Vaundy、BRAHMAN、DISH//、フレデリックらが集結『FM802 RADIO CRAZY 2024』をFM802 DJが終演直後に語り合う、初日は落合健太郎&ハタノユウスケ

『FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2024』2024.12.27（FRI）インテックス大阪

大阪のラジオ局・FM802による年末恒例のロック・フェスティバル『FM802 RADIO CRAZY 2024』。今年も12月27日（金）から3日間にわたってインテックス大阪にて開催される。2024年はFM802の開局35周年の節目ということもあり、さまざまな仕掛けもプラスされ、さらにパワーアップした「ロック大忘年会」に。

そんな3日間の模様を、FM802の人気DJ陣がすべてのライブが終わった直後にプレイバック！　まずは初日のアクトを落合健太郎&ハタノユウスケがピックアップしてワイワイお届けする。

SPICEでは後日、全アーティストのライブレポートを公開！

【PICK UP ARTIST】マルシィ（Z-STAGE）

前日にどこを回る？　なんて作戦会議をしていたという2人。Z-STAGEのマルシィのライブ前からMCを担当していた落合は、「今年の最後にいろんなことを思い出しながら聴こう！と気合いの入ったお客さんが多くてね。もうみんな準備万端！　　特に女の子が多かったな」と初っぱなから熱のこもった様子を早速プレイバック。特に、「プレゼント」などラブソングの多いイメージのあるマルシィだが、この日のセットリストには「『レディクレ』仕様にロックな「牙」とかを織り交ぜてくれて。ライティングも結構あおり気味で！　他にも「ミックス」とかもよかったなぁ」（落合）と、新たな佇まいに驚かされたという。

「Z-STAGEのライブオープニングとして、ロックも注入してくれてるなっていう感じがしたね」（落合）

「いいスタートですね。トッパーとしていろんな曲でテンションを上げてくれたんだ」（ハタノ）

【PICK UP ARTIST】ammo（R-STAGE）

「MCでもヘビロについて触れてくれたり、FM802への感謝を述べてくれたり……。というのも大阪出身のバンドですし、岡本優星（Vo.Gt）くんはずっとこの『レディクレ』に遊びに来てくれていたそうで。そういう思いが全面に出たライブでしたね。来年はやっぱりもっと大きいステージをという、ハングリー精神が出たライブで、朝から喰らいました！」（ハタノ）

「昨年はLIVE HOUSE Antennaステージに出てくれてたよね。そこからR-STAGEだから着実にジャンプアップしてる！」（落合）

「前方は激し目なノリも起こったり、もうすっかりライブハウスの様相でした。かと思えば後ろの方でもお客さんがじわじわ集まってきていて、面白かったですね」（ハタノ）

「いろんなフェスもそうだけど、特に『レディクレ』はラジオで知った、触れたアーティストに目の前で触れられる機会だもんね」（落合）と、ヘビロを通しての直接的な出会いにつながった、FM802ならではのステージの魅力を伝えてくれた。

【PICK UP ARTIST】シャイトープ（L-STAGE）

ammo同様、昨年のLIVE HOUSE Antennaステージからステップアップしての登場となったのはシャイトープだ。「佐々木想（Vo.Gt）くんは声の広がりがとってもすごくて、L-STAGEの奥の方までスーッと抜けていくような……確実に昨年からの成長を感じましたね」とハタノも絶賛。多彩なステージを擁する『レディクレ』ゆえ、同じアーティストでも観るタイミング、観る年ごとに異なる表情を目撃できることも楽しみの一つと言えるだろう。

「一つ一つのバンドにストーリーがあるよね」（落合）

「『レディクレ』は特にそのストーリーを大事にしているフェスですよね」（ハタノ）

【PICK UP ARTIST】ストレイテナー（L-STAGE）

2023年にバンド結成25周年、メジャーデビュー20周年を迎え、その祝祭ムードの集大成を見せてくれたのはストレイテナー。昨年の登場時は直前に治療して臨んだものの一時声がかすれるという事態もあったホリエアツシ（Vo.Gt.P）だが、そのリベンジをきっちり果たしてくれたステージだったようで……。

