『FUJI RCOK FESTIVAL』
7月26日からはじまる『FUJI ROCK FESTIVAL ’24』(以下、フジロック)まで、あと2週間。最終ラインナップとタイムテーブルも発表され、マイタイムテーブルを立てつつ、ライブ以外のフードやドリンクといった現地情報の収集やグッズの事前購入、そしてチケット、宿泊、交通手段の手配などの最終調整に入るなど、準備を進めている参加予定の人も多いだろう。今回、その『フジロック』準備のひとつとして提案したいのが、今年登場した『フジロック』の新サービスパス「FUJI ROCK go round」だ。
昨年の『フジロック』では「FUJI ROCK go round」の前身となったサービスが実施され、筆者は現地取材中、そのサービスを使って場内を移動するバスに乗車したのだが、これが予想以上にすこぶる快適だった。その経験と、さらに進化した新サービスの内容から言えることは、“『フジロック』には行きたいけれど、長時間歩くのはちょっと…”という人や、長距離を歩く自信がない人、歩くのも好きだけど、より快適を求めたい!という人にとって、絶好の神パスであるということだ。
「じゃあ聞くけど、実際どういうところが快適だったのよ?」という疑問にお答えすべく、新サービスパス「FUJI ROCK go round」を使って得られる快適ポイントについて、昨年の体験談を交えながら挙げていこう。
◆ポイント1・バス移動で体力温存! “フェスの裏側を覗く”特別な体験も
『フジロック』会場を端から端まで歩くとおよそ40分かかるというのが定説となっているが、「FUJI ROCK go round」では2つあるバスルートでそのほとんどを網羅している。1つは場外エリア〜RED MARQUEE横(降車のみ)〜WHITE STAGE横(9:00〜24:00随時運行)、もう1つは場外エリア〜RED MARQUEE横(降車のみ)〜WHITE STAGE横〜ORANGE CAFÉ(9:00〜18:00随時運行)。バスルートは昨年と比べて大幅に拡大されている。
昨年と同じ仕様であれば、バス乗降場に入る時にパスチェックがある。バス乗降場に着くとスタッフが「少々お待ちくださ〜い」と案内してくれ、ほどなく乗り場にバスが到着。降りる人を待ち、スムーズに乗車して即出発するという流れで、まさにノーストレスの「随時運行」だった。
バスの種類はマイクロバスで、筆者が利用した際の最大乗車人数は10人程度で余裕があった。RED MARQUEE横〜WHITE STAGE横の移動で乗車時間は約5分程度。「あんなに頑張って歩いていたのは何だったんだろう?(泣)」と思わずにはいられない、感動に値する速さだった。
さらにこのバスは、通常『フジロック』の開催期間中は入ることのできない山道も通行する。RED MARQUEE横〜WHITE STAGE横の区間ではGREEN STAGEエリアをステージ裏側から臨むこともでき、文字通り“フェスの裏側を覗く”といった特別な体験ができるのもうれしいポイントだ。
◆ポイント2・専用トイレが使える!
真夏の野外フェスでは水分補給が必須で、さらにお酒も入ると俄然トイレが近くなりがちだ。特にアーティストのステージが終了すると付近のトイレは一気に混雑するため、時には10分以上待たなければならないこともある。そんなとき、専用トイレを使用できるのは本当に助かる。
たとえ実際に使用しなくとも、「いつだって自分は専用トイレに入れるのだ!」というのが大きな安心となるので、飲む量をセーブせずに水分をとれて気楽に過ごせるのは精神的にも肉体的にも好いことづくしだ。
また、専用トイレには常設洋式トイレや化粧直しができる手洗いスペースもあり、野外フェスに来ているというのを一瞬忘れるほどキレイで清潔、快適だった。トイレ環境を重要視する人には特にお薦めしたい。
◆ポイント3・専用ラウンジ&専用休憩所でゆったり休憩できる!
RED MARQUEE横の専用ラウンジではRED MARQUEEを正面後方から見渡せるので、ライブを楽しみながら休むことができる。また、このサービスパスの購入特典として、専用ラウンジで利用できるドリンク券1枚と、専用休憩所で引き換え可能なペットボトル(水)引換券1枚が利用できるほか、アルコール、ソフトドリンクの販売もされるということなので、わざわざ買いにいかなくて済むのもいい。
各専用ラウンジには屋根があるので、雨が降った時にも便利だ。また、自由に使用できる椅子やテーブルが設置されているので重い椅子を持ち歩かなくても困らない。昨年はファミリー利用客の姿も多く、小さな子どもがぐっすりと寝ている姿も見られた。
子どものサービス利用については、「FUJI ROCK go round」専用リストバンドを着用した保護者が同伴する場合に限り15歳以下は無料となる。体力温存、休憩スペースの確保、椅子などの荷物の軽減、会場発〜越後湯沢駅までのシャトルバスへの優先乗車など、大人はもちろん、小さな子ども連れのファミリーにとっては特に導入を検討してみる価値のあるサービスだろう。
◆ポイント4・バス乗車中は涼しい車内でリフレッシュ!
筆者が最も推したいポイントは、この「バス乗車=涼しい車内でリフレッシュタイム」だ。前述のとおり昨年はバスルートが違ったので、RED MARQUEE横〜WHITE STAGE横の移動しか体験していないのだが、そのたった5分程のバス乗車時間はまさしく天国であり、パラダイスにほかならなかった。その日は朝から晴天で日差しも強く、早い段階で厳しい暑さに見舞われていたので、体力の消耗も激しく乗車した時はぐったりしていたのだが、このバスタイムによって完全なリフレッシュができ、降車時には足取りが軽くなるほどまでに復活! ほんの数分ではあったが、涼しい環境で体を休めることがその後を快適に過ごす救いとなった、新たな体験であった。これは大袈裟な話ではなく自分でも驚くほどの効果があったので、この情報が必要な人に届くことを願う。なお、購入日の運行時間内なら何度でもバスに乗車できるので、何度でもリフレッシュ可能だ。
そんな神的サービスパス「FUJI ROCK go round」は、7月11日現在も絶賛販売中だ。その快適さを経験した者としては売り切れていないと聞いてかなり驚いている。昨年体験した人が身近におらず、検討しようにも体験者の声が少ないようにも思うので、このコラムが購入を迷っている人や、あなたの『フジロック』をより快適にするための検討材料のひとつになればうれしい。
文=早乙女 ‘dorami’ ゆうこ
※本記事は2023年の取材を元にした記事のため、今年2024年の現地当日の状況により乗車人数や設備環境は変わる可能性があります。