デヴィッド・ギルモア、9年振り新作の邦題は「邂逅」日本盤CDにボーナストラック収録も

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デヴィッド・ギルモア Photo by Anton Corbijn

9月6日に発売となるピンク・フロイドのヴォーカル&ギター、デヴィッド・ギルモア9年振りのソロ新作の日本盤の詳細が決定。邦題は「邂逅」(かいこう)、そして、CDにはこれまでの歴史上ピンク・フロイド関連では不可能だった「日本盤ボーナストラック」の収録が決定した。また、アナログLPは輸入盤国内仕様オレンジ・カラーヴァイナルで発売(完全生産限定)。海外ではインディ・エクスクルーシヴのみで限定販売されるオレンジ・カラーを日本盤に使用できることになった。

新作に関して英UNCUT誌は「迫りくる死にインスピレーションを得て作ったパワフルな新作」と評し、「死の必然性を受け入れつつ、人生には単なる幸運や奇跡的なことだけではない不思議な巡り合わせがある」ということが全体に流れるテーマとなっており、邦題の「邂逅」はそこから導き出されたもの。デヴィッド・ギルモアと作詞を担当した妻のポリー・サムソンは新作についてこう語っている。「年老いていく身の視点から書いたもの。死の必然性が絶えずあった。僕たちはロックダウンの最中、そして、その後もそのことを話し合ったり考えたりしながら、たくさんの時間を費やしたんだ。僕がしがらみを感じていた過去の一部を捨て去って、それらのルールを投げうって、やりたいと感じるままにやろうという気になった」

アルバムはブライトンとロンドンで5ヶ月余りをかけてレコーディング、全曲新曲のアルバムとしては2015年発表の「飛翔」以来。プロデュースを手がけたのは、デヴィッド・ギルモアとチャーリー・アンドリュー(マーキュリー賞を受賞したインディー・バンド、ALT-Jを手がける)アルバムは新曲8曲とともに、ザ・モンゴルフィエ・ブラザーズの「ビトウィーン・トゥー・ポインツ」のリメイクを収録。アートワークはアントン・コービンが担当。参加したミュージシャンはベースのガイ・プラット(1987年以降ピンク・フロイドのレコーディングやツアーに参加)やキーボードのロジャー・イーノ(ブライアン・イーノの弟)、伝説的ドラマー、スティーヴ・ガッドも参加。タイトル曲には今は亡きピンク・フロイドのキーボード奏者、リチャード・ライトもフィーチャーされている。

またギルモアの子供たちもレコーディングに参加。娘のロマニー・ギルモアは歌とハープを担当し、「Between Two Points」ではリード・ヴォーカルで登場、息子のガブリエル・ギルモアもバッキング・ヴォーカルで参加。またもう一人の息子チャーリー・ギルモアはアルバムの最終曲「Scattered」の作詞を担当し、アントン・コービンが撮影とデザインを手がけたアルバム・ジャケットのイメージはこの詞からインスピレーションを受けている。

アルバムからの第1弾シングル「The Piper’s Call」のミュージック・ビデオも公開となっている。伝説的ドラマー、スティーヴ・ガッドを始め参加メンバーや家族の姿、スタジオでのレコーディングや教会でのフォトセッションの模様を垣間見ることができ、最後のギター・ソロではデヴィッド・ギルモアが珍しくレスポールを弾く姿も確認できる。