「いや〜本当にカッコ良かった！　ロックバンドっていろんなかたちがあると思うんだけど、特に彼らのバンドアンサンブルの美しさに改めて気が付いたステージだったな。個々の楽器の個性が立ちつつも混ざり合っているさまが本当に美しくてね。新しいバンドを知る機会でもあるし、ストレイテナーのように長くやっているバンドにも触れられるのが『レディクレ』の醍醐味だなって」とほれぼれした様子のオチケンだった。

【PICK UP ARTIST】DISH//（Z-STAGE）

「よかったのよ〜！」と、続いてオチケンが熱量いっぱいに語ってくれたのは、DISH//だ。今年10月には『ROCK KIDS 802-OCHIKEN Goes ON!!-』の公開収録に北村匠海（Vo.Gt）と泉大智（Dr）が登場するなど、FM802とも縁の深い彼ら。その収録を経ての今日となったオチケンは、「1月8日（水）・9日（木）の大阪城ホール公演を控えていたこともあって、公開収録のときからかなりバンドモードが高まっててね。何て言うのかな……一人一人のこの強さ。みんな曲も書けるし、ちゃんとエンターテイメントとしてもステージを魅せてくれるし。かつ、ものすごくバンドなんだなって」と振り返った。

また、最近は代表曲の「猫」をあまり演奏していなかったようだが、「今日久々に聴けたんだよ。もうみんな、年末にいいモノ観た〜って感じだった（笑）！」（落合）と、改めてバンドとしての強靭さに触れた様子。エンディングを飾ったのは人気曲「沈丁花」で、ここにもまた、『レディクレ』ならではの名シーンが生まれていた。「『ROCK KIDS』のリスナーには、受験生の子も多くて。でも年末の今は、来たくても来れない子もいるじゃない。そんな中、『レディクレ』の醍醐味！　早速、今日ライブ音源をオンエアしたんだよ。特に「沈丁花」はそういう子たちにも励みになっただろうなって。メンバーもすごく気持ちが入ってた曲で、最後には北村匠海くんがイヤモニを外してね。みんなの声を直接聴きたいっていうのが言葉にせずとも伝わってきたな」（落合）と、ラジオ局であるFM802が主催するからこその一幕を教えてくれた。

【PICK UP ARTIST】シンガーズハイ（ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna）

続いてハタノが目撃したのは、MCも担当したシンガーズハイだ。以前から『レディクレ』に出たい！　と言っていた彼らが、『RADIO∞INFINITY』出演時に改めて「『レディクレ』出ます！」と、堂々宣言。それを経てのこの日のステージは「内山ショート（Gt.Vo）くんが「俺ら有言実行したぞ！」って盛り上げてくれて。しかも今日は、研いだナイフのように鋭いパフォーマンスで。僕がMCで出た瞬間に後ろも詰まってるなって思ってたんですが、やはり入場規制がかかるほどだったみたいなんです」

「期待値がすごかったんだね」（落合）

「いや〜本当に圧倒されましたね！」（ハタノ）

【PICK UP ARTIST】紫 今（ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna）

「僕は公開収録があって行けなかったので、オチケンさんに観ていただいて感想を教えてほしくて（笑）。最近は「メロイズム」とかもバズってますし、出す曲出す曲注目される」と、ハタノがプッシュしている紫 今をオチケンが目撃！　最初に生放送に出演したのが『Chillin’ Sunday』だったことから、オチケンももちろん注目しており……。

「MCで言ってたんですか？」（ハタノ）

「いや、そう俺が思ったの（笑）」（落合）

「強気だと思った（笑）！　音源もイイし、ライブもイイ！」（ハタノ）

【PICK UP ARTIST】CLAN QUEEN（ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna）

ライブハウスを大切にしているハタノらしく、お次もLIVE HOUSE Antennaステージへ。「ずっと応援しているCLAN QUEENを。9曲もやってほぼワンマンでしたね」と、フェスとは思えない濃厚さだったよう。特にCLAN QUEENは、映像やアートワーク、曲間のSEなどもメンバーが手掛けるほどのクリエイティビティを持ち、そのショーマンシップがこの日にも存分に発揮されていた。「フェスごとにそういう演出を行うのもすごく面白くて、作り込まれた世界観でしたね」と、太鼓判を押していた。

