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ka-yu、50歳の誕生日に魅せた熱き凱旋ライブ『ka-yu THE LIVE FIFTY -January 2025-』レポート 4ヶ月連続リリース&4ヶ月連続ライブも発表

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ka-yu THE LIVE FIFTY -January 2025-
2025.1.21 (Tue) UMEDA CLUB QUATTRO

1月21日(火)、ka-yuの50歳の誕生日に、地元大阪の梅田CLUB QUATTROで『ka-yu THE LIVE FIFTY -January 2025-』が行われた。彼の49歳の誕生日だった『ka-yu BACK TO THE LIVE -January 2024-』でka-yuが本格的にライブ復帰してからちょうど1年。Janne Da Arcの元ベーシストで、ソロプロジェクト・DAMIJAW、松本和之のソロ名義でも音楽活動を行ってきた彼の動向は、SPICEでも追いかけてきた。前回SPICEでレポートした2024年7月の『ka-yu THE LIVE -July 2024-』(新宿ReNY)以降も、10月に名古屋 Red Dragonで2days、12月に渋谷CLUB QUATTROと、精力的にライブを行ってきた。ライブの本数を重ねるごとにバンドメンバーとのバイブスや情熱も高まり、彼自身のソロアーティストとしての進化と勢いも増してきたところだ。今回は昨年5月の南堀江knaveぶりの凱旋ライブ。しかも誕生日当日となれば、気合いは十分だ。

ロビーにはファンから贈られた巨大装飾パネルが飾られ(「50歳になりました」というka-yuの直筆サインも入っていた)、彼の50歳の節目をファンも盛大に祝おうとしていることが伝わる。フロアに集まったオーディエンスたちは、お祝いムードとウキウキ感を漂わせながらリラックスした様子で開演を待っていた。

SEが流れ、お馴染みかつ最強のサポートメンバーである原田喧太(Gt)、Kyrie(Gt)、CHARGEEEEEE…(Dr)に続いてka-yu(Ba)が登場。待ってましたとばかりにフロアからはka-yuの名前を呼ぶ声が飛び交い、ka-yuは嬉しそうな表情を浮かべる。

4人はのっけから「ダーミー城の吸血悪魔が愛したマリア(泣)」(DAMIJAW)、「BREAK OUT」(松本和之)、「JAW」(DAMIJAW)とアッパーな楽曲を連投して、じわじわと会場の熱を上げていく。それぞれのキャリアに裏打ちされた演奏力の高さ、4人が放つテクニカルでエネルギッシュなバンドサウンドはさすがの一言。もちろんオーディエンスも食らいつき、見事な一体感を生み出していった。

ツインギターの重なりが楽曲の世界観を押し広げた「I LOVE YOU」(ka-yu)、跳ねるビートと軽快なベースラインが身体を揺らした「純愛」(DAMIJAW)、イントロで原田が鮮やかな手つきでバイオリンのような音を紡ぎ出し、メロディアスに歌声を聴かせた「ゆびきり」(DAMIJAW)と、豊かな楽曲表現で会場を魅了した。

ka-yuは「今日は平日にも関わらずご足労くださって、本当にありがとうございます」と感謝を伝え、「自分で言うのも何なんですけど、本日私50になりまして」と照れくさそうに言うと一斉にフロアから「おめでとうー!」と祝福の大歓声と拍手が贈られる。ka-yuは嬉し恥ずかしといった様子で「50の自分なんか想像できへんかったもんな(笑)」とトークを展開し、メンバー紹介へ。約17~18年の付き合いになる原田は「おめでとうございます。50かぁ……早いねぇ」としみじみ時の流れを噛み締める。Kyrieはロビーの巨大装飾パネルに独自の視点を交えて明るく言及し、会場を爆笑の渦に包み込んだ。

