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ラックライフ、デジタルEP「願い」リリース決定、台湾・韓国を含む全国ツアーも発表<コメント、公式ライブレポートあり>

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ラックライフ

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ラックライフが2025年1月15日(水)にデジタルEP「願い」のリリースし、2月2日(日)から台湾と韓国を含む全9会場にてワンマンライブ『Digital EP 「願い」release TOUR 2025「願ったり叶ったり」』も決定した。

「願い」

「願い」

11月21日(木)に開催された、東名阪『ラックライフ QUATTRO TOUR 2024』のファイナル公演となる大阪梅田CLUB QUATTROで発表された。EPについてPON(Vo.Gt)からのコメントが到着した。

●コメント

4曲並べて聞いてみると、すごく劣等感とか、足りない部分とか、なんかそんなんを持ってるんやなあと自分で思いました。笑
ただ夢を見てる訳じゃないし、それでも夢を見てるし、叶えたいと思ってます。
たくさんの人に届いてほしい、一人一人と一緒にいれる音楽になりたいです。

これに伴い発表されたリリースツアーは、愛知、福岡、岡山、台湾、宮城、北海道、大阪、韓国を巡ったあと、この日をもって結成17周年を迎える3月15日(土)にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にてファイナル公演を行う。国内公演のチケットは本日から12月2日(月)23:59まで、ファンクラブ「Luck Life Village」とオフィシャルHPにて同時先行を受付中。

あわせて本日ファイナルを迎えた『ラックライフ QUATTRO TOUR 2024』の11月18日(月)東京公演のオフィシャルレポートが到着したので紹介する。


ラックライフ、“あなたが会いに来てくれたことがすべて”。東名阪QUATTRO TOUR 完走!

昨年は結成15周年を祝した様々なライブやツアーを行いリスナーを楽しませたラックライフ。彼らが今年11月、東名阪のCLUB QUATTROを回る『ラックライフ QUATTRO TOUR 2024』を開催した。リリースツアーでも記念ツアーでもない、ただただ“あなた”に会いに行くためのツアー。その中日の東京公演は、平日にもかかわらず多くの観客が会場へと詰めかける大盛況の夜となった。

LOVE大石(Dr)、たく(Ba)、ikoma(Gt/Cho)、PON(Vo/Gt)の順でステージに登場し、「ファンファーレ」のイントロを鳴らすと観客が掲げた拳とともに高らかな歌声を響かせライブがスタートする。ポップでありながらも骨太で、安定感と躍動感を持ち合わせた歌と演奏は、ステージで自身の音楽を鳴らし続けたバンドだからこそ成し得るものだ。ドラマカウントでつないだ「初めの一歩」ではフロアからコールとシンガロング、クラップが巻き起こり、バンドと観客の阿吽の呼吸も目覚ましい。「サニーデイ」も大石のパワフルなドラム、たくの洒落たベースライン、ikomaの晴れやかなギター、PONの情熱的な歌声が一挙に合わさり、瑞々しくフレッシュな空気を作り出した。

PONが「僕たちの何もないツアーに来てくれてありがとう!」と会場を笑わすと、「リリースでもない、周年でもない。あなたが会いに来てくれた、あなたがそこに立ってくれていることがすべてのツアーです」「しょうもないこともたくさん言いますけど、あなたの心に刺さって抜けない歌を歌いにやって参りました」と挨拶をし「Naru」へ。繊細さと力強さのメリハリを効かせて楽曲を輝かせたかと思いきや、「ブレイバー」では硬派なアプローチでドラマチックな展開を作る。ドラムのビートに乗せてPONが「僕の中にはたくさんのミュージックスターが存在してます。まだあの憧れに勝ててなくて。今日勝ちに行ってもいいでしょうか!? ……今のかっこいい?」とikomaに話を振るなどして盛り上げるとバンドのロマンとピュアリティが詰まった「MUSIC STAR」、歌謡曲風のメロディがスリリングな「シンボル」と曲ごとに異なる表情を見せて観客を沸かせた。

