ホリー・コール、1月24日発売のアルバム「ダーク・ムーン」日本盤にSPライヴ音源収録
カナダ出身のヴォーカリスト、ホリー・コールが、13枚目のスタジオアルバム「ダーク・ムーン」を来年1月24日にリリースすることが決定した。
長年彼女のライヴ・パフォーマンスを支えてきたパートナー達に加えて、新たなミュージシャン勢の協力も仰ぎ、豊かなハーモニーに音の層を重ねて紡ぎ上げたこのアルバムは、彼女独自のスタイルを際立たせた真のアンサンブル・プロジェクトとなっており、Rumpus Room/Universal Music Canadaより発売される。
日本盤はSHM-CD仕様で、2021年にリリースされたライヴ・アルバム「モントリオール(Live)」に、2011年のグレン・グールド・スタジオで収録されたジョニー・ナッシュのヒット曲「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」と、1995年のモントリオール公演で録音された「コーリング・ユー」という2曲のライヴ音源を追加したスペシャルボーナスライヴディスクをセットしたCD2枚組のデラックスエディションとして発売。
2021年にリリースされたアルバム「モントリオール(Live)」は、2019年にモントリオール国際ジャズフェスティバルの40周年を祝い、デヴィッド・ピッチ(ベース)とアーロン・デイヴィス(ピアノ)と共に、オリジナル・メンバーでホリー・コール・トリオを再結成して出演したモントリオールにあるキャバレー〈ライオン・ドール〉で行なわれた特別なコンサートの模様が収録されている。
今回はその「モントリオール(ライヴ)」に収録された6曲に加えて、ホリー・コールの代名詞的な日本でも今なお人気の高い2曲のライヴを追加した全8曲入りのスペシャル・ボーナス・ライヴ・ディスクをニュー・アルバムにカップリング。このデラックス・エディションは、日本のみの発売となっており、長年熱心に声援を送り続ける日本のファンへのホリー・コールからの素敵なスペシャル・プレゼントといえる内容となっている。海外ではCD、180g重量盤・黒LP、通常盤、ハイレゾデジタル+ATMOSで入手可能。
ホリー・コールは、アルバムについて次のように語っている。
「このアルバムには、即興の精神を取り入れたいという強い思いがありました。また、それと同時に、私の音楽のサウンドの本質は、アレンジにあると考えています。今回は事前のリハーサルを殆ど行わずにスタジオに入ったため、スタジオにいる間、どの曲も私達にとっては途轍もなく新鮮に感じられました。私が一緒に演奏するミュージシャン達は皆、曲のアレンジに大いに貢献してくれています。それぞれ一人一人に光が当たる瞬間の音を聞きたいと私は思い、皆で演奏しながらアレンジの大部分がまとまっていきました。このアルバムが完成した時に聞こえてくるのは、その曲のどこが好きなのかを私達が発見する瞬間であり、それこそが私にとって本質的な部分なのです。」
ホリー・コールは、特定の一つのカテゴリーに当てはまるようなアーティストではない。スモーキーな彼女の歌声は官能的で、アレンジはスマートかつセクシーである一方、彼女と彼女を支えるミュージシャン達は、今回特に、マーティ・バリン、ペギー・リー、ハル・デヴィッド、バート・バカラック、ジョニー・マーサーら、「ニュー・アメリカン・ソングブック」の作家達による楽曲を中心に、伝統的なジャズやポップス、そしてカントリーのスタンダード曲を他に類のない独自の方法で再構築している。
「ダーク・ムーン」の制作と演奏に手を貸してもらうため、ホリー・コールが呼び集めたアンサンブルに参加しているのは、長年のライヴ・パフォーマンス/レコーディング仲間であるアーロン・デイヴィス(ピアノ)、ジョージ・コラー(ベース)、ダヴィデ・ディレンツォ(ドラム)、ジョン・ジョンソン(サックス)ら。それに加え、ギターの達人で挑発上手なケヴィン・ブライト、グラミー賞を2度受賞しているハーモニカ奏者でベラ・フレック&ザ・フレックトーンズのオリジナル・メンバーでもあるハワード・レヴィ。そして、そこに最後の仕上げを加えているのが、1950年代ナッシュヴィル・スタイルの素晴らしい3声ハーモニーを聴かせるグッド・ラヴリーズだ。彼ら彼女らが一つとなり、究極の“アンサンブル演奏”を体現している。
本アルバムからの第1弾シングルは、かつてペギー・リーが吹き込んだオリジナル曲をアップテンポかつセクシーなヴァージョンに解釈した「ノー・ムーン・アット・オール(原題:No Moon At All)」。同曲には、ハーモニカの名手ハワード・レヴィ(グラミー賞を2度受賞した、友人かつザ・フレックストーンズのオリジナル・メンバー)の見事なソロがフィーチャーされている。