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ポケカメン 新曲も初披露した約3年ぶりのワンマンライブ、Zepp Haneda(TOKYO)公演をレポート

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ポケカメン

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ポケカメン ワンマンライブ『晒し系でもLiveがしたい!』
2024.1.7 Zepp Haneda(TOKYO)

晒し系YouTuber、歌い手グループ・ちょこらびのメンバーとしての活動と並行して、ソロでの音楽活動も重ねているポケカメン。1月7日(火)にZepp Haneda(TOKYO)で開催された『晒し系でもLiveがしたい!』は、約3年ぶりのワンマンライブ。ポケリス(ポケカメンの動画の視聴者)にオリジナル曲とカバー曲がたっぷりと届けられた模様をレポートする。

オープニングムービーで早速楽しませてくれたポケカメン。推しのライブに遅刻ギリギリで駆け込んだアイドルファンを演じた彼は、盗撮をしたのが見つかって大目玉を喰らっていた。キャッチーなムービーでありつつも、ライブの際に守るべきマナーがしっかりと盛り込まれているのが面白い。#らぶしっくのたろ、はやても友情出演していたので、観客は大いに沸いていた。そんなひと時を経て、ステージ上でバンド演奏がスタート。登場したポケカメンを特大級の歓声が出迎えた。オープニングを飾ったのは、彼のオリジナル曲「アンチモラルスパイラル」。観客が掲げたブルーのペンライトが一斉に揺らぐ風景が壮観。「まだまだ盛り上がっていきますよ!」という煽りの言葉と共に2曲目「小悪魔だってかまわない!」に雪崩れ込むと、さらに熱を帯びた歌声。続いて「オーバーライド」と「ヴァンパイア」も披露された時点で会場全体が爽やかな熱気で包まれていた。

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「来てくれてありがとうございます。ワンマンライブ、3年ぶりかな? ちょこらびが活動を休止してから一発目のワンマンライブということで、めちゃくちゃ緊張しております。オープニングの動画観た? 良かったでしょ? リハーサルで流した時にスタッフさんとバンドチーム、誰も笑ってなかったの。みんなが笑ってくれたのでよかったです」――昨年の12月31日を以て、ちょこらびは無期限活動休止に入ったが、こうしてまたファンと会えたことを彼はとても喜んでいた。推しのアイドルに愛を伝えるコール、通称“ガチ恋口上”をぜひやってほしい旨も語ったが、その願いはすぐに実現。「おじゃま虫」を歌った際に「言いたいことがあるんだよ やっぱりポケくんかっこいい 好き好き大好き やっぱ好き やっと見つけた王子様」という熱烈なコールが届けられていた。

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「月曜日の憂鬱」「ダーリン」「ラヴィ」……カバー曲が次々と届けられた中、強い思い入れが伝わってきたのは、My Hair is Badの「真赤」。「ずっとカラオケで歌ってる曲なんです。知らない人は最初の歌詞を聴いて“えっ?”って思うかもしれないけど、良い歌詞なんですよ」と言った直後、アカペラで歌い始めた<ブラジャーのホックを外す時だけ 心の中までわかった気がした>が鮮烈だった。ポケカメンの歌声は、ロックテイストの曲にも合っている。前のめりに駆け抜けるバンドサウンドを乗りこなしながら歌った「エゴロック」は、雄々しい歌声が観客の興奮に火を点けていた。

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某ドキュメンタリー番組を彷彿とさせる内容だった幕間ムービー『情熱清水』。#らぶしっくのたいようも登場もするなど、とても凝った内容の映像が観客の和やかな笑いを何度も誘った直後に突入した後半は、「ダーリンダンス」からスタート。「テレキャスタービーボーイ」と「デリヘル呼んだら君が来た」も歌ったが、ポケカメンの音楽リスナーとしての履歴も伝わってくるのが楽しい。

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そして、オリジナル曲を届けるコーナーも用意されていた。「僕のことを知らない人は“なんやねん、この曲?”っていうのを歌わせていただきます。ここからはオリジナル曲メドレー……っていうか、全部フルで歌うんだけど(笑)」と言いつつ披露した「ハイファイブ」は、イントロが奏でられた時点で歓声が上がっていた。そして「ALL RIGHT」「Shall We Dance?」「炎上ハンター」も届けられた直後、エレキギターがステージに運ばれてきたのだが……「“弾いてみせる!”って言っていたんですけど、練習さぼってました(笑)」と謝罪。音を鳴らさない“エアギター”のパフォーマンスで披露された「大逆転人生論」が、本編を締めくくった。社長(ほんこん)から誕生日に送られてきたのだというこの曲は、批判を浴びながらも信念を貫きながら活動を続けているポケカメンの姿そのものだ。歌声に耳を傾けている観客の心を鼓舞しているのを感じた。

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鳴り止まない手拍子と歓声に応えて行われたアンコール。披露された「バッド・ダンス・ホール」「ゴーストルール」「ヒバナ」は、観客の激しいヘッドバンギングを誘っていた。全力で歌い終えたポケカメンはステージを後にしたが、「メンシプ限定定期ファンミーティング開催」「東名阪ツアーを夏に開催」「この後、新オリジナル曲を初披露」――今後の活動を知らせる映像がスクリーンに流れて観客は大喜び。ステージに戻ってきたポケカメンが、新曲について語った。「めちゃくちゃ良い曲。本当は去年の誕生日に出す予定だったんですけど……この会場はちょこらびが立った場所なんですよ。新曲を今日という日に出すのが一番いいんじゃないかなと思って」――そして初披露された新曲「エンジェリック・アンビバレンス」は、相反する感情の全てを“その人らしさ”として肯定するフレーズの数々が印象的だった。キャッチーでありつつも、込められているメッセージは深い。ポケカメンの新たな代表曲となりそうだ。

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「ちょこらびのメンバーとのライブに慣れちゃって、“久しぶりのワンマン大丈夫かな?”と思ってたけど、やってみてすごく楽しかったです」と言った後、抱えている想いをじっくりと観客に伝えたポケカメン。「晒し系してるから悪い部分しか見られないし、周りの人たちが離れていって、残ったのがちょこらびのメンバー、ポケリス、配信を観てくれる視聴者だったんです。ちょこらびを5年やって、個人では今年の10月26日で10年目。続けることができました。本当にありがとう。ちょこらびが復活ライブをすることになったら、ぜひ来てください。仲間が5人いるんだけど、すごいんですよ。5人と俺が混ざったら心に残るライブができると思うので」――言葉の1つ1つに強い想いを滲ませていた。

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本来はここでライブ終了の予定だったようだが、オープニングでも披露された「アンチモラルスパイラル」がエンディングを飾った。そして終演間際に行われたTikTokの撮影が強烈だった。入場時に全観客に配布されていたポケカメンの卒業写真のお面の着用が義務づけられていたが、シュール極まりない動画となったに違いない。ポケカメンはフロアを眺めながら「気持ちわるっ!」と嬉しそうな悲鳴を何度も上げていた。「アンチモラルスパイラル」が流れるのに合わせて身体をユラユラと揺らす人々の異様な動きが素晴らしい。ポケカメンと観客による遊び心に溢れた共同作業で締めくくられたワンマンライブであった。

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文=田中大
撮影=たくあん/Akei Takumi

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