御年90歳のマエストロ、フランス音楽界の至宝ミシェル・プラッソンが最後の来日コンサート開催

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卒寿を迎えたフランス音楽界の至宝ミシェル・プラッソンの最後の来日コンサートが、2024年8月13日(火)と15日(木)の2日間、東京オペラシティ コンサートホールにて開催される。

1933年生まれ、90歳を迎えたフランス音楽界最高の指揮者のひとり。これまでにメス市歌劇場、トゥールーズ・キャピトル劇場、ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団などで数多くのポストを務め、パリ・オペラ座はじめ世界の名だたる歌劇場やオーケストラに招聘されてきたミシェル・プラッソン。これまでにアルフレード・クラウス、ジェシー・ノーマン、ミレッラ・フレーニ、ロベルト・アラーニャ、ナタリー・デセイ、ジョゼ・ヴァン・ダムなど、錚々たる世界のスターから愛されてきた巨匠中の巨匠だ。

東京二期会では、2010年『ファウストの劫罰』、13年『ホフマン物語』、19年『エロディアード』にて登壇し、フランスオペラの真髄を余すところなく披露。いずれも高い評価を得てきた。

2019年4月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エロディアード』より(撮影:堀 衛)

2019年4月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エロディアード』より(撮影:堀 衛)

2019年4月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エロディアード』より(撮影:堀 衛)

2019年4月 東京二期会コンチェルタンテ・シリーズ『エロディアード』より(撮影:堀 衛)

プログラムは、ラヴェルと生誕100年を迎えるフォーレというフランス音楽を代表する作曲家の作品が並ぶ。

「マ・メール・ロワ」は、ラヴェルが童話をもとに作った5つの曲からなる組曲で、もとはピアノ連弾用に作曲されたが、ラヴェル自身が管弦楽用に編曲しており、繊細かつ豊かなオーケストレーションを堪能できる。

続く「ダフニスとクロエ」は、神話を題材にしたバレエ音楽で、ラヴェルの最高傑作とも評価される作品だ。今回は、人気が高くオーケストラの重要なレパートリーともなっている第2組曲を届ける。

最後を飾るのはフォーレの「レクイエム」。モーツァルト、ヴェルディの作品とともに「三大レクイエム」の一つに数えられるフォーレの代表作だ。どこまでも美しく、温かく慈愛に満ちたこの曲は、このコンサートを締めくくるにふさわしく、プラッソンの日本への溢れる想い、愛を存分に感じさせてくれるに違いない。

演奏は東京フィルハーモニー交響楽団。2010年『ファウストの劫罰』、13年『ホフマン物語』、19年『エロディアード』と、いずれの公演でもコンビを組んでいる。また、上記3公演すべてに重要な役柄で出演しているバリトン小森輝彦と、今年7月の『蝶々夫人』のタイトルロールでの好演が記憶に新しいソプラノ大村博美がソリストとして出演する。

小森輝彦

小森輝彦

大村博美

大村博美

「日本での経験が私の人生にとって非常に特別なもの」と語り、フランス音楽の魅力を日本の聴衆に伝え続けてくれた“最後の巨匠”ミシェル・プラッソン。日本でのラストコンサートに向けメッセージが届いた。

ミシェル・プラッソンからの日本へ向けたメッセージ

指揮ミシェル・プラッソン

指揮ミシェル・プラッソン

日本でまた皆様にお会いできる事を、本当に嬉しく思っています。
日本の文化や音楽家たち、そして日本人の美学に触れた
沢山の素晴らしい思い出があります。
90歳となり、日本での経験が私の人生にとって
非常に特別なものだったと感じています。
今回指揮するのはフランス音楽の素晴らしい作品です。
ラヴェルや生誕100周年を迎えるフォーレなど
東京オペラシティで8月13日と15日公演します。
私にとってこのコンサートは日本に対する私の一途な愛を示す
素晴らしい記念日となるでしょう。
会場にいらして下さいましたら、この上ない喜びです。
Merci

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