曲「覚悟を決めろ!」。リリックのストレートで拳のこもった力強い感情、るみなす(Gt.Cho)の渋みを効かせたギターサウンド、GK(Dr.Cho)のカラっと軽快なビートに誰もが満面の笑みを浮かべて聴き入っている。
サバシスター
「精一杯やりたいと思います。サバシスターもイベントも楽しんでもらえたら」と、初の岡山、初の『EIGHT BALL FESTIVAL』出演に思いを語るなち。彼女の言葉通り、この日初めてサバシスターのライブを観たという人も多いだろう。けれど、ど真ん中のロックンロールサウンドはあっという間にオーディエンスの心を魅了してしまっている。なによりなちが描く歌詞は日常のさりげない部分、というか当たり前に起きているけどスルーしてしまっているような日々を描いたものが多くて。「あ〜こんなことあったな」、「あれ楽しかったよな」、「悔しかったよな」なんて共感が多くて……気づけば心にすっかり溶け込んでしまっている。
サバシスター
「岡山の本気を見せてくれたらうれしいです」。ライブ後半は代表曲「ジャージ」をはじめ、「タイムセール逃してくれ」など、ギターを掲げ、かき鳴らし、ドラムをドカドカ鳴らす3人。その姿はとにかく頼もしくて、眩しくて。ここから先、彼女たちがさばさばと元気いっぱいに泳ぎ渡る日本のロックシーンをずっと見ていたい。そう思わせるステージだった。
サバシスター
取材・文=黒田奈保子 撮影=Yukitaka Amemiya