2025年1月25日(土)に開催される『のだめカンタービレ・ニューイヤーガラ2025』の追加公演が発表となった。
「Kiss」(講談社)にて2001年から2010年まで連載された『のだめカンタービレ』は、天才的なピアノのセンスを持つ「のだめ」こと野田恵と、指揮者を目指す青年・千秋真一が繰り広げるラブコメディ。単行本全25巻が刊行され、2006年にはTVドラマ化、2007年にはTVアニメ化され人気を博した。連載20周年を記念して、2021年には全13巻で新装版が刊行して、2023年にはミュージカルも大好評のうちに終了。2024年5月3日(金・祝)~5月5日(日)の3日間フェスティヴァル形式での公演『のだめカンタービレ・クラシック・フェスティヴァル in KYOTO』もロームシアター京都にて行われた。
そして、いよいよこれまでありそうでなかったニューイヤー・ガラが発表された。しかも、SPICEでご紹介する前に、すでにマチネ公演は早々に売り切れとなり、17時開演のソワレ公演が12月11日(水)に発表となって、緊急先行発売がイープラスでスタートした。この機会を逃さないで欲しい。
もちろん、指揮はコミックのクラシック監修を手がけた茂木大輔マエストロが担当し、管弦楽は「のだめオーケストラ」のスピリットを継承した「のだめ祝祭管弦楽団」が担当。コンサート・マスターには、読売日本交響楽団の第2ヴァイオリン首席の石原 悠企氏があたり、都内オーケストラの若手演奏家たちが集合した、情熱的な編成となる模様である。
ソリストには、のだめ公演ではすっかり常連となったピアニストの石井琢磨が登場して、ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」を奏でる。ラプソディ・イン・ブルーへの意気込みを石井はこう語る。
「数あるピアノ協奏曲のなかで、コンパクトにもかかわらず、聴き応え抜群!
甘いメロディあり、そしてソロ部分は超絶技巧。盛り上がること間違いありません。みなさんにも、ぜひ熱くなってほしい」
のだめカンタービレのミュージカルでピアノの演奏も務めたBudoは、主人公の野田恵さながらに、“カプリチオーソ・カンタービレ”なベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」の第2楽章を聴かせたかと思うと、千秋先輩とミルヒーの共演さながらに、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の第1楽章を茂木マエストロと披露してくれる。この曲にかける並々ならぬ思いを彼は語ってくれた。
「ラフマニノフの2番には、特別な想いがあります。2024年5月に京都で、念願が叶い初めてこの曲を披露することができたのですが、そのときは、指揮の茂木先生やオケの方々に支えていただきました。今回は僕がみなさんを引っ張っていきたいと意気込んでいます!6月には全楽章にもトライするので、年頭にこの曲でスタートできるのは無上の喜びです」
そして、ニューイヤー・ガラにふさわしい華やかな選曲として25年年頭を飾ってくれるのは、指揮の茂木大輔マエストロ肝煎りの選曲=リヒャルト・シュトラウスの「薔薇の騎士」組曲である。新装版「のだめカンタービレ」の最終話でも、ミルヒーと千秋を結ぶ大事な役割を果たすこの曲だが、この曲を振ることが楽しみで仕方ないと語ってくれた。
「留学時代にミュンヘンで暮らしたからか、R.シュトラウスの作品を振ると、僕の身体のなかに染みこんでいる音が自然と出てくるように感じます」
ベルリンで学び、バイエルン放送交響楽団のアカデミーにもいた石原コンサートマスターと茂木マエストロとのコンビネーションも楽しみだ。是非新装版13巻を読破して、コンサートに出かければ、その音楽がより深く楽しめること間違いない。
文=神山薫
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