4人で軽快なトークを繰り広げるなかでシームレスに「チキンボーイ」へとつなげると、「リフレイン」「Believe」「Link」と初期曲から今年2月にリリースされた曲まで様々な年代の楽曲を披露する。それでも統一感があるのは今のラックライフが演奏しているからというのも一因でもあるが、ソングライターであるPONがその時その時で「生涯大事にしていきたい」と感じた気持ちを曲にしたため続けていることも大きな理由のひとつだろう。ラックライフのライブを観るたびに「なぜこのバンドはいつもこんなに鮮度が高いのだろうか」と感心するのだが、それはPONにとって色褪せない思いであり、今もなお自身のエネルギーになっているからであると推測する。ikoma、たく、大石もそんなPONにリスペクトを払うだけでなく、さらには自身のプレイヤーとしての美学も持ち合わせ、それを研ぎ澄まし続けているからこそ、それぞれのキャラクターが活きたライブが実現できるのだ。前身バンド時代を含めて18年間、同じメンバーでバンドが続いているという奇跡にも近い現実が、ここまで美しいかたちで成り立っているのは、ライブハウスシーンにおいても大きな希望である。

エレアコに持ち替えたPONは、初日の名古屋公演にてライブでしか埋められない心のぬくもりがあることをあらためて自覚した旨を語り、目の前にいる観客のリアクション一つひとつが力になると続ける。「嘘っぽく聞こえるかもしれないけど、俺らはそういうバンドやったと改めて思いました」と話したあと、「どうしようもなかったときに作った曲」と歌い出したのは「あなたを」。PONは曲を書いた当時を思い返すように歌い始めたかと思えば、そのうち当時と今を重ねるように穏やかな表情を浮かべながら目の前の“あなた”に歌っていた。

ロックバラード「名前を呼ぶよ」でPONが「歌って」と呼びかけると、じっくり聴き入っていた観客も歌で思いを伝え、迷いのない歌と音色がまっすぐ観客一人ひとりの心を射抜いた「軌跡」ではラストに盛大なシンガロングが起きる。「℃」ではPONが歌い始めてからマイクを離れ、ステージ前方で身を乗り出して歌うと、観客たちも彼の歌に自分の歌を重ねた。「ラックライフの音楽」という唯一の共通点で、ステージとフロアが力を贈り合うような光景は、とても爽やかであたたかく、何よりきらめきに満ちていた。

PONが最後に「ほんまはもっと、人が豆粒みたいに見えるでっかいところでやりたい。そんなかから(いま目の前にいる観客を)探すから、頑張るからもうちょっと見ていてください。あなたはあなたの人生を頑張って。その先でまた楽しいことを一緒に作りましょう。あなたがいつでも帰って来られる場所になりたい」と告げると、本編ラストは「Home」。会場にいる全員を抱きしめるような、懐の大きな演奏だった。

アンコールではまずメンバーが一言ずつ挨拶をする。ikomaは自分たちを応援してくれる人しかいないワンマンという環境は力になると語り、たくは動画サイトでよく見かけるというスマホゲームのCMのモノマネをしながら「今日はみんなのおかげでこんなに素敵な1日になったよ!」と告げる。大石は今年主催ライブが少なかったがゆえに自分と向き合える時間やバンドのことを考える時間が増えた1年であったと振り返ると、目標を達成したその先にあるものをずっと追い続ける力がないとバンドは進んでいけないこと、それをリスナーと一緒に叶えていきたいことを語り「死ぬまで夢を追い続けようと思う」と宣言した。

3人の言葉に「最高やな!」と笑顔を浮かべるPONは、「ラックライフは世界をどかーんと変える力はないかもしれへんけど、ちょっとずつちょっとずつ目の前にある小さな世界を変えていく、愛していくバンドやと思っています。いろんな人の世界をつなぎ合わせて、一緒に生きていくようなバンドになりたいです」と告げ、「大切になりそうな歌ができたから聴いてほしい」と2025年1月15日にリリースされるDigitalEPの表題曲「願い」を披露。ミドルテンポのロックバラードには、今のラックライフが大切にしている気持ちが言葉にも音にも深く刻まれていた。

PONが歌い出すや否やフロアから次々と手が挙がり、夢を追い求める思いを綴った「Hand」でこの日を爽快感のなか締めくくった。そして地元大阪で開催されたツアーファイナルでは、全国7ヶ所を回るツアー“Digital EP「願い」release TOUR 2025「願ったり叶ったり」”を発表。東京公演は<FINAL&生誕祭>となる。バンドがこの先もさらなる目標を見据えて走り続けることを表明した。“なんでもない日”が特別な1日になったのは、バンドの歴史と、そのなかで育んできたファンとの信頼関係があったからこそだ。ラックライフの守りたいもの、手放したくないものが混じりけなく表れた、とても純度の高いツアーだった。

文:沖さやこ 撮影:佐藤広理

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