【PICK UP ARTIST】マキシマム ザ ホルモン（Z-STAGE）

その間、オチケンはZ-STAGEへ。「ホルモンはもう横綱！　でも横綱だけどあぐらをかかないというか、いつどこで見てもマキシマム ザ ホルモン。演奏のスキルもやっぱすごく高いし、それ以外にもちゃんと今を意識した話題が仕込まれている（笑）。そこもやっぱり無双だなと」（落合）と、感服の様子。しかも『レディクレ』出演はまだ2回目だったのが意外なほどの馴染みようで、「フェスごとに、そのフェスを想ってくれているのが分かりますよね」（ハタノ）、「そうそう！　スキルフルなことに加えてそこにいる人たちをどう楽しませようかって、そういうことも背負ってるバンドだよね」（落合）とライブ猛者・ホルモンの魅力は尽きない！

【PICK UP ARTIST】フレデリック（Z-STAGE）

「いやぁ、すごいライブバンドだなと。フェスなのに、自分たちの世界観をビジョンやレーザービームも駆使して総合演出として見せてね。ライブに愛があるし」と感嘆するオチケン。ちなみに、後ほど控えていたVaundyのステージでは、人気TV番組のスペシャルバージョン『ミュージックステーション SUPER LIVE 2024』の中継が入る予定だったことにも触れたフレデリック。

「健司くんは「これってすごいことだと思う。フェスやライブを知らない人たちがテレビを通してこんなすごいことをやってるんだって知ることができる。あなたたちが示してくださいね」って。泣けるじゃない！　グッときました、フレデリック」と、血の通ったレポートを届けてくれたオチケンだった。

【PICK UP ARTIST】Chevon（R-STAGE）

ライブ以外にも、さまざまな公開収録やインタビューなどが挟まれ、DJ陣は『レディクレ』中も大忙し。この日も、ハタノはLIVE HOUSE Antennaステージ出演者へのヒーローインタビューがあったそうで、それが遅れて目当てのChevonに急いで向かっていたところ……。「CLAN QUEENと一緒に走って行ったんですけど、会場外からサウンド以上にお客さんの声が大きいことにびっくりして！　どんなライブなんだろう？って、観る前から鳥肌がたったくらい。もう圧倒されましたね。谷絹茉優（Vo）さんの誰もが憧れる歌声、才能、それにパフォーマンス力もすさまじいものがあって」（ハタノ）と、その盛り上がりを如実に描写。

さらに、この12月のヘビーローテーションである「銃電中」の披露では一層の盛況ぶりだったようで、「ステージが終わったあとに話してくれたんですが、やっぱり『レディクレ』には802リスナーがたくさん来ているから、「銃電中」が鳴った瞬間の歓声がすごかったと。みんなが知っているからこそのグルーヴが生まれて……。また、この初日最後のあたりに固まっているChevon、imase、なとりは同世代24歳なんですよ。イイ意味でバチバチだったんじゃないかな」（ハタノ）、「なとりくんとimaseくんは互いのステージに出演し合ったりね」（落合）と、次なる音楽シーンの新たな主人公たちに期待を寄せた二人だった。

【PICK UP ARTIST】BRAHMAN（L-STAGE）

「僕の『レディクレ』初日は、この2組に総括されるな」とオチケンが語ってくれたのがBRAHMAN、そして次に控える10-FEETだ。『RADIO CRAZY』には「ロック大忘年会」という冠がお約束なのだが、「大忘年会って字は忘れる年と書くけど、実際は思い出すことのほうが多いと思うんだよね。『レディクレ』は思い出させてくれるし、特にBRAHMANはそういうことを感じさせてくれる人たち」（落合）との言葉には深く頷きたくなる人も多いだろう。

この日のTOSHI-LOW（Vo）は、MCで2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震について語ってくれた。まだまだ復興には程遠い状況の中、「俺らは時を選べない、正月だろうが、新年だろうが、誕生日だろうが……だから今を全力で生きるんだ」というMCを挟み、「そこからはもうノンストップ。圧巻のステージだったな。もうその場から動けなかった。忘れちゃいけないし、ちゃんと考えていかなきゃいけないことがあるということを、TOSHI-LOWさんは教えてくれるね。キャリアを重ねて、人間としていろんなことを見てきた人だからこそ、伝えてくれる言葉と音楽があるなと」（落合）と、エナジーに満ちあふれたひとときについて思いを馳せた。