CHARGEEEEEE…はドラムセットから立ち上がって「ka-yuさんお誕生日おめでとうございます!」と元気にお祝い。本公演のリハの後、1人残って個人練習に励んでいたCHARGEEEEEE…にka-yuが贈った手紙と差し入れが「嬉しかった」と笑顔。それを受けてka-yuは「彼は僕たちのグルーヴを支えるために、ありえないぐらい練習してくれるんですよ。もちろん喧太さんもKyrieくんもしっかり仕上げてくれるんですけど、CHARGEEEEEE…くんは本番当日も個人練習をするので(ka-yu)」、「全力の愛情を持ってドラム叩かないと絶対に失礼になると思って。だからそのために練習練習練習です(CHARGEEEEEE…)」「こういうメンバーに支えられてなんとか50歳を迎えることができたので、今後ともよろしくお願いします(ka-yu)」とメンバー間の絆をうかがわせた。あたたかな空気の中でka-yuは「皆さんのおかげで50年間生きてこれました。もう僕は半ば人生満足しております。あとは気合いを入れてどこまで走れるかわかりませんが、走れるとこまで走って、走れなくなったら歩いて、歩けなくなったら這って、這ってでも前に進んで。最終的には誰かにおんぶに抱っこでいこうかなと思います」と今後のビジョン(?)を語り、ライブに戻る。

「大阪でやるのも久々の曲。しっかりと暴れろよ!」と叫んで披露された「薔薇の棘」(DAMIJAW)は、直前のMCも相まってより4人のグルーヴ感が増しているように感じられた。さらに「Kagerou」(ka-yu)、新曲の「Motto」(ka-yu)とぐんぐん加速し、原田のギターネックが光り輝いた「I fear silence」(DAMIJAW)を経て、ラストの「ダーミー城の吸血悪魔を愛したダリア(哀) 」(DAMIJAW)まで、一気に駆け抜けた。低い姿勢でベースを奏でるka-yuに、向き合ってギターをかき鳴らす原田とKyrie、すさまじい手数を叩き込むCHARGEEEEEE…、これでもかとヘドバンするフロア。全てが一体となり、盛り上がりは最高潮に達したのだった。

すぐさま起こったアンコールを求める声に応えてステージにカムバックした4人。ここで、2~5月まで4ヵ月連続リリースすること、5月にHEAVEN’S ROCK さいたま新都心、6月に新横浜 NEW SIDE BEACH!!、7月にOSAKA MUSE、8月に新宿LOFTと、4ヵ月連続でライブを行うことをアナウンス。横浜公演にはJanne Da Arcの元ドラマー・shujiが参加するとあって、フロアは歓喜に湧き上がった。

アンコールでは、早速2月にリリース予定の新曲「一人じゃないから」を披露。希望を感じさせるポジティブな歌詞とキャッチーなメロディ、パワフルで流れるようなロックサウンドが美しい。フロアも集中力高く、音に聴き入っていた。ka-yuは5弦ベースに持ち替えると「最後は皆さんで思い切り暴れて帰りたいと思います。いいか大阪! しっかり頭振れよ!」と鋭いベースラインを投下して「WARNING ~その先は…破滅!~」(DAMIJAW)を轟音全力プレイ。和やかなエンディングを経て、ライブは大団円で終了した……と思いきや、まだ足りないとばかりにダブルアンコールを求めるオーディエンス。再登場した4人は「MESS」(DAMIJAW)で最後にもうひと暴れ! 当然フロアの熱も再燃し、この日1番のヘドバンの嵐が炸裂した。

本編のライブ後には、ka-yuと原田によるSチケット購入者限定アコースティックライブが行われた。オーディエンスは、まさにこの時しか体験できないスペシャルな時間に夢心地の様子だった。MCで「這ってでも前に進んでいきたい」と話していたka-yu。50歳になり脂も乗り切った今、ソロアーティストとしてまだまだ走り続けてゆくだろう。

取材・文=久保田瑛理 撮影=TOSHIO KAWABATA

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