I’sら出演「YOKOHAMA UNITE音楽祭 2024」初日レポートが到着

アーティスト

I’s

11月3日、4日の2日間に渡って、「この街は、音楽でひとつになる。」をテーマにした横浜 BUNTAI 初の音楽祭「YOKOHAMA UNITE音楽祭 2024」が開催。

「この街は、音楽でひとつになる。」を体現する企画として、11月2日、3日には会場に近い大通り公園にて関東学院大学が開催する「関キャン fes.2024 × KAN-KAN Park」と連携してキッチンカーを出店。YOKOHAMA UNITE 音楽祭が提供するキッチンカーと 2日〜4日の期間でイセザキ・モール 1・2st.の対象店舗ではイベントオリジナルのステッカーの配布を実施。関内駅周辺にラッピング広告が展開されるなど、街全体を巻き込んだイベントとなった。

3日は、解散前のラストライブとなるIʼs をはじめ、おいしくるメロンパン、神はサイコロを振らない、キュウソネコカミ、CENT、TAIL、トンボコープの計 7 組のアーティストが出演。それぞれの個性と魅力が詰まったステージで初開催の音楽フェスを大いに盛り上げた。

まずは CENT が登場してクラップを煽り、8月にリリースしたポップでキュートなロックチューン「堂々らぶそんぐ」で会場を盛り上げる。「向日葵」で観客をグッとバンドの世界観に引き込んだあとのMC では「初めてのイベントでトップバッターを務めさせていただいて光栄です。横浜は思い出も多くで大好きな場所。みんなと愛いっぱいの時間にしていけたら」と呼びかけ、10月のワンマンライブのタイトルにもなった「百日草」「夕焼け Babyblue」「おとぎばなし」としっとりめの曲で聴かせる。さらに、セントチヒロ・チッチにとって大切な曲で自身のソロシングルにも収録した GOING STEADY/銀杏 BOYZの「夜王子と月の姫」を歌い上げ、ラストはガラリと雰囲気を変えたロックサウンドな楽曲「決心」で締め括った。

CENT

おいしくるメロンパン

文学的な歌詞と鋭いサウンドが印象的なおいしくるメロンパンは、「look at the sea」「⻩昏のレシピ」「色水」を立て続けに演奏し、耳に残るボーカル、厚みのあるドラム、艶やかなベースで聴かせる。MC ではドラムの原は「音楽の街の横浜にこうやって音楽好きが集まったら、自然といいイベントになっちゃうわけ」と笑い、「だけど、より最高のライブにしたいから俺らもかっこいいライブにするし、みんなも楽しんでいってくれ!」と客席に呼びかけた。言葉通り「沈丁花」「あの秋とスクールデイズ」でさらにボルテージをあげ、ノンストップで「空腹な動物のための」と「シュガーサーフ」を披露。歌詞にマッチした照明も楽しく、印象的なステージを見せていた。

続いて登場したのはトンボコープ。7月にリリースした「彗星」の爽やかで切ないメロディで観客を惹きつけ、「最高の1日にしよう!」と呼びかけると間髪入れずに「風の噂」「くだらないこと」と疾走感のある楽曲を披露し、観客を自分たちのペースに巻き込んでいく。MC で横浜に関するトークを繰り広げた後は 10月リリースの「daratto」でチルな雰囲気に。「喜怒哀楽」は会場の一体感あるコーラスで盛り上げる。「今日は 1日、いろいろなアーティストから、いろいろなものを貰えるはず。それが大切な思い出やあなたを支えるものになると思うし、トンボコープが持って帰るものの1 つになれたら」とまっすぐなメッセージを届けたあと、「フラッシュバック」「Now is the best!!」で明るくポップにステージを終えた。

TAIL

トンボコープ

この日の折り返しとなる4 番目は TAIL。ここまでロック調の楽曲が多かったが、R&Bの要素が入ったシックな雰囲気でインパクトを与える。艶やかな歌声が印象的な「Gone」、力強く伸びやかな歌唱の緩急が楽しい「Fundus」と、大人なステージを展開する。グルーヴ感のある「Celebrate!」「Ups&Downs」は、観客も拳を上げたり手拍子をしたりしながら楽しんでいた。自己紹介のMC を挟んで「Another13」と「Confession」をゆったり聴かせ、「Siren」と「Break up」ではクラップや手の振りで一体感を高めていく。MC で「僕を初めて見た方も多いと思うけど……」と謙遜していた TAIL だが、パフォーマンスでしっかり観客の心を掴み、ハウス感のあるサウンドが特徴の「Toxic」は観客が思い思いに踊っていた。

