IdolPunch『EIGHT BALL FESTIVAL 2024』ライブレポートーー「岡山でフェスがあることに誇りを持って」アニキ達が教えてくれる、これぞライブの根源的な楽しさ

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IdolPunch 撮影=センイチ

IdolPunch 撮影=センイチ

『EIGHT BALL FESTIVAL 2024』IdolPunch

今年で2回目となる『EIGHT BALL FESTIVAL 2024』の2日目が開催に。コンベックス岡山の展示場を舞台にした屋内型フェスで、3月30日(土)、31日(日)の2日間にわたって全23組のアーティストが顔をそろえる。SOLID STAGE、STRIPED STAGEの2ステージ制で行い、大盛況だった初日を経た最終日には、SOLID STAGEにキタニタツヤ、THE ORAL CIGARETTES、SiM、SUPER BEAVER、sumika、miwa。STRIPED STAGEにIdolPunch、サバシスター、なきごと、Hakubi、MOROHA、ReNが出演。強力なアクトたちのもと、多彩なライブラヴァーが集ったステージの模様を最速レポート!

『EIGHT BALL FESTIVAL 2024』IdolPunch

IdolPunch

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最終日のオープニングを告げるは、地元岡山のファスト、ハードコアバンドの雄、IdolPunchだ。フロントマンのRacco(Vo)がオーナーを務める人気バーガー店「RACCOS BURGER」としても、お馴染みの彼ら。まずゆっくりと登場したのは猫のゆるキャラ、スーちゃんだ。そのあとに肌色率の高いメンバーと、サポートベースの岡峰光舟(THE BACK HORN)がお目見え。昨年に続いての2日目トップで、『EIGHT BALL FESTIVAL』の守神的な神々しさすら感じるなか、スーちゃんの皮を脱ぎ去ってRaccoが姿を現す! 彼の先導でゆったりしたクラップがフロアを占める……と思いきや、急速にスイッチを切り替えてド頭「My Summer」から朝イチの耳を豪快にこじ開ける! 高音ボイスに激速アンサンブルを浴びせかけ、STRIPED STAGEは瞬時にライブハウスの様相だ。

IdolPunch

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「早々に始まりました本日のメインアクト、IdolPunchの登場でございます。我々だけを目当てに来た方が終わった直後に帰っちゃうと大渋滞を起こしちゃうので、そこだけ皆さんご協力よろしくお願いします」(Racco、以下同)

IdolPunch

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ご機嫌なツインギター、汗ほとばしるパンキッシュなリズムにのせ、高く拳を突き上げる者、タオルを飛ばす者。さらには、フロアへ投げ込まれたスーちゃんの頭が華麗に観客の頭上を舞う。傍目にはカオスを極めていく中、その実情はすこぶるポップでハピネス全開! これぞライブの楽しさだと、IdolPunchは自身の姿で示してくれるのだ。

IdolPunch

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「(スーちゃんの頭は)早々に返してほしかった。70万円くらいするから大事にしてほしい。今日はいろんなバンドが出るし、ご飯を食べたりグッズを買ったり。岡山でフェスがあるっていうことを誇りを持ってどんどん発信して、楽しかった!っていう1日にしましょう。では残り24曲。あと2時間よろしく!」なんて、9割の笑いのなかにイイことも発信してくれるのだから油断は禁物。

IdolPunch

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「皆さん、いろいろ仕事をされているだろう中で、休みを調整したりして遊びに来てくれてると思う。明日のことを考えたらダルいなとか思っちゃうかもだけど、俺らはステージを降りたらすぐ仕事なので(「RACCOS BURGER」は飲食ブースでも大盛況!)。俺らに比べたら全然イイ(笑)! どうか1日楽しんで!」と、ラストはフランク・シナトラ「My Way」のカバーでシメ!

IdolPunch

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金髪をたなびかせながら、胸の前で手を重ね祈るようなポーズで歌い上げるRacco。パンクキッズなら原曲以上のロマンチックさを感じたに違いない。息をもつかせぬ展開で、春の屋内フェスとは思えない灼熱ぶりだったIdolPunchのステージ。彼らを皮切りに、『EIGHT BALL FESTIVAL』最終日、堂々開幕です!

IdolPunch

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取材・文=後藤愛 撮影=センイチ

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