【PICK UP ARTIST】10-FEET（L-STAGE）

そんなBRAHMANに引き継いだ10-FEETもこれまた超濃厚だったようで……。「10-FEETも1年どうだったかなっていう、個人的な答え合わせをさせてくれるバンド。TAKUMA（Vo.Gt）くんは、『レディクレ』で必ずラジオに対しての思いを語ってくれる。今日もラジオマンがすごく好きだって話をしてくれたり」と、いつもMCにも力をもらっているというオチケン。この日は「自分がちょっとしんどい時や、悲しい時にラジオを聴いたらDJや音楽が言葉をかけてくれたり、へこんでいた気持ちを緩ませてくれる。いろんなことを想像しながらきっとしゃべってるんだと思う……みたいなことを言われるとさ！ 頑張ろうとなるよね」（落合）、「すごい！」（ハタノ）と、二人とも大きなエナジーを受け取ったよう。

また、事前のアナウンスにもあったように、KOUICHI（Dr.Cho）の手術後の安静のために3人のドラマーが代打となった流れとなり、SHANKの早川尚希、ROTTENGRAFFTY のHIROSHI、そしてヤバイTシャツ屋さんのもりもりもとが駆けつけた。「その状況を、「俺の友達が来てくれた！ エエやろ！」って言うTAKUMAくんが本当に素敵で。未来に残したい言葉と音楽だよね。10-FEETには毎回感じる」と、受け手にも大きなパワーをもたらす、ライブならではの美しい景色でオチケンの初日は終了へ。

【PICK UP ARTIST】Vaundy（Z-STAGE）

「2024年の日本の音楽の最高峰って言っても誰も文句が出ないような！」とハタノが熱弁したのは、初日の大トリとなったVaundyだ。前述のとおり、この日はMステ特番の中継が入るパートもあったため、「何だかお客さんも緊張してる感じがあったんですが、バウくん本人はリラックスしてて、客席へ向けて「緊張してんの？ みんな録画した？」なんて言ったりして。やっぱりすごい。唖然とするぐらいの時間でしたね」（ハタノ）

「印象的だったのは、全曲イントロが流れた瞬間に拍手とか歓声があって、リアクションが漏れ出ちゃうというか……」（ハタノ）

「あぁー、みんなに浸透しているからか」（落合）

「自分の生活の中に入っている、そんな曲が幾つもあるなんて一握りのアーティストだなと。すごくスペシャルなことですよね」（ハタノ）と、納得のオーラスに絶賛の声が上がるばかりだった。

「いや〜濃い1日だったね。一つ一つが本当に最高だった！」（落合）、「あと2日あるなんて、楽しみですね」（ハタノ）と改めて『レディクレ』のおもしろさを実感した二人。残る2日間への期待も大きいようで。

「普通のフェスではやらないような音楽以外の企画も多いのが『レディクレ』。（スタッフが）爪先立ちでフェスをやっていこうぜ！ っていう感じがあるよね。FM802の料理部によるショップも要チェックだし。（オチケンがゲストボーカルとして出演する）たけまさセッションもあるし……」（落合）

「いや〜楽しみ！ いつも木曜の『ROCK KIDS 802』エンディングで流れているあの曲が聴けるかも！」（ハタノ）

「「bewith～夜9時からの合言葉～」ね。他にも、皆勤賞のTHE BAWDIESとOKAMOTO’Sは互いのステージへ出るうれしいお楽しみも」（落合）

「あと1日の始まりにFM802 DJ SHOWがあるのも35周年ならではかな？ オチケンさんは3日目に出演ですね。他にもandrop×SHE’Sのステージも見逃せません！」（ハタノ）

と、語り尽くせないほどの見どころを教えてくれた二人。2日目・3日目の『RADIO CRAZY』もどのステージどの時間も見逃せない！

取材・文＝後藤愛　写真＝FM802提供