神はサイコロを振らないが登場すると、客席から大きな拍手が起きる。「夜永唄」のアレンジバージョンで一気に会場を自分たちのホームに変え、イントロを繋げてドラムとベースが生み出す重低音とギターサウンドの絡み合いが心地よい「修羅の巷」、さらに「揺らめいて候」と続けて観客を圧倒する。「改めまして、神はサイコロを振らないです」というシンプルな挨拶をすると、「胡蝶蘭」「徒夢の中で」、10月にリリースした「シルバーソルト」「僕だけが失敗作みたいで」と立て続けに演奏。メロディアスなサウンドと歌詞をドラマチックに聴かせると同時に、各々のソロでも見事に魅せた。MC をほとんど挟まないストイックなステージを展開した神サイだが、締めくくりはガラリと雰囲気を変えて「What’s a Pop?」を披露。観客も一緒に飛び跳ね、手拍子をして会場を揺らした。

神はサイコロを振らない

キュウソネコカミ

キュウソネコカミはサウンドチェックの段階から客席を煽り、「僕たち、持ち時間リハからだと思ってるんです」と「ギリ昭和」を披露。大盛り上がりの客席に「歓声が聞こえにくいって聞いたから念のために(歓声を)用意してきたけど必要なさそう」と「KMTR645 feat.ネコカミノカマタリ」で場を温める。本番は 10月リリースの「正義マン」からスタートし、「ビビった」「推しのいる生活」でさらに熱く沸かせていく。続いて曲中のコールを練習すると「ファントムヴァイブレーション」で会場全体を巻き込んだ。ユーモアのある歌詞とロックでパンクなサウンドによって、初めての観客もあっという間に魅了していくキュウソネコカミ。ギター・ボーカルのヤマサキが「今回、出演者みなさん初めまして。出演者とも会場のみなさんとも UNITE していきたい」という MCを挟み、「ネコカミたい」と「ハッピーポンコツ」で会場の一体感を高めていく。ラストは疾走感たっぷりな「Theband」で締め、「次は I’s だ!」とバトンを繋いだ。

Iʼs

トリを務めるのは、年内で解散することを発表した Iʼs。バンドメンバーが登場すると、会場はこの日一番の歓声で迎える。解散前のラストライブに対するファンの熱量は相当だが、I’s はそれを上回るパッションで「はっぴーえんどろーる」をスタート。ボーカルとギターを務めるあの、ギター・中山卓哉、ベース・キッチン前田、ドラム・畝鋏怜汰の熱量に観客は拳を突き上げて応え、相乗効果でますます熱を帯びていった。「僕の春」でもクールでソリッドなバンドサウンドを奏でる。続く「プール・サイド・スーサイド」は少し落ち着いたトーン。観客席がI’sのラストライブを惜しむように聴き入る姿が印象的だった。

だが、もちろんしっとりした空気のままでは終わらない。1st シングル「あなろぐめもりー。」はあのがスタンドマイクを倒す勢いで熱唱し、「夢る夢る」ではバンドも観客もジャンプして盛り上がる。さらに「アンダーすたんど–You!」「きるみーべびぃ」とたたみかけ、ワンマンライブさながらの熱狂を生み出した。ここまでほばノンストップでロックなサウンドを奏でてきたが、最後の曲を前にあのは「来てくれてありがとございます。これからも曲は生き続けます。この先も生き続けてください」とファンにシンプルながら力強いメッセージを伝え、その言葉をより深く届けるように「DON’t COMMIT SUICIDE」を歌う。

アンコールの声が鳴り響く中で再びステージに登場すると、バンドメンバーは口々に「ありがとう」をファンに伝えた。ライブでお馴染みの「永遠衝動」を、ここにきてさらにキレ味を増したパフォーマンスで披露して堂々と Iʼs ラストライブと「YOKOHAMA UNITE音楽祭 2024」の1日目の幕を下ろした。

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