サンタナの名盤「不死蝶」が世界初SA-CD化、50年の時を経て蘇る幻のクアドラフォニックサウンド

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「不死蝶」ジャケット写真

サンタナが1974年に発表した6thアルバム「不死蝶」(Borboletta)の発売50周年を記念し、世界初登場となるSA-CDマルチ・ハイブリッド盤が11月6日に発売されることが決定した。日本独自企画として2020年よりスタートしたサンタナの50thアニヴァーサリー・シリーズ第8弾作品となる。

本作は1973年の初来日公演でその姿を現したニューサンタナバンド第1弾作品となった前作「ウェルカム」の流れを汲みつつも、オリジナルサンタナバンドのベーシストであるデイヴィッド・ブラウンの復帰や、ヴォーカルにはレオン・トーマスに代わって新たにレオン・パティーロを起用し、さらに第1期リターン・トゥ・フォーエヴァーのスタンリー・クラーク(B)、フローラ・プリム(Perc & Vo)、アイルト・モレイラ(Perc & Dr)のゲスト参加など、バラエティに富む強力な布陣で制作された。

1972年の名盤「キャラバンサライ」以来スピリチュアル・ジャズに傾倒していたカルロス・サンタナの気高き精神性とラテンの躍動感がしなやかに融合しており、幻想的なムードを纏ったフュージョン・インストゥルメンタルを中心に良質なポップ・ヴォーカル・ナンバーも収録。超絶スムーズに鳴り響くカルロス・サンタナの官能的ギターとジュール・ブルサードのサックスから発せられる妖艶な魅力も含め、その完成度の高さはサンタナ史上トップ・クラスに入る隠れた傑作としてファンからの評価も極めて高い作品となっている。

発売当時、本作にはステレオ盤と共に4chサラウンド・ミックスのクアドラフォニック盤(日本未発売)が存在していたが、一度も再発されることのないまま今日に至っていた。

このたび世界で初めてSA-CDとして復活することになる本エディションは、これまでのシリーズ同様に、そのクアドラフォニックのオリジナル・4chミックス・マスター音源を日本のソニー・ミュージックスタジオにてDSDマスタリングを施したもので、各楽器のフレーズやプレイのニュアンスがこの上なく鮮明に聴き取れるだけでなく、高音質サラウンド・ミックスによって臨場感溢れる極上のサウンドスケープを体感できる。

また、SA-CDのステレオ・ミックスの方もオリジナル・2chミックス・マスター音源を新たにマスタリング、CD層はSA-CDのステレオ・マスターをPCMに変換した最新リマスター盤となっている。パッケージはUS盤クアドラフォニックLPを精巧にリサイズした7インチ紙ジャケット仕様で、及川正通氏によるカルロス・サンタナのイラストが目を引く「果てしなき世界」(Give And Take)の日本盤シングル・ジャケットや海外オリジナル広告ミニ・ポスターなどを復刻している。

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